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雄介 part2

雄介はいつも通りのTシャツ、ジャージに着替えた。


「     。」


「迷惑かかりそうだから断るよ。」


最近、雄介はうちでの食事を断ってくる。内心とても寂しい。でも、最終的には私が押し切るので問題ない。積極的にきてくれるならもっと嬉しいけど。


「     。」


「はいはい。もうわかったよ。」


反論の余地を与えない。そうすれば彼は私のわがままを聞いてくれるから。


宿題を始めたはいいが、正直何もわからない。目の前では黙々と私と同じ課題を進める雄介がいた。運動はできないのに何故か頭だけはいい。常に隣にいるのに私と宿題をしている姿以外勉強をしているところを見たことがないのに。


「     。」


いつものように雄介に質問をする。教え方も上手いので、少しお馬鹿さんな私も雄介のおかげで、今まで赤点はとった事がない。


「うーん。ここじゃ見えないからそっち行くわ。」


私には何気なくした質問だったのに、ドキッとするシチュエーションになった。隣に座った彼は予想以上に私の近くに来た。


「     。」


思わずそんなことを言ってしまった。確か今日は体育があったから汗臭いかもしれない。


「なんでさ。近くに来ないと見えないし、教えにくいだろ。」


「     。」


思わず本音が出てしまった。こんなことというと、意識しているって言ってるみたいなもんじゃん。


「別に、におわないけど。」


「     。」


彼の言葉を素直に受け取る事ができない。意識していることには気づいてないかもしれないけど、恥ずかしい。


「もう、早く終わらせるんだろ?大丈夫だって。〇〇の匂いは落ち着く匂いだよ。」


そういうと強引に自分に近づいてきた。最後の言葉は、匂いを気にしている私にとって少しデリカシーのないものだったが、落ち着くってことはいい匂いってことかな。そうだったら嬉しいかも。




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