第27話 鎧の正体
七層に降り立った拓海とルピナ。
「どうせまたデカい鎧だろ。はいはい、今度はギガンティック・リビングメイルとでも名乗るんだろ?」
俺はもう慣れっこの態度で鍬を担いでいた。
ところが――。
現れたのは普通サイズの鎧。人間と変わらない。
「え、ちっちゃ……」
少し拍子抜けしつつ鍬を振ると、ガン!と派手な音が響いた。
しかし、鎧は傷一つない。
代わりにカランと転んで仰向けに。
「……おい、効いてねぇじゃん」
攻撃力アップ薬をグイッと飲んで再度叩くも、結果はただの距離が伸びただけ。ボウリングのピンかよ。
俺が頭を抱えている横で、ルピナはのんきにおやつをポリポリ。
「なぁ、何か弱点とか知らねぇの?」
「んー……そうねぇ……」
クッキーをかじりながら、ルピナは柱を指さした。
「あっちの柱の方向にぶっ飛ばしてみたら?」
半信半疑で鎧を殴り飛ばす。
ゴオォンッ!
鎧は柱にぶつかり、粉々に砕きながらさらに奥の壁へ激突。
ズシャァァンッ!
そのまま動かなくなった。
「……お、おい。今の何だ?」
「何って別に。隠れてた操縦者が潰されただけでしょ。」
「操縦者?」
「そうよ。だって鎧が勝手に動くわけないじゃない」
俺は思わず口を開けたまま固まった。
(ゴーストとか妖精がいるファンタジー設定だから鎧も普通に動くと思い込んでた……)
でも口に出したら負けな気がしたので、俺は黙って鍬を肩に担いだ。
「俺、農家なんですけど〜スコップはダンジョンを制す〜」という作品も連載しています。
よろしくです。
https://ncode.syosetu.com/n0109kx/




