表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/51

バナナとカエルと黒焦げ伝説

色々あって更新が遅れに遅れました_○/|_ 土下座

「階層クリア報酬がバナナってことは……次も猿系モンスターかしら?」

 レイカが眉をひそめる。


「うーん、どうだろ? ……そうだ、試しに鑑定してみるか」

 拓海は手にしたバナナをスマホにかざした。


《剛力バナナ:食べるとゴリラの如き怪力が一定時間手に入る》


「……あ、これ完全に力押し推奨アイテムだな」

 拓海が画面を見て苦笑する。


「ほら、やっぱり。拓海の得意技じゃん」

 レイカがクスクス笑う。


「じゃあこのバナナ必要ないわね。もーらい♪」

 ルピナがいつの間にかひょいっと奪い取り、両手でバナナを抱えてご満悦。


「いやいや、それ攻略用だから食べるなよ!? おやつじゃないからな!?」

「だーいじょうぶ、アタシの胃袋の中が一番安全よ♪」


 拓海が頭を抱える中、一行は四階層へと進む。


 そこに現れたのは……カエル系モンスター。

 ぴょんぴょんと跳ねながら、ヌルヌルした視線を送ってくる。


「なんだ、カエルか。だったら力押しより……こっちだな」

 拓海は鍬を構え、大きく息を吸い込む。


「ファイヤーーーッ!!!」


 ――ゴォォォォォッ!!!


 火炎放射が洞窟を赤々と染め、あわれカエルモンスターたちは一瞬で真っ黒焦げ。

 ジュウジュウ音を立て、炭と化して転がっていった。


「あちゃー……乾燥させて動けなくする程度にするつもりだったのにな。やりすぎた」

 拓海が鍬を見つめて苦笑する。


「はいはい。『力押しは得意じゃない』とか言ってた人がこれですけど?」

 レイカがじと目で突っ込む。


「う……次はもっと繊細にやるから」


 そんな言葉もむなしく、彼らはさらに奥のボス部屋へと足を踏み入れる。


 そこには巨大な蝦蟇――大ガマガエルが仁王立ちしていた。

 その目は爛々と光り、口からヌメッとした長い舌を垂らしている。


「うわぁ……キモい」

「コイツ、間違いなく強敵ね」

 レイカとルピナが身構えるが――


「よし! ファイヤーーーッ!!!」


 ――ゴォォォォォッ!!!


 拓海、入室と同時に火炎放射。

 次の瞬間、大ガマガエルは悲鳴をあげる間もなく黒焦げになり、煙となって消えていった。


「…………」

「…………」

 レイカとルピナ、そろって唖然。


「……あれ? もしかして、またやりすぎた?」

 拓海が首をかしげる。


「繊細さどこ行ったのよ!!!」

「もはやカエル焼き職人じゃないの!」

 ふたりのツッコミが飛んだ。


 そして、ボスの残した宝箱を開けると――


「なになに? ……『ガマの油』?」

 中から小瓶が出てきた。ラベルには達筆でそう書かれている。


「うわっ! 本当にガマの油じゃん! 昔話のアレだ!」

 拓海が目を丸くする。


「効能は……『ちょっとした傷にすぐ効く』って書いてあるわね」

 レイカが説明を読み上げる。


「ほぉ〜、これは便利ね〜。あ、でも料理には使えなさそう」

 ルピナがちょっと残念そうに肩をすくめる。


「いや、使わんでいいから! 誰がガマ油で揚げ物するんだよ!」


 こうして四階層もあっさり攻略。

 「繊細さ」を目標に掲げたはずの拓海だったが、やっぱり力押しと火炎放射で全部片付けてしまったのだった。


「……次こそは、もっと丁寧にやるから」

「はいはい、フラグいただきました〜」

「もう、オヤツ賭けてもいいわよ?」


 賑やかな掛け合いをしながら、一行は次なる階層へと進んでいく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ