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ライト&ダークファンタジー  作者: 天使の中ちゃん
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第1部 絶望の始まり ⑨作戦会議

城の3階の大広間には、城内に非難してきた住民が待機していた。小さい子どもやお年寄りもいた。午後2時となり遅い昼食が配られた。パン、ハム、スープだった。食べ物が住民達を癒した。活気が湧き、子供達の走り回る姿がみられた。それを見た料理長マリーや料理人達も顔を見合わせて笑顔になった。



 その頃、ジエラックは黒いドラゴンライダーの変化に気付いた。部下に王へ伝えるよう送り出した。



 王の間には既に、王とティルも戻っており、妃、ホスマ、カルタと共に集まっていた。王の間には何もなかったが簡易なテーブルを持ってきて、住民達と同じ物を食していた。王、妃、ホスマは食が進まなかったが、ティルとカルタはガツガツ食べていた。そこへ、ジエラックの使いがやってきた。


「ジエラック様からですが、黒いドラゴンライダーから殺気が集まってきたとのこと。攻撃してくるのも時間の問題かと。」


ジエラックの使いが王に伝えた。王は頷いた。


「ジエラ爺は魔霊室ですか?」


ティルはパンをたべながら聞いた?


『※魔霊室:ドラゴンシティー城の2階にある。床に呪文が書かれており、その部屋に入っている間、魔法力は上がる。パワースポットのような場所。ただし、マジックポイント(MP)は増加しない。』



「うむ。ジエラックと魔法使い23名が魔霊室に入り、この城の周りに交互に結界を張ってくれておる。ジエラックの話では、敵将に心の乱れがあるとのことだったのだが・・・。」


王もスープを口に運びながら答えた。


「時間がない。食事をしながら今後のことを話そう。まず、現状を伝えたい。今、城は死霊軍団によって囲まれている。そして、ティルが戻ってくる前に飛行船場から火の手があがった。もう、飛行船は使えないだろう。もし、城を包囲している死霊軍団に城内に攻め込まれた場合、この城を守れる戦力はない。全滅するだろう。」


王ははっきりとした口調で言った。


「今、私がしたいことは2つだ。一つは闇の軍団が復活したことを下界のオスマ国の王に伝えること。二つ目は城内に非難してきた住民の命を守りたいことだ。何か意見はないか?」


『※オスマ国:スカイドラゴンシティーと友好関係を結んでいる国の一つ。その中では一番、 国力があり、全世界連合国に加盟し発言力もある。』


王は意見を仰いだ。



 その時、また上空で異変があった。赤黒く描かれた魔法陣が輝き出し、強い魔力を放った。ジエラック・ホスマは、いち早く気づき窓から外を見た。


 

 魔法陣から黒い悪魔に羽が生えたようなモンスターが何百体と出てきたのである。その中でも、少し青みがかった黒い悪魔が羽をはばたかせ、バルトに近づいた。


「バルトの旦那~。あんたが、チンタラチンタラしているせいで、俺まで駆り出されたじゃね~か。」


その悪魔は、他の羽の生えた悪魔と違い、2回り、3回り身体が大きく筋肉質であり肉体的に重厚感があった。バサバサ羽の音がした。バトルは光のない眼で、そのモンスターを見た。


「リットか。私の中の良心が消える瞬間に、自分自身に金縛りの術をかけて消えたのだ。フフフ。余程、無駄な時間稼ぎをしたいみたいだ。だが、それも時間の問題だ。安心しろ。」


バトルの口から黒い煙のような物が出ていた。そして腕が少しづつ動くようになっていた。


『こいつ忍術まで使えるのか。』


リットは口に出さず、この元勇者に警戒心を強めていた。リットは、ドラゴンシティー城を指差し


「あの城はバルトの旦那にまかせた。あとの山に逃げた人間や他の天空島にいる人間は、俺達が一掃してやるよ~。じゃ~な。」


リットは黒い羽の生えた悪魔を引き連れ、草原とスカイマウンテンに向かった。リットの頬に汗が流れていた。


『何が人間だ。あいつの方が化け物じゃないか。』


ホスマが悲壮感に満ちた声で言った。


「あれは、ガーゴイルです。スカイマウンテンに向かったようですね。」


王、妃、カルタにも明らかに絶望の色が見えた。ティルは一人、腕を組み、眼を瞑っていた。よくする王の所作である。妃はよく似ていると思った。ティルの表情から明らかに苦渋が滲んだ。そして目を開き言った。


「私に考えがあります。」


ホスマは、この絶対絶命の状態から、


『家に入るのは玄関からだけではない。』


と言った少女の策に期待した。



<登場人物プロフィール>


レベル15

名前:ホスマ・ハーゲン

種族:人間

性別:男性 年齢:26才

職業:部隊長の補佐

才ある職業:魔法使い

HP:55

MP:50

力:20

スピード:30

防御力:20

魔力:55

使える魔法:火・光属性の中級魔法・回復魔法など

スキル:火・光属性の魔法を武器に具現化する技術。

装備品:魔法使いの衣・ジエラックの作った魔法の杖

アイテム:ポーション・毒消し草

備考:とにかく生真面目。



レベル:3

名前:ティル・スカイ

種族:人間!?

性別:女性

年齢:13才

職業:ドラゴンスカイシティの姫

才ある職業:魔法剣士・策士

HP:38

MP:10

力:12

スピード:25

防御力:18

魔力:6

使える魔法:ライト(光属性攻撃魔法初級)

スキル:カウンター・2連撃・素早いステップ

装備品:スカイドラゴンの皮で作った服、短めの剣

アイテム:なし

備考:幼少の頃に、ある魔法をかけられ涙を流すことができない。レベル向上と共に才ある職業が一つ増えた。


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