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第二話 緊急作戦会議

※補足 キラー〇ライドとは某サッカーゲームのブロック技。

 無数の蹴りのようなスライディングで相手からボールを奪う。

 ちなみに本作ではボールなんてないのでただの暴力です。

 俺の名はブラッドシャイニングマスター(鮮血閃光)、やがて世界を混沌(こんとん)から守りし者。ある女から精神攻撃を受けた俺はその原因を模索し、やがて前世からの因縁の宿敵という一つの結末に辿り着く。


 前世からの因縁もとい、神からの試練を乗り越えるため、女に勝負を挑もうとしていた。


 うむ。我ながら良いあらすじだ。もしこれを書籍化することになったのなら100万部、いや1000万部まで行けることだろう。


 小説家目指してみ………………いや俺には世界を混沌から守るという使命があるのだ。


 そのような身勝手な行動は許されない。ごめんな、未来の我が読者よ…………


 さて未来の読者もとい、その才能を受け継ぐかもしれなかった大作家達に謝ったところで、本題に入ろう。


 今俺はあの忌まわしき女を倒すためにある男の家へ来ていた。幾ら俺でもあの女を倒す為には作戦を立て、完璧な状態で望まなければならん。


 でなければ、殺される危険性もある。これは遊びではないのだ。


 「フッ…………」


 「また笑ってるよ、この変態」


 そう言ってくる俺の正面に座っている小太りでメガネをかけているこの男の名は同じ高校に通っている織田管夫(おたくだお)


 世界を混沌から守るために共に尽力している戦友だ。


 「黙れ、お前にだけは言われたくないぞ、このKIMO OTAめ!」


 「誰がキモオタだ!僕はオタクであってキモオタではない!そこを間違えるな」


 この男はなにがなんでもキモオタと言われることを()み嫌っている。同族嫌悪(どうぞくけんお)と言うやつなのか。実にくだらない。


 「暇さえあれば3chを開き、気持ち悪い下ネタレスをするお前がただのOTAKUだと?笑 わ せ る な」


 「僕はありのままの自分を曝け出しただけで気持ち悪い下ネタレスだなんてしてないね!」


 そのありのままの自分がキモオタなのだと、残酷な真実を突きつけようとしたが、優しくて心が広いこの俺は何も言わなかった。


 その代わり。


 「ブフォッw」

 「何笑ってんだよ、もう飯田とは絶交だ。帰れよ、帰れ!」


 「良いだろう、帰ってやるとも、俺の方こそもうお前の顔など二度と見たくない、地獄に落ちるがいい、バーカバーカ」


 そう言い放ち俺は織田の部屋から出た。


 「まったくいつもいつもアイツはなんなのだ。真実を告げないだけ、有り難く……って」


 アイツの部屋から出てしまっては作戦会議が出来ないではないか!!!


 これはまさかあの女の能力、親密なる崩壊(フレンドリーメルト)……!?

  俺たちを仲違いさせ、作戦会議を出来なくし、ジワジワと俺を追い詰めるというやり方か!


 おのれ、そうはさせん。思い通りにはならないぞ、早乙女!!


 こんな時の為に俺は切り札を持っているのだ。ここで使うのは惜しいが、致し方ない。


 俺は急いで奴の部屋へと戻り、ドアを開ける。


 「なんだよ、お前。まだ帰ってなかったのかよ、早く帰れよ!このクズッ!」


 「フッ………聞いて驚くがいい。お前にプレゼントがある」


 「え?僕にプレゼント」


 そして俺は背負せおっているリュックサックから魔法のカードを取り出す。


 「これはなんだと思う?」


 「それはまさか………AHO tuesカードではないですか!! しかも千五百円分!?」


 「そうだ、フッ。これをお前にくれてやろう。喜ぶがーー」


 「やっぱり俺たち親友だぁぁぁぁ!!」


 そう言い織田は部屋で小踊りをし始めた。まさかここまで喜ぶとは思わなかった。流石の俺もちょっとドン引き。


 「フゥーッ、何買おうっかなぁ!今週発売のマンガたそむへららもいいけど、今ピックアップされてるFCOのイリアたんに課金するのも捨てがたい」


 「…………あ、あの作戦会議」


 「ん?あ、あーそうだったね。作戦会議やらないとね」


 そう言い、小躍りを辞め、敷いてある絨毯(じゅうたん)に座り、真剣な面持ちになる。


 「………それで状況は?」


 なんか一気に豹変(ひょうへん)したな、コイツ。


 俺はあの女に関する出来事を全て話した。そして奴は一言


 「それ因縁とかじゃなくて、どう考えてもただの恋じゃね?」


 「だ、断じてない!ブラッドシャイニングマスターのこの俺が人間の女に恋をするなどだぁんじて!!」


 一体俺の話のなにを聞いていたんだ!これだから萌え豚は。すぐ恋愛に結びつけようとする!


 「認めたくない気持ちはわかるけどさ、いい加減自分の気持ちに素直になってもいーー」


 「違う、俺はあの女に精神攻撃を受けているのだ! 」


 「わ、わかったから、そんな興奮すんなって」


 むぅ。全然わかってないだろ、コイツ。そもそも俺は人間などに興味はない……


 そんなことよりもお、俺は世界を支配しようと企む混沌から人類を守ることに必死で――


 「それでどうしたいんだって?」


 「だから、何度も言ってるだろう。あの女をどう倒すのかを考えるのに手伝ってくれ」


 「要するにあの子と付き合いたいってこと?」


 「違う!あの女を還付なきまでにぶっ倒すのだ!!!」


 すると、何故かわからんが織田が俺のことを哀れみの目で見てくる。やめろ、その目をやめろ!!!


 「………わかった、その三次元女を倒す方法を考えるお。これも親友の頼みだし」


 俺はコイツと親友になった覚えなどないのだが。まあいい。


 「それで、一つくらいは作戦って考えてあるん?」


 「あぁ………一つだけな。まず俺が木下公園で魔法陣を作り、そこから古より眠りし大悪魔を召喚させるそしてその大悪魔をーー」


 「とりあえず無策ってことはわかった」


 むぅ。最後まで聞かんか、この馬鹿者がっ!まあいい。


 「この俺の完璧な作戦を否定するんだ、何かとびっきりのいいアイデアでもあるのだろう。織田君」


 「まあね。まずその三次元女に話しかけるんだお。それで、その子の趣味を聞いて――」


 「親しくなり、油断している隙を狙い倒すのですね、わかります」


 「………………まあそれでいいんじゃね?」


 なるほどな、そういう作戦か。織田にしては良い策ではあるが、甘い。それでは思ったよりも時間がかかってしまう。


 「もっと素早く簡潔に倒す方法とはないのか?」


 「うーん。もっと素早くかぁ。そうなると」


 そして奴は思いついてる策を話すのであった。




 『遅刻、遅刻!』


  私の名前は早乙女若葉、普通の高校二年生。今日は土曜日だと思って二度寝して、起きたら金曜日だったの! それで急いで食パン咥えて登校してるって訳♡


 『もう、起こしてくれてもいいじゃない、お母さんったら!』


 遅刻することに気を取られて走ってた結果、曲がり角に男の子がいることに私は気づかなかった。


 そしてその子が、運命の人だってことも。


 『あっ!』

 『うわぁっ』


 誰かとぶつかってしまった拍子に食パンを落としてしまった私。


 『いって、ご、ごめんなさーー』


 『こっちのほうこそ。あ、飯田君………?』


 『早乙女さん…………』


 『と油断してる隙にキラー〇ライドおおおお!!』 


 『いやああああああ!!』




 「うぉい! 僕の完璧な妄想に勝手に割り込まないでよ、それと勝手にキラースラ〇ドすんな!」


 「いや、倒すといえばやはりキラース〇イドだろ、ジャッ〇スルーなどでは効果が薄い」


 「そう言う問題じゃないって!」


 「だがこれではまだ甘いな、第一状況が掴みにくい。こんなTheラブコメのような状況などアニメでしか起こらん」


 「お前が言うな定期」


 「何か他に良い案はないか?」


 「うーむ。あ、そうだ」


 そして織田はもう一つの案を話した。




 私の名前は早乙女若葉。普通の高校二年生。いつものように高校に来て、下駄箱から上履きを取り出そうとしたらなんだか手紙が入ってたの。


 もしかしてこれって俗に言うラブレターってやつ!?


 急いでその手紙を開けてみると――




 『和が親愛なるマイフレンド。早乙女若葉よ。俺と貴様が出会ってもう二週間が経とうとしている。フッ………時の流れというのは残酷でもあり、美しくもある。早いものだな。まさか貴様が俺にとってのマイエンジ………いけないこれはまだ封印されし言葉だ。今日の放課後体育館裏で待ってる




           愛しのナイト♞飯田京助』




 ほとんど何言ってるかわかんないけど要するに放課後体育館裏に来てってことだよね。


 はわわわわ、どうしよう。体育館裏で一体なにされちゃうの、どきどき。


 放課後になって重い足取りで体育館裏に向かった。そこには一ノ瀬君が満開の薔薇ばらの花束を持って、そこに立っていた。


 『マイフェイバリットエンジェルよ』


 『い、飯田くん………?』


 私の鼓動が高鳴る。これってまさか………


 『俺と付き合っ.....と油断してる隙にキラースライドおお!!!』


 『いやあああああ!!!!』


 『フハハハハハハハ!油断したなぁ!早乙女若葉! この薔薇のように赤い血を流すがいい、今日が貴様の命日だっっっ!!』




 「というわけだな!!なんと素晴らしい作戦なのだ!」


 「もう好きにして…………」


 「だがこの作戦ではまだ甘い。今のお前の作戦を聞き、とびっきりの良いアイデアを思いついた。聞いてくれるな我がマイフレンド」


 「はい……………」


 この後俺は織田と最高に素晴らしく、完璧な作戦を思いついた。そして時は流れ、一週間後に時は流れる。作戦の決行日、10月27日


 さあ、待っていろ早乙女若葉。人類の反撃はここからだ!!!!

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