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俺なりのアヴァベル  作者: 田中
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無印パーティ編 4話目 中編

第4話「湿地地帯最終決戦」 中編


ことがフォルネウスの懐に飛び込み、ナイフでX字を描くように切り込む。

敵からの反撃を食らえばすぐに倒れてしまうほどのHPなため、純は冷や冷やしながらことを見守る。

後方から輝く光の弾道が敵を貫く。たくあんの放ったチャージショットがフォルネウスに当たったみたいだ。

するとフォルネウスは身体を震わし周囲に激しい雷を落とした。一撃一撃がとても重く、連続で被弾するとすぐに倒れてしまう。

ことは危機に察知し茂夫の方に逃げてきたみたいだ。茂夫は回復の魔法リンクヒールを唱える。

ことと茂夫のHPが見る見る回復した。

遠方で離れているたくあんには癒しの光を飛ばす魔法ヒールライトを飛ばす。

この技は当てることが難しいと言われており、ヒールライトを自在に操ることができるアコライトは優秀と言われている…らしい。

純が会社での昼休みに攻略サイトで見た知識である。

運良くたくあんに回復が当たったみたいだ。純はちょっと得意気な気持ちになった。

さて、ことの方だがいくらリベンジャーの特性でピンチになるほど攻撃力が上がるとはいえあまり看過できる状況ではない。

まずは生存させることが先だと判断して最前線でフォルネウスと交戦していることに積極的に回復魔法を飛ばす。

大悟には申し訳ないがこちらの意図を理解してもらおう。

フォルネウスにはいくつか攻撃パターンがあるようで巨体を活かした突進攻撃、そして突進の往復。落雷や水中に潜ったあと水面下からの体当たり。

どれも一つ一つの攻撃は強力である。フォルネウスの攻撃を食らう度に3人は何度もピンチに陥る。


10分ほど戦っていくうちに純は仲間の異変に気づいた。こととたくあんの攻撃のペースが落ちている。一体どうしたのだろうか。

安全地帯に移動したたくあんからチャットが飛んでくる。

「ごめん、SPが切れた…」

このゲームにはプレイヤーにHPとSPというものがそれぞれ設定されている。

HPはヒットポイントと呼ばれるものでこれがゼロになると、死亡扱いになり強制的に拠点に送り返されてレベルアップのために貯めてきた経験値の一定量がペナルティとして失われていく。

そして今たくあんが言っていたSPだがこれはスキルポイントと呼ばれている。

技を使うのに必要なものでこれがゼロになると技を使うことができなくなる。

一応は自然回復して、また技が使えるようになるが回復量も雀の涙ほどしかない。

「うちもSP切れ…」

ことからもチャットが来る。

「ことピー、薬を取りに戻ろう!田中氏は大丈夫?」

たくあんとことは一度SP回復薬を買うために拠点へ戻るようだ。

「俺は大丈夫だ、その間一人で戦う!」

「すぐ戻ってくる!」

そう言うと2人は拠点リヴェールに戻っていった。

さて、2人が戻ってくるまで茂夫一人で戦うことになるのか…

純は胸の内をワクワクさせていた。

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