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最近ハーメルンでRTA小説なるものが流行ってるんだけど(困惑)

作者: 夢野ベル子

 なろうとハーメルンは乳兄弟です。


 なろうとハーメルンは二次創作が根源にあって、二次創作の面白さというのはいろいろあるんだろうけど、一番手の人気は「チート」によるストーリーの改変、困難の余裕突破あるいはヒロインといちゃいちゃすることにあるんじゃないかな。


 チートというのは、もともとはゲーム用語でズルって意味らしいけど、なんでチートが求められたのかっていうと、要は攻略する過程が面倒くさいからだと思う。


 チートは要するに短絡化なんだ。キングクリムゾン! 相手は死ぬ! 素敵抱いて!


 なぜチートが求められたんだろうというと、基本的にはウェブ小説の特性上、『おもしろさ』の染み方が絶望的な差異を生むからだと思うよ。


 はっきり言うと、出落ちレベルでおもしろさを前面に出さないとダメなんだ。


 例えば、しっかり書いている長編をなんかめっちゃくちゃ軽いジャンクフード的な作品が点数的にぶっちぎることあるでしょ。


 なんでこんなことが起こるのかというと、スーパースター効果が原因かもしれない。


 昔、ウェブやテレビやラジオすらなかった時代。

 アーティストは観客会場の人に向かって歌うくらいが関の山で、売り上げもその程度で収まっていた。でも、ラジオとかテレビとか特にウェブによって、その場にいないでも歌は伝わるし、アルバムは買われる。いまは配信かな? ともかく売り上げはめちゃくちゃに伸びたんだ。


 つまり、等身大じゃなくなった。


 ラジオやウェブでファンを増やして売り上げが伸びることを不正だという人はいないだろうけど、スーパースターがそのジャンルを席巻すると他のアーティストはシェアを大きく減らしてしまう。ロングテイルは存在せず、一握りの勝者が総取りしてしまう。


 つまり、『おもしろさ』と『点数』というのが比例関係ではなく極端な等比級数関係にあることが現実的に示されている。


 このおもしろさと点数の微量な差を感知できない人は、当たらぬも八卦方式で、作品がヒットするのは『運次第』だといったりする。


 違う。おもしろさについては微量な差がある。


 あるいは作者が勘違いしがちな『自分の書いたしっかりした長編』と『点数的に伸びた気の抜けた作品』は、ほとんど面白さに差異はないはずだし、ちゃんと読めば長編のほうがいいはずだなんて思ったり理不尽さがあるように感じる。


 これも違う。


 それはほんのわずかな差が、点数的には大きな開きになっているから。作者視点からはほんのわずかしか差がないのに、どうしてこの作品はこんなに差がでるんだという意識があるからだ。


 スーパースター効果によってだと思う。


 微量な差がスーパースター効果によって、点数的には爆発的な開きを生むんだ。


 で、おもしろさの染みる速さっていうのは、これも微量な差のうちのひとつ。おもしろさの本質的部分に到達できる速さがわずかでも早ければ、シェアを獲得して、そのジャンルを席巻する。チートというのは、そのための手法だったんだと思うよ。


 多数派は10話以内に面白くならない話は切っちゃう。


 ここで、おもしろさってなんよって話はあるよね。

 うーん、これは難しい話になっちゃうけど、わかりやすく言えば新規性だろうなって思ってます。その小説を読むことで得られる新しい価値観、テーマ、表現のことだ。


 もちろん、新しければなんでもいいのかというとそうではなくて、速さが足りないと点数的には無惨なことになっちゃう。スーパースター効果はシェアを早期獲得することで得られるから。


 RTA小説というのは、わたしが知る限りでは新しい価値観があるかなと思いました。


 RTAというのはリアルタイムアタックということで、基本的な情動を置き去りにするところに面白さがあるかな。TASという概念もあるけど、TASはツールを使ってミスなくプレイするのに対して、RTAは基本的にはガバが面白いという話。


 というか、ぶっちゃけbiim動画という話をしないといけなくて、もともとニコニコ動画でbiim兄貴が無味乾燥なRTA動画に解説と淫夢要素をぶち込んだのがRTAに新たな価値観を持ち込んだのだと思う。TASは完璧すぎて人間味がないが、RTAは人間味を残しつつも早さに特化したクズ人間ムーブになって面白いってことだと思う。


 RTA動画は当然のことながら速さに特化するために、事前にストーリーラインを知っていなければならない。チートは初見プレイを無理やりなんとかしてしまう理論だが、RTAはレベルなどはギリギリになる。


 問題となるのは、RTAは二次創作と親和性が高く、オリジナルとは親和性が低いということだ。RTAをなぜおこなうのかという動機の部分が曖昧だと、単に淫夢要素をぶち込みたかっただけということになりかねない。もちろん(商業的には売れ)ないです。


この点をどうにかできればと思ったんですけどね。何も思いつきませんでした。

どなたか天才的発想をお持ちの方、いらっしゃいませんでしょうか。

教えてください。


なんでもしますから。


なろうへの紹介的なやつです。誰かが思いついて誰かが書くだろうし。

ちなみにRTAと銘打ってる作品もTASを銘打ってる作品も既になろうにあるという事実。

これは、いまハーメルンにある作品とは毛色が違うけどね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] この系統に触れてるだけで、凄く嬉しい。 初めてRTA小説読んだとき、面白過ぎて笑いながらラストまで一気に読みました。 あのスピード感は、他の作品ではなかなか味わえませんよね。
[一言] さっそくRTAがどういうものか見に行って、自分の作品に似たような小説があったので、RTAタグをつけちゃいました。ポイント上がるでしょうか(笑)
[良い点] 僕もなろうでハーメルン的RTA小説読みたいです [一言] 最近だと悪役令嬢もののように、テンプレな作品に対してなら二次創作的なRTAを書きやすいのでは?と思います。 また、共通概念の多いジ…
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