だるまさんが転んだ
匠さん「第13回だるまさんが転んだ!大会ー」
「いえー」「どんどんどんどん」「ぱふぱふぱふ」
食料事情が劇的に改善し体力と元気を取り戻し暇をもて余した村人達による神を奉る儀式。
地面に引かれた線に横一列で並び開始の号令を待つ。
ここ数日夕飯を食べ匠さんの就寝を確認したのちに広場で篝火を焚き皆で練習してきた。
そう易々とは終わらせない。
村人達は死の逃避行を生き抜き激烈な環境でも生きてきた。
守護神様を楽しませるために。
匠さん「切った人には雑草をプレゼント」
「「「なっ!?なんだってぇぇぇぇ!?」」」
そしてクリアした人にはあの雑草が戴ける。
新鮮な野菜も美味しいトマトやレタスとか言う瑞々しい野菜に岩塩を振りかけ食べるだけでも今まで生きてきた事に毎回感謝するほど美味しい。
だがあの雑草には遠く及ばない。
匠さん「じゃ始めるよー」
匠さん「だー」
いち早く村で子供達を除いた一番若い男が練習通り正面に向かって走り出す。
匠さん「るー」
ワンテンポ遅れて両端にいる者達が更に左右広く展開するように走り出す。
匠さん「まーさーーーーんが!」
フェイントだ最初からフェイントをかけてくることも予想の内だった。
村長は右手を上げ合図を送る。
プランAからBへ
スタートダッシュを決めた者達が一斉に止まる。
数人の子供が匍匐前進を始める。
そうプランAは半包囲からの電撃戦でプランBは持久戦である。
匠さん「転んだ!」
誰も動いてない完璧だ練習通りの動きができてる。
匠さん「村長あうとー」
皆が一斉に振り替える!何故だ!?村長が?
村長は合図を送る以外その場から動かないはずだった。
匠さん「全員あうとー」「「「しまった!!」」」
このゲームは過酷なルールだ。
誰かが捕まっても決して動いてはいけない。
だが何故村長が?
村長「わしは動いとらんぞ!」
匠さん「手が震えて」村長「ととからがゃ!げほっげほっ」
匠さん「ほらほらおじいちゃん興奮しないで」
守護神(529)「あっあぁぁぁぁぁぁ!!」
匠さん「ん?どった?」
守護神「森に大勢の侵入者が入った10。。。いや30!?どんどん増えてる」
匠さん「ふーん」守護神「ねえ今すぐ戻って!」
匠さん「どこに?」守護神「森へ」