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Efectors-エフェクターズ  作者: STTT
能力者狩り編
28/87

能力者狩り(学園ver)

 

 学園に謎の集団が押し寄せた時、すぐさま警報が発令され生徒たちは、避難を開始し始めた。しかし、パニックになった生徒達を避難させるのは難しかった。

「落ち付け、落ち着いて避難するんだ!」

「うわああ」

「やべえよ」

「なんなのあいつら!」


 生徒会副委員長の楓は、廊下で必死に避難促すが恐怖に駆られた生徒を統率できない。本来なら自分も戦闘に参加したいが、能力を封じられれば楓の戦闘能力は高くない。なので人いでも避難させようと躍起になる。

 そんな中、一人ぽつんと背の高い男、良壱が教室から眠そうに出てくる。さっきまで寝ていたのは、彼の目を見れば明らかだった。


「良壱、今なにが起こっていらわかってるな?」

「あれだけ騒がれてりゃな。それに会長も負けたらしいな」

「まさか!」

「本当、さっさと避難するぞ楓」

「馬鹿! 他の生徒や会長達も連れて逃げなければいけないんだ。私だけ逃げられるか!」


 楓の腕を掴んで避難しようとする良壱の腕を振りほどき、吠える。だが、良壱は楓以外の救出は考えていないのが見え見えだった。


「パニック状態の生徒全員お前どうやって避難させるつもりだ? 第一、会長倒した化け物にお前勝てるのかよ?」

「そ、それは」

「言う事聞く奴だけでも避難させりゃいい。他は放置だ。さもないと指示に従ってるやつまで犠牲になるぞ」

「わ、私に無理でもお前なら」 

「断る。面倒だし、理由がない」


 唯一見出した希望を叩きつぶされる。俯き拳が震える楓。彼女は良壱の胸倉を掴み、怒りを露わにし言い募る。


「なら、何故銀行で私を助けた! 理由なんてなかっただろうに! ……ようやく分かってくれたと思ったのに、お前は……誰よりも強いのに」

「別に使命に目覚めたとかじゃない。強い奴が働かなきゃいけない理由なんてない。あの時はお前が操られたから出向いた。今はお前が此処に居る、わざわざ戦う必要性皆無だ」

「ふざけるな! 無力な一般生徒が危機にさらされてて何も思わないのか‼」

「お前こそ甘えるな。俺が助けるのはお前だけだ。俺はお前の身の安全には全力を捧げる。だが、それ以外は俺の琴線に触れない限り無視だ」


 このわからずやと口に出しそうになる楓。彼女の頑固さは、自分と並ぶなとげんなりしながら言葉を紡ぐ。


「それに、無力な一般生徒? 此処が何処か忘れたのか? 化け物の巣窟だ。無力な奴なんぞ……いねぇよ」


 そう良壱が告げると、下の階下で爆音が響き廊下の窓を突き破って3つの影が飛び出す。


「がぁあああ」

「うぅうう!」


 二つは、侵入者らしき男。何も恐れず痛みすら感じない謎の強化を受け、怪物のような身体能力を手に入れている。

もうひとつの影は、長い金髪を振り乱しながら、手に持つ目映い光を纏った剣を掲げる少女。


「ふははは。お前ら私の経験値にしてやるよ!」


 非常に邪悪な笑みを浮かべながら、狂戦士2人と対峙する少女。


「おぉ、真の奴。能力向こうにされてないのか……常時発動型だもんな」

「真……」


 窓から飛び出した少女は、良壱と楓両方の知り合いだった。その少女の姿を3階から見ると、真は手に持つ剣を大きく振り上げながら、人間離れした狂戦士に斬りかかる。


「いよっと」

「あぐう」

「脇が甘い!」


 応戦するために彼女の頭をトマトのように潰しに行く狂戦士達。それを見切って鋭い剣裁が狂戦士2人の片腕と片足を切り落とす。


 痛みを感じないためか部位を切り落とされても襲ってくる二匹。片方は、腕を伸ばし、片方は四つん這いになりながら失った足の代わりを手で補う。


「これでとどめ」


 飛び出した二人の攻撃を回避して、空に跳び上がる少女。真上にとんだ真を目で追う狂戦士達は、真が上空で構えた剣が夥しい光を放っている光景を目の当たりにし、彼女が振るった剣から放たれた光の奔流に飲み込まれた。


 真が剣を振るうと、纏われていた力が真下の狂戦士達に向かって襲いかかり、狂戦士達を地面に叩きつけた。

 光が霧散した場所にはクレーターが出来ており、狂戦士が無惨な姿で横たわっていた。人間離れした狂戦士であっても、少女の能力『勇者』が本来想定する魔王すら倒す一撃には耐えられなかった。


「よっしゃー。レベル上がった」


 真は何やら大喜びしている。この世界にレベルアップなどの概念はない。しかし真においては存在する。彼女は戦いに勝てば勝つだけ強くなる能力発現していた。

 大はしゃぎしている真に、学校の屋上から飛び上がった新な狂戦士が襲いかかる。真は一切気付いておらず危険な状態になる。思わず楓が飛び出そうとするが、良壱が止める。3階の高さから能力なしで落ちれば最悪死ぬからだ。


 音による能力の阻害。その影響がどの程度かわからないが、発動型の自分と楓は、能力を発動しにくい自覚があった。今戦った真は、常に経験値を集め強くなるタイプのため、阻害されても強さは今までの積み重ねた分はなくならないのだろう。


「うぉおおおおお!」

「え?」


 完全に油断したところで上からの襲撃者に思考がフリーズする真。狂戦士は、膂力の全てで真の頭を潰そうと拳をつき出す。


『いやっほー』

「ごは」


 狂戦士は、真に触れることはできなかった。拳が真の金髪に触れる前に、スピーカー越しの声と同時に校舎から飛んできた青いメカにタックルを喰らい吹っ飛んだからだ。


『ついに遂に俺の外骨格-二式のデビューだ』


 突然現れたそれ。全身のカラーが青で統一された現代的で洗練されたデザインのメカ。アーマー型のロボットを着た人物がスピーカーをと押して喜びながらガッツポーズをとる。

 ゴテゴテとしたアーマーを着ているものの、動きは無理なく自然体である。

キャラ紹介


名前:天野 真

性別:女

年齢:15

クラス:1ー3

能力:勇者

能力内容:戦いに勝つ度に経験値がプラスされ、身体能力が強化される。また黄金の剣を具象化することができ、スタミナを消費することで物理判定のある光の奔流を放つことができる。また発動時は、髪が金色に代わり、ロングになる。

容姿:黒目栗毛のボブカット。身長160。女子高生平均的なスタイル。服装は制服の上にジャージ。

性格:負けず嫌いで喧嘩ぱやい。 

武装:聖剣

彼女の心の具象化であるため彼女の心が折れない限りは、折れない不思議な剣。切れ味は鋭く、何故か幽霊まで切れる。


名前:小柴 龍馬

性別:男

年齢:15

クラス:1-1

能力:錬鉄

能力内容:自分が触れている金属の強度を強化する。また多少の損傷ならば修復できる。

容姿:金髪黒眼は兄と同じだが、彼は腰まで伸ばしている。身長170。良壱と正反対で体格は細く、少々頼りない。白衣を模した改造制服と眼鏡をかけている。

性格:熱い心と冷静な思考が持ち味の科学者タイプ。学者タイプだがHEROに憧れて追い求めている。 

武装:外部骨格装甲・弐型


 龍馬の学園の機材を利用して構築した強化外骨格。原動力は、大容量バッテリーで最大稼働時間は8分。パワーはパンチ力で1t、キック力で3t。両足のローラーと背中のブースターで加速する。最終兵器は、右腕に搭載された共振破壊装置。装甲を担う金属は、鋼鉄の5倍の強度とダイヤモンドの8倍の硬度を持つ優れた金属で構成されている。


追記:良壱の弟 極限の運動音痴

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