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第11章 2回目は波乱のキス



窓に差し込む日差しが私に向かって降り注いでいた。


んー、私は重たい瞼をゆっくりと開く…。


眩しい…。もう朝?ここはどこだっけ?

見覚えのない天井だな…。



あっ!そうだ!

ここは優斗さん家だった。


私は昨日の出来事が鮮明に思い出される。



結局、私はリビングのソファーの上で寝落ちしたらしい。

私の為に優斗さんがかけてくれたらしいブランケットもある。


優斗さんの優しさに触れた私はお礼にと朝食の準備をしないと!

いや、お礼だけじゃない。これも家政婦の仕事の内だから。


私は冷蔵庫の中にあった卵とハムを取り出し、フライパンに油をひいた。

作っていたのはハムエッグだった。

後、パンをトースターで焼かないと。

まぁ、定番の朝食だけど。


暫くすると、2階から降りてくる足音に私は耳を傾ける。


あっ、優斗さん起きてきたかな?


私は出来上がったハムエッグとトーストを慌ててプレートに盛り付け、テーブルの上へと並べる。

良し、出来た!



ガチャ


扉が開く音に私は思わず、肩に力が入る。



「…お、おはようございます。優斗さん」

「…あっ、おはよう」


少し気まずい挨拶を終えると優斗さんはテーブルの椅子に腰掛ける。


優斗さんの少し寝癖の付いた髪が私には新鮮でつい見入ってしまった。



「朝ごはん作ってくれたんだ」

「あっ、はい。当然です」

「うん、ありがとう。それとさ……そろそろ敬語止めない?」

「えっ?」

「勿論、俺にだけ。親父には敬語でお願いするよ」

「あっ、はい。それは分かってますけど…」

「何か問題でもある?」

「…あっ、いえ、ないです」

「そう?……後、君が俺の事を名前で呼んでくれてるのに俺だけが名字で呼んでるのは凄く他人行儀だし今日から名前で呼ぼうかなって思ってて良いかな?」

「…えっ?!」


な、名前で?!ちょっと待って!まだ心の準備が?!


「…それより先に朝食を頂こう。ありがとう……桜?」

「ーー?!」


桜?!それも呼び捨て?!

いざ、面と向かって言われると恥ずかしい。

私の頬はまるで火照ってるみたいに熱くなった。

そのせいか、食事も余り喉を通らなかった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ふぅー、終わった。


家政婦の仕事が一段落した私は不意に2階の優斗さんの部屋を眺めた。

そう言えば、優斗さんのお部屋だけはまだ掃除した事なかったな…。

2階の部屋は主に畳の匂いが安らぐ和室と離婚した優斗さんのお母様の部屋と優斗さんの部屋ぐらいだ。


今日は優斗さんの部屋も少し掃除をと部屋のドアノブに手を掛けた。


ガチャ


「…わぁー」


余りの散らかりように掃除は不可能に近かった。

なぜなら、大事な資料などが混じってて下手に触れられなかったからだ。


うん?あの写真立て?


私は写真に写ってる優斗さんとお母様かな?に目を奪われた。


凄く綺麗な人…。

優斗さんの横でとても穏やかな表情で微笑んでる。

幸せそう。


私は優斗さんの匂いが染み付いているベッドに横たわる。


やっぱり、好きな人の匂いは落ち着く…。


私は優斗さんの枕をぎゅっと両腕で抱き締めると次第に瞼がどんどん重たくなってゆっくりと下がっていった…。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「んー、ふぁー」


私は寝起きの不細工な顔で大きな口を開き、大きき欠伸が出てしまった…。

そんな私は優斗さんの言葉で次の一言で一気に眠りが覚めた。


「良く眠れた、桜?」

「……ゆ、優斗さん?!」


私は思わず両手で口元を押さえる。


「もう遅いよ?」


声を立てて笑う優斗さんの顔が見れなくて私は布団に潜り込む。


「…何で顔を隠すの?」

「恥ずかしいから」


だけど、直ぐ優斗さんに布団を捲られる。


「わぁ!駄目!」

「やっと顔見せたね」

「もう!寝起きの顔なんて嫌なんだもん!」


私は両腕を伸ばし優斗さんの首に手を回す。


「…残念でした。これで顔見れないでしょ?」

「…確かに。でも、これじゃキスも出来ないよ?」

「…えっ?!」


動揺した私の両腕が優斗さんから離れた一瞬の隙だった。

優斗さんは私の顔を引き寄せる様に右手を伸ばし頭に手を添えた。その右手によってお互いの唇が至近距離まで近付く…。


この次は、と…私の心臓は煩く鼓動を立てる。

そして、私は目を閉じる。


優斗さんはふっと笑いを飛ばすと、そのまま私の唇を塞ぐ…。


2回目のキスだった…。


深まるキスは私達の心をどんどん熱くしていく…。



だけど……次の瞬間、その熱が一瞬で冷めた…。




ガチャン!



ーーー?!



「……お、お前達って、もしかして?」



私達は直ぐ様、身体を離したけど手遅れだった…。


キスの現場を優斗さんのお父様に目撃されてしまった…。



ーどうしよう?!





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