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はじまり
第一章
プロローグ
友達なんていらない、愛だの恋だのくだらない。
ずっとそう思っていた……。
どうせ最後は、自分が裏切られるだけだ……。
悲しむのはもういやだ!
傷つくのなんてもう耐えられない。
「嘘つき!!」
あの時向かってきた言葉は、容赦なく私の心を切り裂いていった。
――――もうやめて! お願い!
いくら願っても、無慈悲に朝はやってきた。
ああ、またあのつまらない生活が始まってしまう。
あの時は、本当に心の底からそう思っていた……。