能力者狩り(黒城ver)
黒城秀俊が目覚めたのは薄暗い手術室のような場所だった。
「・・・っ!?何だここは?」
四肢が拘束され動けない。
いや拘束されていなくとも動けなかったであろう。それほどまでに黒城の受けたダメージは深刻だった。
「目が醒めたようですわね」
sks高校生徒会長だった。
「お前、雷撃喰らって校舎から落ちたんじゃ?幽霊か?」
生徒会長は頭からつま先までまったくのノーダメージという様子だった。
「失礼な。ちゃんと足ついてますわよ。それよりも黒城さん。今後償いの意味も兼ねてsks高校の為にひと肌脱ぐのはどうですか?」
「まぁこっちはひと肌どころか色々脱がされてるんだがな」
黒城は大小様々なチューブに繋がれ、剥き出しになった上半身を見下ろし皮肉げに笑う。
「まぁYESと言わなくともこちらはその気なんですが、sks高等学校の編入手続き済ませて置きましたわよ。あ、もちろん妹のすみれさんも舎弟の能力者の方々も。なので回復したらちゃんと登校してくださいね。それではご機嫌よう」
生徒会長はコツコツとヒールを鳴らし去っていった。
黒城は薄暗い手術室の中、暴力と復讐に身を任せて来た自らの半生を振り返り、自らが傷つけた又、間接的にも傷つけてきた人々の事を想い、自らにまともな生涯を送る権利があるのだろうか考えた。
そしてその中で浮かんだのは妹のすみれの笑顔だった。
「すみれの笑顔なんて昔のアレ以来ずっとみてねぇな・・・」
すみれは黒城がどこでどんな能力者を倒そうと、チンピラを叩きのめそうと一切笑う事はなかった。
「俺が再び、光のある世界で生きていくとなったらアイツはもう一度笑ってくれるのかな?」
黒城の目からは知らないうちに涙が流れ落ちていた。
「だったら兄貴としてもう一度頑張るしかないか・・・」
手術が始まる前に麻酔が投与され、黒城は再び眠りへと落ちていった。




