おんなのことあかいなみだ
わたしはそのひからおとこのことあそびはじめた。
あそぶというよりいつもおはなしをしている。
あのこうえんのブランコ、ふたりで、
「おんなのこはすきなたべものとかあるの?」
わたしはふとしたおもいでをおもいだす
ながいながいテーブルに…おさらがいっぱい、
たくさんいすがあるのに、
おとうさんとわたしだけ…
いつもたくさんのたべものがでてくるのに
いつもぜんぶたべきれなかった。
「うーん、ないかな。でも・・・おかあさんがゆいいつつくってくれたオムライスが好きだな。」
でもはじめてたべきれたりょうりはだいすきなおかあさんがつくってくれたオムライスだった。
「ぼくもすきだな…オムライス」
「そうなの!ふふっ…そっかぁ…」
そんなはなしをまいにち…ずっと…ずっと……
けれどわたしはすむばしょがなかった、たべものもだれもいないコンビニからひとつ…ふたつ…
そんなまいにちでもいきているんだなとかんじてしまう。
あのときのまいにちより…おにんぎょうみたいにみんなにあまやかされていたあのときより。
わたしはいきているとかんじてしまった。
いちにちいちにち…ときはすぎていって、わたしは…
”こわれていた”のかもしれない
きづけばリストバントをつけてかくしているてくびはあかくそめられていた。
かたほうのてには…ナイフ。
いつもあのときにみていたこうけいが、このまちにきてはじめてみてしまった。
にどとみることはないとおもっていたのに、おもわずっぞっとみぶるいをした。
わたしはナイフをだれもみつけられないばしょに…かくした。
こわかった。
まるでわたしがないているみたいに、あかいしずくが
ポタッポタッ
わたしはみずでぬらしリストバンドでかくした。
このリストバンドはおにいちゃんがたいせつにしていたもの。
かたみにもらった。ほんとうのことをいえばけされるまえに”うばった”。おとうさんのへやから。
あのじけんからわたしのいえからはおにいちゃんがいたということがまるでゆめだったかのように
おにいちゃんのしゃしん
おにいちゃんのへや
おにいちゃんのしたい
がなくなってしまった。
おとうさんがひっしにかくしたんだなっとおもってしまった。
わたしはみてしまったの、あのとき
わたしがなぜおとうさんがきらいなのか、
わたしがなぜしのうとしたか、
わたしがなぜここがいいのだろうか、
そのりゆうはあるじけんからはじまった。