第2話 ライセンス試験は突然に
警察署の臨時試験会場は、ざわつく空気で満ちていた。
「なぁ、あの人も受験者か?」「あんな普通そうなやつが本当にステータス持ちなのか?」
そんなヒソヒソ話があちこちで聞こえてくる。
会場に集められたのは、モンスターを倒してステータスを獲得した者たち。
数にして百人以上。ここが地方都市だというのに、これほどの人数がいるとは拓海も驚いた。
「……で、なんでお前がここにいるんだよ」
拓海は眉をひそめる。待ち構えていたように立っていたのはレイカだった。
「なんでって、私は今日から正式に“ダンジョン課”所属よ」
にやりと笑う彼女に、拓海は頭を抱える。
「なるほど……だから俺に通知が来たのか。お前が勝手に申請したんだろ」
「職権濫用って言わないで。これは市民を守るためよ」
なんとも言えない気持ちでため息をつく拓海。
実際、彼がここにいるのは完全にレイカの“命令”のせいだ。
試験内容についてレイカが耳打ちしてくる。
「今回の試験は、ほとんど形式的なもの。実力を競うんじゃなくて、ステータス持ちの身体能力を測定するのが目的らしいわ」
「なるほどねぇ……」
ステータス獲得者がこれだけいる以上、国としても彼らを管理する必要があるのだろう。
拓海は肩を竦めながら列に並んだ。
やがてアナウンスが響く。
「これより、ステータス保持者の身体能力試験を開始する!」
試験会場に一層の緊張が走った。




