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46.交響組曲「シェヘラザード」第3楽章 若い王子と王女 (リムスキー=コルサコフ)

 秋良と朱音の二人はとある温泉地に旅行に来ている。

 坂道の温泉地は湯けむりがあちこちから立ち上り、特徴的な景観となっている。


 朱音はすでに友人と卒業旅行に行ったのだが、秋良とどうしても旅行に行きたいというので、それじゃあバレンタインデーとホワイトデーは無しにしてその代わりに旅行に行こうという事になった。


 二人でパソコンを覗き込みながらあれこれ検索していたが、ブルーのお湯が自慢の宿を見つけた。

「お湯にミョウバンが含まれているらしい。景色もいい所みたいだけど」

「ブルーのお湯って素敵ね。入ってみたい」

「じゃ、決まり、予約するね」


 その宿は純和風旅館で館内は木がふんだんに使われていて温かみがある。

 チェックインを済ませて、仲居さんに部屋まで案内してくれる道すがら、「新婚さんですか」と言われて朱音がご機嫌になっている。


 部屋からの景色は素晴らしく、きれいなアーチ橋が見える。

 さっそくお風呂にと思って二人で大浴場へ向かったが、残念ながら混んでいた。

 さてどうするかと思ったが、旅館のパンフレットに遊歩道があったのを思い出した秋良は朱音と散歩に出かけて時間をつぶす事にした。

 硫黄のに匂いが立ち込める温泉地の坂道を二人で手をつないで歩く。

「湯ノ花小屋があんなにたくさんある。この温泉パワーありそう」

 温泉地のあちらこちらから湯けむりが立ち上っている。

「すごーい。別世界にいるみたい」

 二人は普段見ることのない景色を堪能しながら、のんびりと歩いて時間を過ごした。

 宿に戻り、大浴場の混み具合を確認する。

 どうやらピークは過ぎたようで二人とも浴衣に着替えていよいよブルーの湯へと向かった。


「ブルーのお湯って初めてだったけどすごく神秘的だった。感動しちゃった」

「景色もよかったなー」

「体はぽかぽかしてるし、お肌もすべすべでもう最高」

 温泉で火照った浴衣姿の朱音は艶っぽい顔をしていて、秋良は見とれてしまった。

「どうしたの?」

 そんな秋良に朱音は久しぶりに微笑み砲を発砲する。

「すごくきれいだ」

 秋良は被弾しながらも踏ん張った。

「ほんとう?」

「本当」

 秋良はたまらず抱きしめ、長い長い口づけをした。


 夕食は、美活のメニューを頼んでおいた。

 地獄蒸しというちょっと怖いネーミングの調理法によるヘルシーメニューになっている。

 初めて味わったが温泉で蒸した料理は素材の味が引き立ち、とても美味だった。


 宿の人から夜の温泉がとてもきれいだという話を聞いて、夕食後に再び温泉に入ることにした。

 話の通り、夜のブルー温泉はきれいにライティングされて幻想的だった。

 朱音もホクホクで戻って来た。


「すっごくよかったー。最高ー」

「きれいだったねー。想像を超えてた。ここ、隠れ家的だよね」

「そうだ、ミネラルウォーターがあったはず」

 秋良は冷蔵庫から瓶を二本取り出して、蓋を開けた。

 一本を朱音に渡して、口をつける。

 冷たい水が喉を通ってしみわたる感じがした。

「うまい」

 朱音もおいしそうに飲んでいる。

「うーん。最高」

 そうして朱音はぽこんと秋良にもたれかかって来た。

「……ねえ、秋良」

「ん?」

「抱いてほしい」

 朱音がとろけるような表情で言った。

「うん」

 抱き合って口づけをする。

「ふうん。ん。。ん。。はあ。ねえ……、服を、脱がせて……」

「うん?」

「お願い」

 普段の朱音はそういうことは言わないけどなーと思いつつ、秋良は朱音の羽織を取り、浴衣の帯を外した。

「え」

 朱音は下着を着けていなかった。

「あ、朱音」

「早く、あなたも脱いで」


「はあっ。き、今日はいっぱい愛して欲しいの」

「うん」

 秋良は朱音の胸に顔を埋めてキスを繰り替えしている。

 秋良はしばらく胸の敏感な部分をを攻めていたが、頭は徐々に下に移って行く、朱音は秋良の後頭部に手をまわして髪をかき回す。

「あ、あ、そんなところ。だめー」

「今日はいっぱいサービスしてほしいんでしょ」

「あ。あ。ああー」

 朱音の体がびくびくと震えた。


「次は私の番」

 朱音は秋良の上になって秋良を攻め始めた。

「秋良のにおい、好き……」

 朱音も秋良の体にキスし続け、徐々に下半身へと移動して行く。

「あ、朱音」

「いいの、させて」

 秋良は初めての快感を知った。


「そろそろ、お願い」

「うん」

 秋良は自分の体を朱音の中に挿入した。

「熱い」

「だって、今日は」

 ため息のような声を出すと、朱音は秋良にしがみついた。

「あ、あ、もっと。あ、そう、いい」

 二人は快楽の虜となっていた。

「ねえ……、ねえ」

「なに」

「もっと深く」

「こう?」

 あーっと声を上げて朱音は脱力した。

 ぴくぴくと体が痙攣している。


 朱音は顔を半分布団にかくして秋良を幸せそうに見ている。

(こんな表情するんだ)

 秋良が初めて見る朱音の表情だった。

(俺、もっと頑張んなきゃなんだ)

 秋良は朱音を抱きしめた。

「今日はいつもと違う」

「はずかしい。嫌いにならない?」

 朱音は顔を赤くする。

「ならないよ。というかこういうの大歓迎さ。あんまり好きじゃないのかと思ってた」

「旅行の時にみんなに聞かされてたの。それで、みんないろいろ彼にしてあげてるんだって分かって。それからすると私は何にもしてあげてないなーって思ってた」

「そう、なんだ。だから」

「だけど、なかなか勇気がでなくて、今日頑張ってみたの。でも結局私が気持ちよくなっちゃった」

「そりゃ、頂いたものは多めにお返ししますよ」

「もう。でも、ありがとう。幸せ。……ねえ、また、して」

「うん。俺もしたい」


 翌朝、秋良が目を覚ますと朱音が左肩に頭をのせて寝息を立てていた。

 愛おしくなって、朱音の頭を優しく撫でる。

 やがて朱音はゆっくりと瞼を開いて優しく微笑む。

 そのまま二人はゆっくりと口づけをした。

 秋良は朱音の上になり、朱音を抱く。

「したいの?」

「うん」

 まだ、下半身には昨夜の感覚が残っている。

「じゃあ、来て」

 秋良は朱音に挿入した。

「あ、あ、すごい。あ、あ。もっと。あ、だめー。だめー」

 朱音がしがみついて来る。

 秋良は夢中で腰を動かす。

「ね。ね。い、一緒に、一緒にお願い」

「うん、うん」

 秋良は最後に深く突くと、朱音も秋良にしがみついて二人に絶頂が訪れた。


「すごい。こんな風になるんだ」

 朱音は秋良の胸に頭を乗せて抱き付いている。

「どんな感じ」

「ずーっと余韻が続いてるの……。こんなの初めて」

 秋良は朱音と軽くキスをした。

「秋良」

「ん」

「大好き。もう、自分でも怖いくらいよ。ずっと一緒に居させて」

「こちらこそ。よろしく頼みます」

 秋良は朱音を抱き寄せた。

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