何処だ?
「ふぁぁんんーーー」
日課の散歩中に春の陽気に誘われて昼寝をし目を覚ます。
起き上がり力一杯背伸びをし背中をそらしながら一言
「お昼寝万歳」
背筋「ピキッ」
「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁ吊ったぁぁぁぁぁ」
起き上がったはずが背伸びをし過ぎてその場で転げ回る。
「ぐぅ痛い痛いよぅはぁはぁ」
「お腹すいたし帰ろう」
漸く落ち着き夕飯なにかなぁと
そんなことを考えながら立ち上がり帰路につく。
が
「ん?あれ?何処?」
おかしい今日は樹林公園に散歩に来ていたはず。
しかし回りを見渡せど木木木木木しかも見たことない木ばかり
「光が丘?いやいやんぬぬぬぬ」
匠さんは考える
いや本能で感じていた「ここは?何処だ?」
彼女は良く迷子になる。
基本移動手段は徒歩なので行動半径はさほど広くはないが
気の向くまま歩くので常に迷子だ。
良く迷子になる匠さんにどうやって帰るのか?
昔友人に聴かれた時返した言葉が
匠さん「太陽の向きで何と無く?」
忍さん「鳩かよ!」
匠さん「くるっぽー」
鳩と言う渾名を頂いた瞬間であった。
「ぁぁぁぁぁめんどくせー何処だここは!太陽!そうだ太陽さんは!」
空を見上げると直上に光眩しく幾つもの光の線を放つ何時も通りの太陽さんが
「二個?あれれ?」
二つあった可笑しい可笑しいです。
いくら馬鹿な自分でも太陽は一個しかないのは知っている。
なのに見上げると太陽さんが二つある?
「ヤバイ帰れない」
危機感を感じたのか本能がそう囁く。
ゆっくり歩いていた足取りは徐々に早くなり木々の間を抜け走り出す。
「帰りたい」
そう思いながら一時間程走った所で目の前から木々が消え一面の光輝く湖が現れた。
「なんだ石神井公園か」
「はは焦ったわー超焦ったわー」
木(1)「人間風情が?此処を何処だと思っている」
木が喋った?何て?なんだって?
木(1)「此処を聖魔の森と知っての侵入か?」
匠さん「え?石神井公園じゃないの?」
木(1)「何をいって」
匠さん「出口わかる?」
木(1)「我はこの森湖の守護神判らぬことは」
バキッバキバキ
木(1)改め守護神さんは匠さんに根本からへし折られて担がれた。
森湖の守護神(2)「痛い痛い痛いやめっ辞めてほんと産まれたばっかりで」
匠さん「え?出口ってか帰り道知らないの?」
森湖の守護神(2)「出口判るから判るから離して」
匠さん「どっち?」
森湖の守護神(2)「あっちです」
匠さん「よっしゃ」
こうして森湖の守護神さんを担いだ匠さんの帰宅の旅は始まった。
初投稿なのでルールとか良く判りませんが宜しくお願いします。