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元死神のお嫁さんと行く異世界、流れに任せて生きていく   作者: ぽむぽむ
第1章 異世界転移初日の長い1日?
9/25

皆殺し




ルターナを背負いながら少々歩いて、町に到着。

正確に言うなら町の門だ。

外壁は石作りの頑丈そうな物で、縦13~4mくらい?

結構大きくてびびったよ。

多分魔法で作ったんだろうけど、すごいな魔法。


今は、検問待ち中だ。

と言っても地球の都会のように人が多いからではなく、一人一人にかかる時間が長いからなんだけどな。

並んでるのは大体馬車で、海斗が大好き冒険者っぽい人たちは別の門から入っている。


もう、1時間くらいは立ちっぱなしだ。

あんまりにも退屈でルターナは背中で寝てしまった。

俺も寝てたいくらいである。


とてつもなく暇だ。

なので、今は取得可能スキルを見て時間を潰している。

ちなみに、〈体術〉〈剣術〉〈槍術〉〈棒術〉〈弓術〉〈空間把握〉〈音魔法〉〈鑑定〉〈隠蔽〉〈隠密〉〈魔力視〉〈闇魔法〉の12個をスキルLV7で取得した。

あと今取得しているスキルでスキルLV7以下の物を全てLV7まであげることにした。


残りは趣味の範囲だ。

〈手品〉〈絵描き〉〈彫刻〉〈料理〉をスキルLV5で取得。

〈武器錬成〉〈錬金術〉〈付加魔法〉〈無属性魔法〉をスキルLV6で取得したところで一旦やめる。

と言うのも今や18㎞を網羅した魂感知に盗賊の反応があったからだ。

今も現在進行形で馬車を襲っている。

めんど。


寝ているルターナを譲って起こす。


「………ん……すすん…だ?」

「ちゃうちゃう、とりあえず起きて」

「………なによ?」

「ちょっと用事ができたから、少しここで待っててほしい」


そう言ってルターナをおろす。

ルターナは大きく伸びをし、あくびをして少ししたら目が覚めたようだ。


「わかったわ、どのくらいで戻ってくるの?」

「あー、20分くらいかな多分」

「じゃあ、いってらっしゃい」

「ん、いってきます」


そう言って俺は列からある程度離れ、空間魔法で盗賊たちが持ってたナイフを1本出し、そこら辺の木や蔦を使い即席のマスクを作る。

やはりスキルはすごい、クソ素人が適当に作っただけなのに結構かっこいいマスクになった。

まあ、デザイン性はほぼなく凝ったのは口だけなんだけどね。

コンセプトは骸骨だ。

歯の部分が何気に一番時間がかかった。

死神っぽくしたかったのだよ。

ちなみに目と鼻の穴は無い、せっかくなので空間把握を使ってみたいからな。

鼻の穴は無いほうがカッコよさげだったからだ。

こちらは深い意味はない。


それをナイフと一緒に空間魔法で仕舞うと、体に隠密をかけてから翼を出し盗賊駆除に向かった。



▽▽▽



ほどなくして、開けた草原に馬車と盗賊共を発見した。

馬車は俺がつくまでに馬を矢で射られたらしく、盗賊共に囲まれている。

馬車の戦力も5~60ほどで結構大規模なんだが、盗賊共は軽く100はいる。

それもステータス構成が不自然なくらい強い、少なくともただの盗賊じゃないな。

だが、その薄汚れた醜い笑みはそっくりだ。

勝ちを確信しているんだろう。

まあ多勢に無勢だ、馬車組も必死に抵抗しているがその内全滅するだろう。

馬車組もそれが分かってるようで、その顔には決死の覚悟が浮かんでいる。

ステータスを除き見たとこで、事情はお察しだ。



──────────────────────────────

リリシア=ローレンス


種族:人族

年齢:9

職業:第2王女

性別:女


LV12

体力:56/56

魔力:662/753

物攻:10

魔攻:435

敏捷:14

物防:12

魔防:483


固有スキル

【聖女LV─】


スキル

〈作法LV3〉


──────────────────────────────




なんと馬車組が今守っているのは、さっきまで俺が入ろうとしていた町を持つ国の王女なのですよ。

そりゃ必死で守りますわ。


しかし、ステータスを見る限り王女はまだ9才の子供だ。

それをよってたかって虐める大人の、なんと情けないことか。


「胸くそわりぃ、さっさと殺して帰るか」


そう言って木の骸骨マスクをつけながら、氷魔法で盗賊共を、氷の塊にする。

とても透明度の高い氷にしたので、パッと見ではいきなり動かなくなったように見えるだろう。

実際、残しといた盗賊共は突然動かなくなった仲間に困惑している。


いい感じに注目が集まったところで、盗賊共と一緒に氷の中に入れた細かい圧縮空気玉の圧力で氷を砕く。

その衝撃で、仲良く盗賊もバラバラになった。

分かりやすく敵がいることを教えてやったのに盗賊共はポカーンとしている。

まあそれは馬車組も同じか。


闇魔法で体を覆い顔以外見えないようにする。

これで大鎌は無いけど大分死神っぽいはずだ。


まだ仕舞っていなかった翼で盗賊共の真上に移動し、翼を仕舞う。

浮力を失った俺は、徐々に速度をあげながら落下しはじめた。

このまま地面にぶつかってはたまらないので風魔法でゆっくり着地。

着地と同時に俺の足元からパキパキとゆっくり凍っていく。

今度はちゃんと見えるような白っぽい氷だ。

そして、その白は例のごとく微細な圧縮空気玉だが氷を砕くほど圧縮率は高くない。

ここまで来てやっと俺の存在と攻撃を受けた事実に気づいたようだ。


「なっ、なっ、何者だ!?」「てっ、敵襲!!」

「今、空から降りて来なかったか……?」「魔族か!?」

「バカな奴だ、見られたからには死んでもらうぞ?」


周りの意識が十分に集まったところで、盗賊共を一瞬で残さず氷付けにする。

最後に圧縮空気玉で氷の中から圧力をかけながら指を鳴らし、その音を音魔法で増幅することで氷に当て砕く。


しかし、砕くだけでは味気ないので、砕いた氷を風魔法で頭上に集め氷魔法で再度固める。

肉団子ならぬ、氷団子になったところで下に落とす。

あっ、ちゃんと避けたよ?

魂も美味しく無いけど頂いた。


味ないんだけどね。


氷団子の中では先程までニタニタしていた盗賊共が、仲良くみんなご臨終した。





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