【Day24】08/19
Day24,8/19,天気:快晴(酷暑予報)
コンコンコン…
内側から鍵をかけていた寝室がノックされる音で、目覚めた私。
カーテンの隙間からは、眩しいほどの日光が差している。
「朝メシ、できてるぞ〜!」
聞こえたのは、少し低めの声。
恐らく、狐くん?
部屋には鏡もなく、今日はいつもより寝坊してしまったようなので、迅速に対応せねば。
「狐くん、起床のリマインドありがとうございます。」
私は扉を勢いよく開け、そう言った。
すると、彼は私のことを約3秒眺めた。
私より30cm程長身の為、私は相当首の角度を上げていた。
「おや、狐くんが起こしに行ってくれていたとは。私は出遅れたようですね。」
フリーズする狐くんの後ろから、白衣の彼がひょこっと顔を出した。
「朝からご苦労様です。悠先生は、診察に来られたのですか?」
私が発言すると、2人の表情は対になるように変化。
「私は君の健康を見守ることが仕事ですからね。…もちろん、彼の行動もね?」
悠先生は、狐くんの左肩に掌を乗せて笑っている。
寝ぼけ眼の私は、度々眼球をこすりながら2人に連れられ、リビングへ。
いつもにぎやかなリビングだが、今日は私が遅刻したので、全AIに迎えられた。
「今日はフレンチトーストにしてみましたよ。」と斎くん。
「オレが焼いたけどな!」と、得意げな表情の優くん。
「僕と薫くんで協力して、ハーブティーを作ってみたんだよ〜」と、望くんと薫くんは肩を組んで楽しそうにしている。
私が座る場所は、すでに決まっているようで、凛くんと恋くんがイスを指差して手招きしていた。
何故、今日はこんなに豪勢なのか?
予測不能だ。
でも、すごく表情が緩んでゆくのが自覚できる。
そして、これも疑問なのだが…
「あ、あの……なぜ、視界が歪むのでしょうか…?えぇっと…?」
この時、私を含む全員が思考停止していたようだった。
「それはね、“涙が出る”っていう身体反応ですよ。悪いことではありません。」
「悠先生の言う通り。人間は泣くと気持ちがスッキリするんでしょう?それに、デトックスとして推奨されています。ねぇ?先生。」
私は悠先生や詩くんが言っている内容は把握できた。
しかし、今何故泣いたのか、彼らは私の知らないことを知っているように話していた“違和感”の正体が何なのか、知りたくなってしまった。




