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Efectors-エフェクターズ  作者: STTT
能力者狩り編
33/87

能力者狩り(学園ver)3

おかげさまでようやくPVが1500に辿り着けました。ありがとうございます。

「本当に最近は問題が多い。それもこれも彼女のせいではないか。侵入者如きに遅れを取るなど、生徒会長の名が泣くぞ」 


 悲鳴や爆発が次々に起こるSKS学園。その学園の生徒会副会長である関野 清は、先日から続く生徒会の不祥事に頭を痛めていた。今回の襲撃事件も彼が学園を離れている間に起こった事で、事前に止められない事が腹ただしかった。

 彼は赤毛を掻き毟りながら、連絡を受け学園に到着すると同時に向かった海岸で海に向かって手を伸ばす。そして、己の能力を発動させる。


 海岸から莫大な水が彼の手によって中に浮かび上がり、複数の竜巻が副会長の伸ばした手の先で巨大な水球となって徐々に規模を拡大していく。直系100mまで巨大化した水球は、彼の50m程上空で制止する。


「このくらいでいいか」


 清が学園に向かって走ると、宙に浮いた水球も移動する。健脚と言うには健脚すぎる脚で校門前に辿り着いた清、其処にちょうど能力で凶暴化した襲撃者の3名が現れる。彼らの手や足には血が付着しており、さらには一人の女生徒が髪の毛を掴まれたまま引き摺られていた。


「た、たすけ」


 副会長に気がついた女生徒が手を伸ばし、助けを求める。彼女の顔には殴られた跡があり、痛々しい様子がうかがえた。


「動くなよ。貴様ら、5体満足で帰れるとは思わない事だ」


 そう言って掌を上空の水球に掲げる。その行動に敵意を感じたのか半分本能で動いている狂戦士2名が彼目掛けて走り出す。人間の限界速度を叩きだし、オリンピック選手も真っ青な速度で迫る2人を流し目で見副会長が一言。


「引き裂け」


 彼の言葉に応えるように、水球から猛スピードで龍を象った水龍2匹が延び、清に飛び掛かった2人に噛み付き、上空に吹っ飛ばす。その時、水で象られた牙が彼等の片腕を食い千切る。血飛沫を上げながら吹っ飛び地面に落下した2人に追い打ちで二匹の水龍が上空から口を開けて襲いかかった。


「ぐわあ」

「ぐええ」


 地響きが起こる程早い速度での水龍の一撃を受けて、運動場に埋まってしまった2人。そんな二人を骨の髄まで喰らうと言わんばかりに襲い続ける龍。2人は、頭部から丸呑みにされ、地面に押し付けられている様は、地上でおぼれているようにしか見えない。


「貴様らの特徴は聞いている。痛みも感じず、怪力で能力が発動できないらしいな。だが、全ては無駄だ。貴様らが生物である限り、酸素を奪われれば、死に耐える」

「ぐう」


 水龍に呑み込まれた2人。彼等の圧倒的な怪力でも水龍からは逃れられず、再生能力すら無酸素状態による窒息に無意味だった。ブクブクと気泡を口から吐き出し、徐々に動かなくなる。


「そして、能力を音波で封じているようだが水の能力者である俺が自分の周囲に薄い水の膜を構成。それを音波と同じように弱振動させ続ける。少し賭けだったが、問題ないようだ」

「ぐうううう!」

「痛い!」


 清を警戒した襲撃者は、手に持った女性徒を持ち上げ振り回す。彼女を武器と同時に人質にしようとする浅知恵かは謎だが、清の前では無意味だった。再び掌を上に上げ、水球に命令を下した。


「穿て」


 その命令に瞬時に反応した水球から、鋭い槍のような水が発射される。発射されても水槍と水球はつながっており、巧みな水流操作によって全部で20本は、振り回された女生徒を回避し、襲撃者に突き刺さる。


 刺さった槍の刃は、水流の高速回転により傷口を広げ、彼の両腕と両足に巨大な穴を開ける。それにより女生徒を手放す。いくらか髪の毛が千切れるも、投げ出された彼女の体を水球から飛び出した龍が優しく受け止める。


「すまなかった。すぐに奴らを排除しよう」


気を失いぐったりとした女生徒に語りかけ、目の前で串刺しになった狂戦士に水龍をけしかけ、無力化する。


そんな時、背後から迫っていた狂戦士が、掌から岩石を精製、それを発射した。直撃すれば無事では済まない攻撃だが、清は自分の周囲に大量の水を用いたドームを展開する。それは激しく流れる渦の中心のように、岩石を弾いて攻撃を防いだ。


「中には能力者いるんだったか」

「うぉおお! 」


狂戦士は、地面に手を置くと周囲の砂から岩を形成。それを鎧のように纏って、爆走する。腕の数も巨大な岩で覆った2本に加え、背中から生えた4本の岩腕も操作可能で拳を振り上げていた。


「かなり高位の能力者だな。だが、相性の悪さに慈悲すら覚えるよ」


今度は、水球にではなく爆走するゴーレム(狂戦士)に手のひらを向ける。それは新たな命令の追加だった。


「捉えろ」


彼の命令は絶対であり水球から8匹の水龍がゴーレムに襲いかかる。それを巨大な岩腕で蹴散らす狂戦士だが、水龍の勢いが強く前に進めない。


「切断も悪くないが、今回はこれだ黒球」


水龍を出して攻撃する水球を清は、徐々に圧縮する。水龍は完全に切り離されて、なおもゴーレムに食らいつくが徐々に水を散らされ弱っていく。


水龍が時間を稼いでいる間に、透明な水がどす黒い光すら通さない密度まで圧縮した水球をゴーレムに投げた。


水球は、ゴーレムの前まで直進。その後、一気に圧縮が解除されたことで災害クラスの水害が一気にゴーレムを襲った。耐える耐えられないの問題ではなく、3m前後あったゴーレムが水圧で吹っ飛び、狂戦士を守っていた岩の鎧は、脆くも崩れ去った。


鎧ごと吹っ飛んだ狂戦士は白目を向いたまま、地面を広範囲に濡らした運動場の

巨大な水溜まりに浮かんでいた。


「まだまだ人数がいる。………制圧を開始する」


彼がそう告げると運動場に出来た小規模の池の水が、再び水球となって頭上に集まる。そこから何匹もの龍を作り出した清。彼は手にもつタブレットに写った学園監視カメラの映像をもとに、侵入者を遠隔操作する水龍で制圧を開始した。


キャラ紹介


名前:関野(せきの) (きよし)

性別:男

年齢:18

クラス:3-3

能力:液体操作

能力内容:液体の形を留めたり、打ち出したり出来る。

容姿:髪の色 赤 身長160程度 体重50程度 普通に整っている

性格:真面目

武装:水 血

 能力は単純ですが、単純が故に強力な能力者であります。彼は楓と同じく生徒会副会長です。

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