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Efectors-エフェクターズ  作者: STTT
能力犯罪編
11/87

能力犯罪 (その他視点)

 sks高校の今日の短縮授業だった過程を終了し、帰宅した後、雪は近所のスーパーマーケットに来ていた。今日は卵の特売日なのだ。

 お一人様1パックの格安の卵(当面の食料)を入手するため雪は卵のコーナーへ急ぐ。

「あ、あった・・・」

 卵のコーナーには辛うじて1パックの卵が売れ残っていた。手を伸ばし卵のパックを掴む。しかし、もう片方には別の手がパックを掴んでいた。

 茶髪のポニーテール。身長160cm。sks高等学校に身を包んだ少女がこちらを見ていた。


「あれ、誰かと思ったら雪やないの?」

「あ、久しぶりです美遊姉」


 新井美遊。雪の幼じみにして姉貴分。現在sks高等学校生徒会会計を務める。雪には昔から友達が少なく、近所の子供からいじめられていた経験があった。その時その明るく勝気な性格でいじめっ子を追い払ってくれたのがこの美遊だった。


「ま~たほっそい体型してちゃんと食べてるん?」

「美遊姉こそ相変わらずスリムな体型ですね」


 久々に再会した幼馴染達は久しぶりの会話の応酬をする。

 しかし、両者とも卵パックの片方をお互いに手放していなかった。


「そういえば雪。今日の昼休み、ウチのボスとえらい大立ち回りしたそうやないの?」

「・・・」

「ウチのボス、アンタの事えらい褒めとったでぇ。久しぶりに骨のある奴と1戦交えたってなぁ」

「それとアンタと一緒におったっていう男の子あれ何なん?雪にもカレシって奴ができたか。隅におけんやっちゃなぁ」

「あの人はそんなんじゃありません!」

 雪の顔が蒸気し、雪の持っていた卵パックの中身の全てがジュワッと音を立てる。

「・・・ッ!?」


 しかし驚愕に眼を見開き、卵パックから手を離して相手から距離を取ったのは雪の方だった。雪の腹部にはショットガンが押し付けられていたのだ。

 引き金には美遊の指がかかっている。美遊はニコニコと殺意を振りまいている。手を引け、さもなくば撃つぞと無言のプレッシャーが発散されていた。


「あ~あ。卵が全部ゆで卵に変わってまったやないの?これレジの人に言うたら値下げしてもらえんやろか?」

 

 公共の場で取り出したショットガンをくるくると回転させバッグにしまいながら美遊は言った。

「ほんじゃ~またな雪」

 卵パックを持ち、手を振りながら美遊は去っていった。

「・・・相変わらず乱暴な美遊姉。」

 最後に残った格安卵を強引に持ってかれた雪は呆然と呟いていた。


―マン・ホール島海岸線―

「ごめんなぁ雪。姉さんにはこれから体力勝負な仕事が待っとるんや・・・」

 海岸線に一人佇んだ美遊は呟いていた。

「昔教えたやろ?世の中は弱肉強食なんやって。あと金を持っとる奴が強いんや」

「しかし利益至上主義のウチも今回ばかりは冷静ではいられんわ」

「ボスもごめんな?ウチの勝手で独断専行してからに・・・。後でどんなオシオキも受けるさかい」

「今助けに行くで。楓!」

 ショットガンを担ぎ、決意をあらわにする美遊。その視線の先、海の彼方には東京が存在していた。

キャラ紹介


名前:新井 美遊

性別:女

年齢:17

クラス:3-1

能力:演算能力

能力内容:一瞬で金銭の計算。物体の移動速度が見切れる。

容姿:身長160cm 茶髪ポニーテール

性格:基本的に明るい 金銭感覚に厳しい 関西弁っぽい喋り方

武装:ショットガン


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