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Efectors-エフェクターズ  作者: STTT
能力犯罪編
10/87

早坂+哀原6

「まったくお前は....確かに俺は授業に来なかったらといった、だが来たとしても遅刻するやつには単位はやれん」

「はぁ!?ふざけんなy「言葉遣い」ちっ、なんでですか?たしかに遅れましたけど5分以内じゃないですか!?」


 今の時間は始まってから3分立った後だ。かなり急いできたので、隣で哀原は膝に手を置き息を整えようとしている。

 もとはと言えば生徒会長のせいなんだ。何とかして撤回してもらわなきゃ困る。

 

「まったくお前のその考えからして間違ってるんだよ・・・あぁ哀原はいままで遅刻も欠席もしてないし今回は特になしだが、ペナルティとして体育館での見学にする。わかったか?」

「はい、別にいいですが・・・」

「なら、あっちのかごの中にあるレポート用紙を最後の行までしっかり埋めること。」


 そう哀原に言った後、先生はため息をつきながらこちらに向かってくる。

 俺は目に力を入れて向き合う。


「そんなに単位を落としたくないのか?」

「当たり前だろ!!」


 単位が取れなきゃこれから夏休みだってのにこんなむさくるしい先公と補修なんて冗談じゃねぇ。それに下手したら留年しちまうかもしれない。

 先生は今度は先ほどよりも深いため息をつきながら「言葉遣い・・まあいいや。」とぼやいていた。


「早坂お前本当に単位がほしいのか?」

「何回言わせれば気が済むんだよ、当たり前だ!」


 こいつ実は俺の反応を見て楽しんでいるだけじゃないのだろうか?

 さっきからの話し合いをしていると本当にそう思っているように思ってしまう。


――らちが明かねぇ!


いっそのこと能力使って全部うやむやに・・・だめだ余計悪くなる。


そう四苦八苦しながら悩んでいると、先生から声がかかる。


「模擬戦で勝ったらいいぞ。」


・・・・・・・・


「まったく、なんで今日は一日にこんなにも能力を使うんだよ...」

 

 そうぼやきはするが、内心ではけっこう安心している。とりあえず道が見えたのだ、あとは勝てば何とかなる。

 良壱クラスが来たら危ないが、あそこまで強くなければ何とかなる。

 まあそのレベルが来てもとっておきを使えば何とかなるだろう。


 そう思いながら柔軟をしていると、先生が茶髪気味の髪の毛をした生意気そうな奴を連れてくる。そいつは俺に見覚えがあるのか、俺のことを見ると指をさしながら叫んでくる。


「おい早坂、お前の相手はこいつだ。」

「おいはやさかぁ!!あのけんかの借りいまここでかえしてやらぁ!!」


 少し考える。だが俺の頭はあいつなんか見たことないと主張してくる。

 まあいつも通りのいちゃもんか何かだろう。


「悪いな茶髪、お前なんかもう忘れた」

「はぁ!?・・・くくっまぁいいぜ今からお前をぼこれると思えばそんなことどうでもいいしなぁ、後で泣いてもしらなぇからな!!」

「さてもうすぐに始める各自準備して所定の位置につくように」


 この不良教師は目のまえでの物騒な宣言を無視しながら、俺たちに初期位置につくよう促す。


「さて位置についたな?今回相手を殺したり、重症を負わせない限りは、とくにルールはない、気絶させるか、参った、といわせれば勝ちだ。」


 いつも通りの戦闘向き能力者用の模擬戦ルールだ。このルールの場合基本的にみんな意地でもギブアップしないので、気絶させなければダメなあたりがめんどくさい。――まあすぐ終わると思うが。


「今のうちに参ったって言ってこないか?めんどくさいし。」

「は!泣いてもゆるさねぇっていったろ?何安心しろ殺しはしないでやるよ、ルールだからなぁ!!」

 

 スピーカーのようにピーチクパーチクやかましい声を無視して構えをとる。

 その態度を見て戦闘可能と判断したのだろう。先生はもう一度俺たちのことを確認した後、右手を大きく振り上げた。


「お互いルールは守るように、でははじめ!!」

 

 右手を振り下ろすとともに宣言をする。 

 そして茶髪その合図とともに、腕を広げ電気を放つ、見ての通りあいつの能力は電気系の能力者なんだろう。

 威力はさして高いようには見えない。ならばよける必要もないだろう。


「ぶっ倒れろー!!」


 相手の電気が俺に着弾し、俺の体を駆け巡る。いくら低いとはいえ相手を倒すために放たれた電撃、普通に考えればまともに食らったら耐えられないだろう。


 「で?」

 「・・・は?」


 だが普通ならだ。痛みと傷を着弾とともに散らせば痛みも電撃の後遺症も体に全く残らない。

 何も効いてない俺の姿を見て、予想外だったのか少しの間放心していたが、すぐに持ち直した。だが甘い。

 その隙に俺は足に筋力を集めつつ、人間離れした速さで前に進んでいた。

 その速さはまさに疾風。すでに目の前に到達しており、こぶしを顔めがけて振りかざそうとしている。


「くっ!」

 

 茶髪はどうあがいても当たるのを悟ったのだろう。腕を顔の前にもってきて何とかガードしようとしている。


 「――ふっ!」


 だがその程度、何の防御にもなってない。

 俺は筋力を肩、腕、腰に集中させつつ、右半身を後ろに引きながら――全力で殴る。

 その攻撃の衝撃自体はある程度殺されただろうが、それでも関係なく茶髪のことを床にたたきつける。


「がぁっ!?」


 俺の全力をうけとめきれず茶髪は、地面にたたきつけられ、反動で少しはねた後にうごかなくった。

あれ?だいぶいまの落ち方危なくね?


「そこまで!!勝者早坂....非常に不本意だが単位をやろう、あと保険委員は高橋を保健室に送るように。」


まぁ先公がスルーするなら大丈夫なんだろう。てかあいつ高橋って言うのか、まぁいいや。

・・・・・・・・・・

体育の授業後

「これでよかったのか生徒会長さん?」

「はい、ご協力感謝いたします先生、おかげで面白いものが見れました。」

「そうか、だが生徒は遊び道具ではない、必要以上に監視をしないように」

「うっ....、はい以後気をつけます。」

次回また視点が変わります

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