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デッドorフリークス〜安らかな死を選ぶか?血塗られた異形の化け物になるか?選択は君次第〜  作者: 二階堂曉


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第5話 「100年前の贈り物」

「お姉さんを亡くしたのねそれは気の毒に」


アシュリーが俺に静かに声を掛ける。


「リサは必ず生きていますだからいつか迎えに行くんです」俺は静かに答えた。


「ここまでの話を聞くと人魚に魅入られる者達は誰か大事な人を亡くした事がある者達のようですね」


「だとしたらこの子もジムの様に人魚の元へ向かってしまうんじゃ」アシュリーは心配した様な目で俺を見る。


「そこは大丈夫です彼もそれなりの訓練を積んだ狩人です、操られる事は無いでしょう」


「ですが危険な事に変わりはありません、今日は貴方の護衛も兼ねて私達もこの家で過ごします良いですか?」アリアがアシュリーに許可を求めると静かに彼女は頷き同意した。


「彼女の前ではああ言ったが、レオ大丈夫か?」


俺とアリアはアシュリーの家を出て入江の調査に向かっていた、その道中でアリアが言った。


「大丈夫です、今回の被害者は母親を亡くした心の隙間を突かれて操られていた様です、だけど俺はリサが生きていると信じていますだから付け込まれる隙間はありません」俺はアリアに答えた。


「本当に強くなったな、初めて会った時の可愛らしい君が懐かしいよ」アリアがフフッと笑った。


俺はあの時のアリアの温もりを思い出し恥ずかしくなった。


俺とアリアは入江に着き調査を始めた。入江は開けた砂浜になっており波の音が入江中に響いていた。


「別段変わった様子はないですね、良くある普通の浜辺だ」俺は波打ち際を歩きながら見渡した。


海はとても青く澄んでおり小さな小魚やカニや貝が見えていた。立ち止まり真っ直ぐ見ると地平線の彼方から太陽が見えておりとても美しかった。


「アリアさん見てくださいよ、とても綺麗ですよ」俺がアリアの方を見るとアリアは日光を避けるように岩陰の方に居た。


「すまない私は昔から肌が弱くてな、あまり日光は浴びたくないんだ」アリアが申し訳なさそうに言った。


「それとだレオこっちに来てくれ」俺はアリアに呼ばれ岩陰に行った。すると岩陰に隠れていたが真っ直ぐな一本道がありアリアがそこを指差す。


「この道を通ってみよう何か分かるかもしれない」俺とアリアはその道を通って進んだ。


10分程歩いて行くと目の前に洞窟があるのを見つけた。俺とアリアは顔を見合わせると洞窟へと入って行った。


洞窟の中は磯臭くフジツボや海藻が壁や地面に付いていた。


「どうやらこの洞窟は長年波に当てられて出来た様だな」アリアが小声で言った。


「アリアさんなんで小声何ですか?」俺が聴き返すと声が反響し洞窟の中から一斉に蝙蝠が飛び出してきた。


俺はビックリして倒れ掛けた所をアリアに受け止められた。


「こうなるからだよ、まだまだ甘いなレオ?」アリアに窘められ俺は恥ずかしさの余り顔が赤くなった。


俺はアリアに起こされ歩いて行った。奥に進む度に磯の臭いが一層濃くなり俺は鼻を押さえた。そして俺達が洞窟の奥に着くとある物を見つけた。


「船ですか?でも何で?」


「おそらくかなり昔に難波した船だろうな」


俺達二人が奥に着くと広い空間がありその中央には豪華な装飾が施されたガレオン船があった。船は長い年月放置されていたのか塗装が剥げており、至る所に大きな穴があり船内が丸見えになっており、船の帆柱も折れておりその帆柱を伝って俺とアリアは乗り込んだ。


「気を付けるんだ、床が腐って抜け落ちるかもしれん」アリアが俺に言った。


「二手に別れますか?」


「そうしよう、何か合ったら私を呼んでくれ調査が終わったらこの甲板に集まろう。」俺はアリアと別れて船の調査の為ドアを開けて入った。


俺が入った場所は船員室の様で、区間分けされた部屋があり中を見ると使い古された寝台や船員様のロッカー等が置かれていた。俺はロッカーの一つを興味本位で開けた、すると中から大量のカニやフナムシが飛び出してきて俺は勢い良く仰け反った。


「開けなきゃ良かった、でも何かあるな」


俺はロッカーの中にあった物を取出した。それは羊皮紙に書かれた船の名前と年号だった。


「ルドウィック歴1785年処女航海を祝して贈る物とする我が愛しのエリーゼ号」


俺はその羊皮紙の年号を読んで驚いた。


「1785年今から丁度100年前じゃあこの船は100年前にこの場所に流れ着いたのか」俺は他に手掛かりがないかその場を後にして先に進んだ。


奥に進むと豪華な装飾が施された扉を見つけた。上には船長室と書かれていた。


俺はその扉を開けて中に入った。中はアンティークの置物や豪華なソファだった物が置いてあったが、全て湿気で腐っておりまともな物は無かった。


俺は奥に合った執務机に近付き恐る恐る引き出しを開けた。引き出しを開けた瞬間磯の臭いとカビの臭いが混じった異臭が広がり俺は部屋の隅に行き吐いた。


その後気持ちを落ちつかせると引き出しの中を確認した。中は黒く濁った沈殿物が広がっていたが一つだけ気になる物が目に入った。俺はそれを取り出して机の上に置いた。


それは金で覆われた豪華な箱で長い間放置されていた筈なのに腐食や劣化が無く、とても状態が良かった。


俺は箱を開けようとしたが鍵が掛かっておりあかなかった。


「勿体ないけど仕方ないか。」俺は手を獣化させ箱の隙間に爪を入れて無理矢理こじ開けた。箱は破損したが中の物は無事だった。


「派手な箱に入っているから期待したけど、日記か?」中には一冊の日記帳と乗組員達を写した写真が入っていた。


写真には船乗りの男達10人程と船長と思われる男、そして一人の美しい女性が写っていた。


俺は日記帳を開いたその時に一枚のメッセージカードが落ちた。俺はそのカードを拾って確認し絶句した。


そのカードには大きくある言葉が綴られていた。


「人魚に関する記録」俺はそのカードを置き静かに日記のページをめくった。


第5話 完 


次回 第6話 第2章 「歌唄いと人魚の涙」完結










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