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迷子  作者: 匠さん
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村の成り立ち

村人「もう。。。駄目だ」村人「食べ物も尽きた畑も」


村長「ここまで来たのじゃまだまだ諦める時じゃない」


この村人達は当初都市近くで草木や水に恵まれた地で生活していた。

生産する作物も種類が豊富で暮らしにも余裕があり人口も百人を優に越えていた。

昨年そんな村を悲劇が襲った。


蝗害

大量のイナゴが都市周辺で発生し各村を襲い草木や作物を食い荒らし魔素を取り込み進化したイナゴは家畜や人までも襲った。

当初楽観視していた領主も事態を重くみて都市の封鎖と蝗討伐隊家来に命じて事態の沈静化を図るがいずれも例外無く平時の貴族は無能を極めており。

都市の封鎖を行うも周辺の村は見捨てられ村村を蹂躙し都市へつく頃には膨大な数の蝗が空や大地を多い尽くした。

都市の人々は守護神に祈りを捧げ信仰により格の上がった守護神の加護を受け武器を持ち火を焚き城壁を盾に応戦し殲滅した。

この戦いにより領主は救国の英雄と讃えられ都市の人々からは神の如く敬われた。

その代償として8箇所ある村の内六ヶ所が全滅残り二ヶ所も家や畑を失い荒れ地とかした土地のみしか残らなかった。

家来は言った「今年度の税は免除し国から援助を受けては如何か?」

領主は答えた「都市の皆も辛い時に優遇は出来ぬ平等に税は取り立てる」

家来は言った「払えぬものが何も無い場合は如何致しましょうか」

領主は答えた「体があろう労働力は貴重だからな」


広い国の一地方都市での「小規模な蝗害」

小規模で収めた英雄と助けてもらえず更には税迄も要求され払えなければ奴隷となる。


一月もせずに臨時の蝗害に対しての臨時徴収が始まった。

一ヶ所目の残った村が領主の私兵に襲われ略奪され村人は縄で繋がれ都市へ連行される。

命からがら親族便りに数名が隣村へ逃げ込み状況を伝える。

瞬く間に村長へ伝わり村人を集め少ない物資を纏めて村から一斉に夜逃げをした。


集団逃亡から二日目

100人いた村人達は大人ほどの大きさの蜘蛛に襲われ鍬や斧で防戦するも10人が糸に絡まり捕まり毒を喰らい永久に離脱した。


5日目

体力の少ない老人達が列から遅れていきジャッカルや狼の餌となり始めそれを見て発狂して隊からはぐれた者達が次々と魔物の餌となっていく。


奴隷となり命だけは助けて貰った方が良かったのではないか?

領主は税だけ取り立てて守ってくれなかった。

我々を見捨て更に尊厳まで奪う者達へこれ以上渡すものなど無い。

皆が村長と同じ思いのまま半数が離脱し逃避行を続けること一月後。

一本の巨木が聳え立ち小さな湧水からなる溜め池に辿りついた。


新たな村か誕生した。

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