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シュラちゃん

私はアルフに書き換えて(カイザンして)もらった家の剣シュラバイツ、通称シュラちゃんを振り回していた。


「ゴミムシのEクラスにしては粘るじゃない。でも、これで終わりですよ!!第4階梯(フォース)バーメント・フレア!!」

「...っ!?それは無理だよぉっ!!」

私は体を反らしたがよけきれずに半分ほど被弾してしまった。...が、


「あれっ?痛くない...体も動く...これってアルフの...っ!!反撃行きましょ~!!」

「なっなんで避けきれますの!?それは第4階梯(フォース)ですのにっ...くっ、第1階梯(ファースト)マジックシールド!!」


私はここで勝利を確信した。何故ならばアルフが一撃突破しかできない私に力をくれたのだから。

私は握っている剣に力を籠め、重い一撃を打ち込んだ。


「『パワースマッシュ』!!」


私の一撃はシールドなんてものは無かったかのように斬り裂かれ、目の前にいる人間(オブジェクト)ごと斬り裂いた。

結果はお察しの通り、目の前で赤い花が咲いた。どうやら斜めに真っ二つみたい。コレ早く蘇生士さん呼んでこないとヤバイやつだ...

私はそう思うと、少し顔が青ざめていた。

すると、昨日アルフをいじめてたゴミ序列1位サマと、蘇生士さんが来た。蘇生士さんは直ぐさま目の前のエレナ=ラルフローレンのもとにより、第6階梯(シックス)のリバイブをかけていた。

蘇生士さんはいいんだけど、問題はこっちのローゼン=リライトの方だ。奴は何かを探るように私の剣を見つめている。まぁ、ここは一言、


「どうかしましたか?序列1位サマ?こんなEクラスの生徒(Extras)に何か御用などでも?」


奴は私の発言にビクリと肩を震わせる。私は奴にこの剣のことは話していない。やっぱり昨日の基本ステータスの上昇の件かな?

そんなことを考えている中、奴は嫌でも気になってしまう事を振ってくる。


「いや...この斬れ方が...あまりにも綺麗だったのでな。()()()()()()()()()()()()()()()()。」


コイツ、さっきの視線は私の剣に向けていたのかな?なら、要警戒だね。


「たまたまですよ。Aクラス(Amateur)の序列1位様ならこんなこと造作もなくできますでしょう?それでは、私はアルフのところに行ってきますので。」

「...っ!!あっああ。それではな。アルフ()によろしく頼む。」


私はそう言って体育館から出て保健室へ歩き始めた。

それにしても、さっきの()()()()は驚いたなぁ。アイツ、脳筋女のくせによく解かってるじゃない。まぁ、そんなこと考えてる私も言っちゃ悪いけど脳筋に入るしね。



1,2分歩いて、私は保健室に入っていった。そして私はいつも通り、保健室の一番奥の端のベッドでのんきにごろごろしているアルフのそばに駆け寄る。


「お、サリナ、今日はお前もサボりか?イイじゃん!!そこのベッド空いてるよ~。」

「全くもぅ、今日は昨日アルフにやってもらったアレのおかげで退場させられちゃったよ~。Aクラスの人真っ二つにしちゃったし...」

「え?あのサリナが真っ二つに!もしかして当たったのか!?あれ、サリナが掠らせるだけで余裕で倒せるようになってたのに...」

「え?.....今なんて言ったのアルフ?」

「だから、あれはサリナがうまく当てられないのなら剣先だけでも致命傷打ち込めるように書き換えた(カイザンした)んだけど...」

「私...斬っちゃったよ...?」

「え....後処理は...?」

「あの序列1位サマがやってくれたからダイジョブ!!ほら、もう午前授業終わるから教室行こっ!!」


想定外だった...あれって私が当たらない体で書き換えられた(カイザンされた)ものだったとは...あとであの人に謝っとかなきゃ...


「あ~、もうそんな時間か。んじゃ行くか。よっこらせっと。」


私はアルフを回収して教室へと向かった。

教室に着くと、クラスの人達が私たちによって来た。


「「おおおおお!!Eクラスの英雄が2人帰ってきたぞー!!」」

「「「「「救世主!!救世主!!」」」」」


え、ナニコレ。英雄ってアルフだけじゃないの?私とくに何もしてないような...

そう思って横を向くと、呆れ顔でこっちを見ているアルフがいた。


「あのなぁ、俺はお前らの英雄になんてなった覚えがねぇんだけど...」

「私も、英雄じゃないよっ!!」

「何言ってんだよ!!アルフはローゼン=リライトとサイラス=カイラスをやったジャン!?それにサリナさんはあの魔術狂のレナ=ラルフローレンをやったじゃないすか!!十分英雄ですよ!!あっそうだラルフは序列戦って出る気ある?」

「んなもん出る気ないな。だってそれじゃ最下位のレッテルが剥がれちまうじゃねぇかよ。このレッテルは大事にしたいんだよ。」


アルフらしい返答だなと私は思う。だってアルフはそういうのに興味がないというか、嫌ってるイメージの方が強かったからね。わざわざ火に飛び込むようなことはしないでしょうし。アルフが出ないなら私も


「そんな顔されても私も出ないからね?」


私がそう言うと、クラスの生気が消えかけた。まぁ、仕方ないしね。



午後の座学の授業では、反発魔術のことについてやったがやっぱり私には理解ができなかったが、アルフは何やら思いついたように興味を示していたように見えた。そんなアルフがカッコいいって思ってしまう私だった。

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