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異世界日記  作者: 天むす
2/2

2日目

 数学の授業中に、急に床が輝きだした。ちょうど睡魔に襲われている時だったから、夢かと思ったけど、他の人たちも慌て始めたから、夢じゃないってわかった。これってあれかな、近頃有名な、異世界転移ってやつかな?なんて、喜んだり、少し不安になったりしていたら、光がどんどん強くなって、目が開けられなくなった。そして、次に目を開けると…。

 そこは薄暗い洞窟のようだった。周りに教室にいたほかの生徒と先生もいた。パッと見た感じは、全員いるみたいだった。足元には、教室で見たのと同じ光が輝いていた。床の表面には、魔法陣のようなものが浮かんでいて、だんだん光が弱くなっていた。さらに奥のほうには、ローブ姿の人たちがこちらに祈りを捧げるように頭を下げているのが見えた。クラスのみんなが不安そうにきょろきょろしていると、ローブのうちの一人が、顔を上げてこちらに近づいてきた。先生が急いで生徒たちの前に立ち、かばうように手を広げた。流石先生やなぁ、と思いつつ、もっとよく周りを見てみた。ローブ男が来たほうの奥に、大きな門があり、その両サイドに鎧を身に着けた騎士みたいな人たちが二人ずつ立っていた。めちゃくちゃ強そう。門は両開きで、高さは…8メートルくらいかな?無茶苦茶デカイ。これどうやって開け閉めしているのだろう…。なんて考えていたら、向こうのほうから、先生とローブ男の声が聞こえた。内容は、えっと、ローブ男が、「勇者様方、どうか、この世界を救ってください。魔王の侵略から、われらをまもってください、お願いします!」って感じかな。まだ10代半ばで、しかも全く知らない世界に急に呼ばれて、助けてくれと言われても、ふつう無理だと思うのだが。少なくとも俺は無理だと思うな。なんて考えていたら、クラスのリーダー格のやつが、なんかみんなに熱く語りだした。「困っている人は見捨てられない!」とか、「悪行を働くものを許せない!」」、とか。先生が止めようとしても、熱意に押されて黙ってしまう。ほかの生徒たちもみんなそいつの話を聞いていた。やがて、その全員の目になんか熱意みたいなのが宿りだした。怖い。さらに、いつもそいつと一緒にいる幼馴染?の二人が、「お前が言うなら、俺もついていくぜ!」とか、「あなたたち二人だと危なっかしいから、わたしも手伝ってあげるわ」、とか言い出した。それを聞いて、ほかの生徒たちがさらにやる気になった。そして先生がめっちゃおろおろしだした。先生がんばれ!しかしリーダーの熱意のこもった眼と、ほかの生徒たちを見て、がっくりと肩を落とし、すごすごともどっていった。せんせぇ…。そんな中、一人の生徒がローブ男に、帰ることはできないのか、と質問した。気になっていたからちょうどよかった。でもまあ、答えは大体予想できるが…。思った通り、俺たちがいた世界からこの世界への一方通行らしい。魔法陣を改良すれば戻れるかもしれないが、すぐにとはいかないらしい。世界を超える魔法なのだから、そんなにポンポン使えないだろうしなぁ。質問した生徒は、肩を落として座った。リーダーが、戻れないのなら、この世界の人のためにも頑張ろう!助けを求めている人を見捨てて故郷には帰れない!などとおっしゃっている。まじか…。いやまずは帰る方法を探してからでしょう!知らない世界の知らない人のために、危ないことできないですよ!まあ、陰キャなので、言えませんが…。そのあと、ローブ男たちがローブをとって、挨拶をしてきた。ローブ男たちはこの世界で信仰されている宗教の信者らしい。そして今まで話していた男は、その中で最も偉い人で、神官らしい。その神官の男が、「まずはこの国の国王に会ってもらいます。」と言って先を歩きだした。それについていくと、また大きな門の前まで来た。その門をくぐって中に入ると、部屋の奥に玉座に座った人がいた。両サイドには、強そうな兵士が全く微動だにせず、並んでいた。神官の男が、国王の前まで行き、ひざまずいた。そして、「無事、召喚に成功しました。」と報告した。国王は、「そうか。」というと、俺たちのほうを見て、「こちらの勝手な理由でそなたらをこちらの世界に呼んでしまったことについては、申し訳ないと思っている。だが、こちらにもそうせざるを得ない理由があるのだ。」といった。するとリーダーが、「魔王、ですよね。」と言い出した。王様の話に割って入るというとんでもないことをやらかしやがった。「神官の方から聞きました。今、この世界の人たちは魔王に苦しめられていると。そして、その苦しみから解放してほしいと!」なんかリーダーが熱くなっていっている…。「困っている人、助けを求めている人を、このままほってはおけない!」そういうと、リーダーはこちらを向いて、「そうだろ!みんな!」と、呼びかけた。そうすれば、あちこちで「もちろん!」とか「やってやるぜ!」とか「みんなでこの世界を救いましょう!」とか、いろいろな声が爆発した。「俺たちはこの世界を見捨てて帰ることはできません!ですから安心してください!魔王は必ず俺たちが倒します!!」と言い切った。何を根拠に言っているのだろうか…。若い子の勢いてすごい…。リーダーの宣言を聞いて、国王たちは安どの笑みを浮かべた。先生からは魂が抜けていくのが見えた。先生、気を強く持ってください…。

 そのあと、国王と今後のことについて少し話をした。そのあと神官の男が「今日はいろいろあり、お疲れでしょうから、ひとまずはお休みください。部屋はすでに用意させてありますから。」と言うと、クラスメイトたちの先導を始めた。俺たちはそれに従い、見えていた大きな門をくぐり、外に出た。外には長い廊下があり、奥には扉があった。さらにその扉をくぐり、神官の男の案内で進んでいくと、部屋がたくさん並んでいるところについた。そこで一人ずつ部屋が割り当てられた。今日はいろいろ起こりすぎて、整理がつかない。まさかマジで異世界に来るとか、いまだに信じられない。明日からどうなるのか、不安だけど、それ以上の興奮があった。俺も他のクラスメイトのことをとやかく言えないな。とりあえず疲れたからもう寝よう。それじゃ、おやすみ~

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