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誰にも言えない事。

作者: 七瀬




私には、秘密がある、、、!

誰にも言えない【大切な秘密。】




私は、山奥にある小さな村でお母さんと二人暮らしをしている。

私のお父さんは居ない、、、!


私が産まれて来た時から私のお父さんは、ずっと居ないの、、、!


だから、私はお母さんによくこう聞いたのよ、、、!


『ねえ? お母さん、どうして? 私のお父さんは居ないの、、、?』

『それはね! あなたが産まれる前に、亡くなってしまったからよ。』

『じゃ、どうして? お父さんの物は、何も残っていないの、、、?』

『あなたが、悲しむと思って! 全てお父さんの物は処分したのよ。』

『ねえ、お母さん? お父さんって? どんな人だったの、、、?』

『大きな体に少し毛深く、男らしく頼りがいのある父親だったわ!』

『もう、私はお父さんに会えないのね、、、?』

『・・・えぇ、そうね!』





この村では、昔から言い伝えがあった、、、!

ココより更に山奥には、人が踏み込んだことのない場所があって、、、。

大きな毛むくじゃらの大男 “山男” が出ると言う言い伝えが...。


山奥に住んでいる、山男は、、、?

身長も3mほどあり、かなりの大男だが、動きは俊敏ですばしっこい。

山男は、時々山から降りてきて女の子を攫って行くとか、、、?


それは、自分の子供を産んでもらう為だ、、、!

実際に、80年前までは、、、?



数人の村の女の子たちが山男に攫われて、お腹に山男の子を身ごもったと言う

女性たちもいたと聞いている...。




・・・でも、それも! 昔の話だと聞かされていた、、、!

今では、森の木も伐採し家やお店が増えて、少し都会になってきている!



あれから、、、山男を目撃した者も出くわした者も誰もいない!



流石に山男が村に出て、村人たちに見つかれば、、、?

小さな村だから、直ぐに噂になり大ごとになるだろう...。


今の若い子達は、誰も見たこともなければ、そんな言い伝えがあった

のも、気にもしていない子達ばかりだ、、、! 今どきの子達...。


最早、 【伝説になっている!】

私も、他の若い子達と一緒だった、、、!


山男を、今までもこれからも見る事はないと思っていたのに、、、。





・・・でも違った!

私はその日、仲のいいお友達の家で遊んでいて、、、。

家に帰るのが、少し遅くなってしまった、、、!




私は、一人で家に帰る途中、、、。

周りは真っ暗で、家も何もない、、、! 


電気と言えば、、、?

電灯がポツンと1つそこにあるだけだ、、、。

他は真っ暗...。




そこで、私の目の前に現れたのは、、、?

【一人の山男だった!】


『キャーーーーー----アアアアア!!!』

『・・・あぁ、あぁ、リ.リィーウェイ、』

『えぇ!? どうして? 私の名前を、、、?』

『オレノ、ムスメ、リィーウェイ、』

『嘘よ! あなたは、私のお父さんなんかじゃないわ!!!』

『チガウ、リィーウェイ、オレノ、ムスメ、』

『違う! 違う! 私のお父さんは死んだの! あなたなんかじゃない!!!』



私は頭の中が真っ白になり、そのままダッシュでなりふり構わず家に帰った!


『・・・・・・リィーウェイ、』






私は、家に着くと、、、?

お母さんに真っ先に、出会った山男の事をすべて話した、、、!


そうすると、、、?

お母さんが大きく深呼吸をして、ゆっくりと私に話し出した、、、。


『ごめんね! あなたにずっと、黙っていた事があるの、、、!』

『えぇ!?』

『本当は、あなたのお父さんは生きているわ!』

『・・・えぇ!? それって、、、?』

『そう! 今日、あなたと会ったのが、きっとあなたのお父さんよ、、、! 

あなたに会いに来たのね! あなたのお父さんは、【山男】なのよ!』

『・・・そんな、』

『わたしも、山男の存在は知っていたけど、、、? まさか!? わたしが

山男に攫われるとは、思っても見なかったの! この事は、家族だけの秘密

で誰も知らないわ! 山男もわたしを攫った後は、、、何も言わず私を家に

帰してくれたからよ! この事はどんな事があっても家族だけの秘密にしよう

とわたしの父親に強く言われたの、、、!』

『・・・お母さん、』

『まだ、わたしは15歳で! 男性の事を好きになった事もない“うぶな女の子”

だったのに、、、!』

『・・・・・・』

『でもね! あなたがわたしのお腹の中で生きているとわかって、わたしは凄く

嬉しかったの! わたしの赤ちゃんが、わたしのお腹のにいるわって! 喜んだ

ものよ、、、!』

『・・・ううん、』

『あなたを産んだことを、わたしは後悔していない!!!』

『・・・うん。』

『これからは、誰にもバレずにお父さんと会っていいわ! あの山男ひと

あなたの本当のお父さんなんだもの、、、!』

『・・・うん、分かった、』

『でも、他の人たちに見られてはダメよ! いいわね!』

『うん!』





私は、こうして【秘密】を持つ事になる、、、!

お母さん以外の人に見られても、バレてもいけない、、、!!!


そんな、【大切な秘密を隠し通さないといけないの!】



『お父さん、会いに来たよ!』

『・・・アイタカッタ、リィーウェイ、』

『うん!』




最後までお読みいただきありがとうございます。

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