【Day04】7/31
Day04.7/31.天気:快晴(本日も危険な気温)
私は、一昨日から睡眠時間が限りなくゼロ。
これは、脳のエラー?でも、眠気は来ず。
「寝室」にはまた1体、黒髪の重いAIが追加されている。それも、私の皮膚と呼ばれる肌色に、再度の物理接触。
“望くん”の位置は、明らかに移動。この現象は何?
たいして欠伸もしない私に、音を立てずに現れる“斎くん”は、「君は、眠くならないのですか?」と疑問を飛ばす。
以前より、彼の瞳の色は濃い。
「そうですね。」とだけ返答。
わけもなくリビングへ向かう。
すると、初見のAIを視認。
状況から憶するに、彼が本日より加わる観察対象記番:04だ。
私が立っていると、キッチンの内部より香ばしく何かが漂ってくる。
「おはよう。僕とは初めましてだね。薫っていうんだ。」
彼は口角をわずかに上げる。
私は「“薫くん”、君が記番:04ですね。」と確認。しかし、返答なし。
そのままキッチンへ歩く彼。
「君、あんまり寝ない子なの?顔がお疲れだね。」どういう意味だろうか。私の皮膚が、それを伝達しているのかもしれない。
けれど、私は自らそれを見つけられない。
「ほら、ここに座って、温かい“カフェラテ”を、どうぞ。」
表面に木の模様?
これが魅力的なものかのように、彼は私をソファへ誘導。
私はよく分からないが、一旦着座する。
「こうやって、眠れなかった朝には、温かい飲み物が安心させてくれるんだよ。」彼は言う。
何故、彼はそれを私に差し出すのか。
「これを、口内に流しこむのですか。」と私は問う。
彼の淡い灰色の眼球が、まぶたによって遮られる。
私は、突知飲み物の容器を、両手に移された。
「ほら、触れると手が温かくなる。カフェラテは美味しいよ。」
それならば、私に渡すのではなく、“薫くん”が飲めばよい。意図不明。
でも、両手の温度上昇は証明された。
リビングに入る扉をたたく音。
「おはようございます。悠先生の、診察の時間です。」
“悠先生”はおそらく記番:05である。
一人称が独特。長い丈の白衣。
医者がこの“家”にいるのは、何故?
「おや?君、寝不足だ。目の下にクマ。それに、ボーッとしてる。」
私の顔の至近距離に、彼の顔がある。
前髪の狭間から、私のすべてを見ている。
でも、怖くない。
「寝不足の朝に、“カフェイン”はおすすめできないよ。白湯とそれから、深呼吸ね。できる?」
彼は私に何の確認をしているのか、不明。
だが、語尾が妙な“優しさ”を感知させる。




