兆し
金鱗ゆらめき
流水に散る
百花のごとし
鯉、空を恋いて昇る
やがて龍たらんと
集いて呼べよ
百雲を
再び水を溢れさせ
その円環は永遠
銀鱗きらめき
流水に乗る
百花のごとし
薫りとてないものを
くゆり立つは咆哮
やがて空の絢爛と地の絢爛は交わる
その円環は永遠
私たちも同じ
出逢い
交わり
離れ
出逢う
円環を旅する
その果てに
その経過に
ふと目にする
幸いを兆す一片の雲を
なあ彩雲よ
今まで私が出逢い、別れ、また出逢った人たちに
その姿を見せてはくれないか
旅の途上にある人に
最果ての安寧を知らぬ人に
幸いの兆しを
彼らにも、彼らにも
私の心を湿してくれたように
美しき幸いの兆しを
空を見上げて泣きたくなるような
美しい兆しを
彩雲は遠くにあり、滅多に見られないからこそ尊いのだと思います。
天駆ける龍をイメージに絡めました。
美しいお写真は空乃千尋さんの作品です。