「秘めた思い」・・・・・
第3章・・・
由美と家路に急いだ私は、なんとか重い荷物を、玄関に置き
その場で、しゃがみこんでしまった。
由美は元気良く「ただいま〜」と小さい靴を蹴散らし家の中へ入っていっていってしまった。
私はと言えば「ふぅ〜疲れたと言いながら蹴散らした由美の靴をかたずけながら、「もう〜由美ちゃんは、靴はちゃんと、そろえなさい」と言いながら小さい靴を手に取りかたずけていた。
「さてと〜荷物を中に入れないと」っていいながら買ってきた品物を
台所へと運び冷蔵庫に一つ一ついれていった。
品物を全部入れなおして私はお茶をコップに注ぎリビングへと行き
ソファーに腰を、かけて注いできたお茶を口に運ぼうとした時
由美が「ああ〜ママだけずるい〜由美も〜由美も〜」っと言ってきた。
「ハイハイ由美ちゃんもねぇ〜」笑顔で答えると自分で台所から
コップを持ってきて私の入ってる、お茶を自分のに移して、ニッコっと
しながら、こっちをみていた。
「もう〜しょうがないはねぇ〜」
由美の、その笑顔をみると何も言えなくなってしまう。
親バカだろうか。
「美味しい?」と聞くと
「うん、美味しいよ」と答える由美
「そっか」っていいながら、私はテーブルに置いてあった、煙草に火を
付けて、ふぅ〜と口から煙を吐いた・
それを見ていた由美がテーブルの煙草をじっ〜と見て私に、こういった。
「ママ〜この煙草さっきの、おじちゃんと同じだね。」
「え?っと」私は煙草に目をやると確かに祐二さんと同じ煙草だ!
この子いつ見てたんだろって思いつつハンカチのことを思いだした。
「小百合さんと又会えるから」っていって私のハンカチと一緒もって帰っていってしまった祐二さん
「今頃何してるのかなぁ〜」
ハッ!私は何を考えているんだろ。
少しだけど過ごした時間、祐二さんの笑顔や吸い込まれそうな瞳
思い出しただけでも、胸の奥が熱くなる。
この気持ちは何?なんで、こんなに、胸が苦しいんだろ?
こんな気持ちは胸の奥に直しておかないといけない。
「さぁ〜そろそろ、晩御飯を作ろうねぇ〜」由美に声をかけ
台所に向かった。