春の暖かさを知らない僕は
はじめて書いた小説なので改行や言葉がおかしいかもですが
温かい目で見てもらえると嬉しいです!
この物語はその『温かさ』を知らない雪だるまのお話です
僕は春の暖かさを知らない。冷たい冷たい冬の寂しさだけを知ってる。
「君は雪だるまなんだからどんな夢を思い描いてもどうせ消えるさ」
通りすがりの真っ白なきつねさんが教えてくれた。
「じゃあきつねさんも僕と同じ白色だから消えちゃうの?」
気になった僕はきつねさんに震えた声で聞いた。
でもきつねさんは僕の言葉を聞かずどこかへ走り去ってしまった。
雪だるまだから、僕が雪でできているから。
冬を生きることしかできないから教えても意味がないと思ったのかな。
僕はそう思うと悲しくなった。冬はやっぱり冷たい。寂しい。
ある時、大きな大きな木のおじいさんが教えてくれた。
「君が溶けて消えてしまうとしても、思い描く姿があるのなら。きっと花としても鳥としても桜の木としても生きていくことができる」
おじいさんの言った言葉の意味があまり分からなかったけど
僕はおじいさんにお礼を言ってその場を立ち去った。
きつねさんのようにおじいさんも僕に冷たいと思ったから話を続けれなかった。
でもおじいさんの言ったこと信じてみようと思った。
春に生きることを諦めたくなかった。
僕にはどんな姿が似合うかな、どんな姿が一番春の暖かさを感じられるかな。
春を生きている姿を想像している時、すっごくワクワクするんだ。
楽しいことを考えたら胸がぽかぽかするんだ。僕は新しい発見ができてすごく嬉しかった。
ずっとずーっと考えてどんな姿になるか決めた僕は
その姿を想像しながら春になるまで少しの眠りについた。
誰かの呼ぶ声と包み込んでくれるような風が当たって僕は目が覚めた。
「おはよう、君はその姿を思い描いたんだね」
大きな大きな木のおじいさんが僕にあいさつをしてくれたから僕は答えた。
「僕はこの色が綺麗で好きだから想像したんだ。冬に見た氷の色。」
それを聞いたおじいさんは少し笑ってた。でもそれが心地よかった。
よく見るとおじいさんは綺麗な色をした花を頭に咲かせていた。
「この花は桜って言うんだよ。君のその花はネモフィラって名前だよ。」
おじいさんが僕に花の名前を教えてくれた。温かい。
「おじいさんごめんね、僕、おじいさんが温かいの知らなかったんだ!」
僕に出せる精一杯の大きな声でおじいさんに言った。
「毎年いるんだ。慣れているから大丈夫だよ」
微笑みながらおじいさんは言ってくれたけど寂しそうに見えた。
冬に生きても春に生きても温かいことはあるし冷たいことはあると知った。
そんなことを考えていたらどこからか女の子が走ってきた。
「こんにちは、あなた綺麗な色のお花だね!」
女の子が優しく話しかけてくれた、でも僕の声は聞こえないみたい。
君は温かい手で僕を優しく摘み取ってくれた。
僕はおじいさんにお礼を言った。
「おじいさんのおかげで温かさを知ることができた。僕は勘違いしていたんだね、みんな温かいや。」
花になった僕は、綺麗なガラス瓶に入れられて。
水がちょっと冷たいけど温かい気持ちになった。
僕は春の暖かさを知った。冷たい世界の温かい心も知ってる。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
最近の世の中は色々冷たい、寂しい出来事が多いですが
そんな中でも優しく手を差し伸べてくれる人はいる。
そして色んなことが難しい時代だけど夢をあきらめないでほしい
自分の思い描く姿で楽しく生きてほしい
という思いを込めて書きました!
雪だるまが花に生まれ変わることができたのは
溶けて水になり花の養分になり咲いて生まれ変わったからです




