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デッドorフリークス〜安らかな死を選ぶか?血塗られた異形の化け物になるか?選択は君次第〜  作者: 二階堂曉


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第7話「部分的獣化」

「レオ!レオ!」誰かが呼んでいる。


だが不思議と目が開けられないでいる。


「レオ!起きろよ!」より一層声がする、その時ある姿が頭をよぎった。


「君は永遠に僕のものだよ、愛しのレオ」その言葉とあの歪んだ笑顔を思い出し、「うわあ!」そう言って俺はベッドから飛び起きた。


「やっと目を覚ましたか!大丈夫かよ!お前口から、」


「何なのよ?朝から、ちょっと!その口どうしたの?」


その二人の言葉を聞き、急いで洗面所に行くと俺の口はルナに飲まされた血の跡で真っ赤になっていた。


あれは、あの恐ろしい出来事は夢じゃなかった、あいつは確実に存在しそして、俺にマーキングしていったのだ。


「口の中は傷ついていないな、でもレオナルド君本当に心当たりはないのかい?」とマルコムが診察しながら聞いた。


「はい、全く身に覚えはありません」俺はそう言うしか無かった、あんな話一体誰が信じるのだろうか?それにあいつは、ルナは俺の事を常に見ている節がある、迂闊な事は言えない。


「なら、今日の訓練は休むかい?」


「いえ、参加します」


今は一人では居たくなかった、もし一人になってしまうと、あいつの顔を思い出しそうだった、あいつのあの顔を思い出すと震えが止まらなかった。


「レオ、本当に大丈夫か?無理するなよ?」


「そうよ、あんなに血を吐いて、なんとも無いはずないは」


二人が心配してくれたのだが。


「ありがとう、でも今は、一人になりたくないんだ」


と静かに言った。


そう、きっとあいつは見ている、きっと今も自分の事を思い出し震えているだろう小僧の事を考えながら、あの歪んだ笑みをしているに違いないのだ。


「朝にちょっとした騒動があったが、何も無いようで良かった」と教官が言った。


「では、本日より実戦教練を始める」


「まず、諸君には部分獣化を覚えてもらう」


「部分獣化ですか?」と俺が質問した。


「そう、これは本来君達が完全に異形の姿に変わるのを制御し、そして、今の形を保ったまま力を行使してもらう」と説明した。


「では、私が実際に見せよう」そう言って、教官がある言葉を唱えた。


「我、気高き竜の末裔なり、我その炎を欲する」


そう唱えると、教官の手に炎の玉が出来ていた。


「凄え!教官もサラマンダーの力なんですか?」と

ロニーが聞いたが。


「いや、私はサラマンダーとは別種の者だまあ、いずれ見せるさ」と言った。


「この様に、完全顕現の言葉を別の言葉に変えて、唱えるんだ、最初は制御が難しいが、使いこなせれば戦略の幅も広がる」と説明した。


「そして、この部分獣化の事をファーストと呼称する、そして、完全顕現をセカンドと呼称する、君達にはセカンドにならずに、異形の力を行使出来るようになってもらう」


「因みに、私がこれを会得するまで掛かった期間は、3年だ」と教官があっさり言った。 


「3年!」 「3年?」 「3年!?」


そう言って、俺達3人は驚いた。


「ああ、これでも速い方だぞ、しかし私は才能に恵まれなかった例だ、勿論個人差はある、因みに最速記録はこのアカデミー始まって以来の天才、アリア•テレシアの一ヶ月だ」と更に驚くべき事を言った。


「アリアさんが!?」と俺は叫んでしまった。


「え?誰それ?」とロニーが言ったが、レベッカの反応は違った。


「ちょっと!レオ!貴方アリア様を知っているの?」


そう言って、俺に詰め寄る。


「ああ、俺を救い出して保護してくれたんだよ。」と説明したが、「いいな!私アリア様に昔会った事があるの!その時に力の制御に苦しむ私を止めてくれたの」と熱く語る。


「それがきっかけで、私も憧れのアリア様の隣で戦える様に力の制御を学為にここへ来たの」と嬉しそうに言った。


「アリア•テレシアは天才でな、君達と同じ12歳でアカデミーに入り、僅か15歳で全ての修了課程をクリアして、あの、パラディンハヅキに弟子入りしたんだ」と教官が言った。


「前から気になっていたんですけど、パラディンって何ですか?」と俺が聞いた。


「いい質問だな、パラディンとは教会の最高戦力の事だ、彼等は10人しか居ないが、一人一人が国家戦力を相手に出来る程の実力者だ。そして、アリア•テレシアも次のパラディン候補として、パラディンの中でも最強の狩人と名高いハヅキ•ナカムラの元で研鑽を積んでいるんだ」と言った。


「あの人、そんなにすごかったんですね」と俺が漏らすと、


「え?貴方ハヅキ様とも、関わりがあるの?」と言われ教官が、


「レオナルドはパラディンハヅキが後見人になっているんだ」と言った。


「それじゃあ、私から行くはね、」そう言って、レベッカが唱える。


「我、冷血なる君主、我の呼び掛けに応えよ!」そう言ったが、何も起きなかった。


「何で!何でなのさ?」と言ったが逆に彼女を呼び出してしまった。


レベッカの身体が変化していき、そして、冷血の君主


シルベット•ハーストが現れた。


「ふむ、この娘を通して、見ていたが実にお粗末だな、妾が力の使い方と言うものを見せてやろう!」


そう言って、彼女シルベットが氷の弾丸を周囲に撃ち出す、「皆伏せろ!」その言葉と共に伏せたのだが。


「よし、それだけ動けるなら上出来だ、では妾は戻るとしよう」そう言って、シルベットは消えた。


「皆!大丈夫か?」と教官が言ったが。


「ガハ!グフ!」そう言って、倒れた者が居た。


「おい!レオ!教官!レオが!」


「レオナルド!直ぐにマルコム学長を呼んで来るんだ!」


「え?嘘、嘘でしょ!レオ!レオ!ごめんなさい、私私、」


皆の声を聞き自分の身体を見ると、腹に直径15センチ程の穴が開いていた。


それを見て、俺は倒れ込み、そして視界が霞む、嫌だ!今あいつに会いたくない!お願いゆるして!


俺はそう懇願しながら目を閉じて行く、そして、俺の瞼には恍惚の笑みを浮かべるルナの顔が映っていた。


第7話  「完」


第8話に続く

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