はじまり
眩しい。目覚まし時計が狭い部屋にこだまする。
『いっけない!!今日委員会じゃん!!』
そうして私__朱雀炎奈は目覚めた。
朝から妹の色葉の分のトーストと目玉焼きを焼く。
自分の分のトースト?作る暇はない!!
『色葉ー!!ご飯できたから置いとくよー!!』
「ん…」
この子はまだ寝ているのかなんだか…
時計を見ると、8:10分を過ぎていた。
『いってきまーす』
こうして、四神である、
忙しない私の1日が始まるのだった。
学校にて
『おはようございまー…」
「炎奈〜???」
『ひぃっ…』
『青龍…』
青龍 東。クラスメイトで、四神の中の一柱で、
東の方角を司り、春の象徴である。
「何で委員会こなかったワケ?」
『いや〜…寝坊しましたね、はい。』
「寝坊しましたねはい、じゃなくてさぁ!!」
『ごめんて』
「しばらく放送委員会ひとりでやってね♡」
こうなったら仕方ない、やるしかないか…
一校時 数学
二校時 数学
三校時 日本史
四校時 英語
五校時 体育
『ほぇ??数学って2時間あったっけ??』
そう、私の大嫌いな科目…それは数学だった、、!
「…待って、朱雀まさか…」
『えっ』
「今日…二校目数学のテストだけど…?」
『は??』
状況を整理しよう。頭が追いつかない。
私は連絡帳を学校に忘れた→学校についた→時間割数学→私はテスト勉強をしていない。
ん待って私詰んでない?詰んじゃったよね??
「フッ」
「まぁ…大変ですね、それは…」
『白虎ぉ!!』
私は音速で白虎に抱きついた。
お母さんみたいで安心するなぁ!
「おっとっと」
「白虎ぉお!!青龍がツンツンだよおおおお」
白虎 秋。同じくクラスメイトで、西の神。秋を司る四神の一人。
「まあ来てしまったものは仕方ないです。頑張りましょう」
『……うん』
なんか、こう見るとやっぱお母さんみたいだな…
敬語が外れないのはむず痒いけど!!
やっと終わったよ…
「お疲れー朱雀」
『あ、ツンツンデレ青龍だ』
「水ぶっかけて目覚まさせてあげようか?」
『発言が怖いです。おやめください』
「よろしい」
なんだかんだ、私はこの日常が愛おしいと思ってしまう。
疲れるものだなぁ、まったく…苦笑
放課後
「なあお前らなんでそんな珍しい苗字なんだ?」
『「「えっ」」』
同じクラスの小川 小太郎が聞いてきた。
そうじゃん、私達の苗字マジで少なすぎるじゃん。
えどうしよ!?朱雀は320人、青龍50人
玄武10人、白虎なんて1人もいないし!!
私が一人百面相をしていると
「この子達自分で苗字決めたのよー笑笑全く読みにくいわよね!」
(玄武…!?)
玄武 北星
北の方角を司り、冬の象徴。四神の、最強最古の神
『ありがとう。助かったわ』
「いーのいーの、神って事バレたら本当終わるからね」
玄武は本当優しいな、パワーはなんかもうすごいけど。普通にかっこかわいいなぁ、、
憧れって、これなんだな。