誰にも言えない事。
私には、秘密がある、、、!
誰にも言えない【大切な秘密。】
私は、山奥にある小さな村でお母さんと二人暮らしをしている。
私のお父さんは居ない、、、!
私が産まれて来た時から私のお父さんは、ずっと居ないの、、、!
だから、私はお母さんによくこう聞いたのよ、、、!
『ねえ? お母さん、どうして? 私のお父さんは居ないの、、、?』
『それはね! あなたが産まれる前に、亡くなってしまったからよ。』
『じゃ、どうして? お父さんの物は、何も残っていないの、、、?』
『あなたが、悲しむと思って! 全てお父さんの物は処分したのよ。』
『ねえ、お母さん? お父さんって? どんな人だったの、、、?』
『大きな体に少し毛深く、男らしく頼りがいのある父親だったわ!』
『もう、私はお父さんに会えないのね、、、?』
『・・・えぇ、そうね!』
▼
この村では、昔から言い伝えがあった、、、!
ココより更に山奥には、人が踏み込んだことのない場所があって、、、。
大きな毛むくじゃらの大男 “山男” が出ると言う言い伝えが...。
山奥に住んでいる、山男は、、、?
身長も3mほどあり、かなりの大男だが、動きは俊敏ですばしっこい。
山男は、時々山から降りてきて女の子を攫って行くとか、、、?
それは、自分の子供を産んでもらう為だ、、、!
実際に、80年前までは、、、?
数人の村の女の子たちが山男に攫われて、お腹に山男の子を身ごもったと言う
女性たちもいたと聞いている...。
*
・・・でも、それも! 昔の話だと聞かされていた、、、!
今では、森の木も伐採し家やお店が増えて、少し都会になってきている!
あれから、、、山男を目撃した者も出くわした者も誰もいない!
流石に山男が村に出て、村人たちに見つかれば、、、?
小さな村だから、直ぐに噂になり大ごとになるだろう...。
今の若い子達は、誰も見たこともなければ、そんな言い伝えがあった
のも、気にもしていない子達ばかりだ、、、! 今どきの子達...。
最早、 【伝説になっている!】
私も、他の若い子達と一緒だった、、、!
山男を、今までもこれからも見る事はないと思っていたのに、、、。
▽
・・・でも違った!
私はその日、仲のいいお友達の家で遊んでいて、、、。
家に帰るのが、少し遅くなってしまった、、、!
私は、一人で家に帰る途中、、、。
周りは真っ暗で、家も何もない、、、!
電気と言えば、、、?
電灯がポツンと1つそこにあるだけだ、、、。
他は真っ暗...。
そこで、私の目の前に現れたのは、、、?
【一人の山男だった!】
『キャーーーーー----アアアアア!!!』
『・・・あぁ、あぁ、リ.リィーウェイ、』
『えぇ!? どうして? 私の名前を、、、?』
『オレノ、ムスメ、リィーウェイ、』
『嘘よ! あなたは、私のお父さんなんかじゃないわ!!!』
『チガウ、リィーウェイ、オレノ、ムスメ、』
『違う! 違う! 私のお父さんは死んだの! あなたなんかじゃない!!!』
私は頭の中が真っ白になり、そのままダッシュでなりふり構わず家に帰った!
『・・・・・・リィーウェイ、』
*
私は、家に着くと、、、?
お母さんに真っ先に、出会った山男の事をすべて話した、、、!
そうすると、、、?
お母さんが大きく深呼吸をして、ゆっくりと私に話し出した、、、。
『ごめんね! あなたにずっと、黙っていた事があるの、、、!』
『えぇ!?』
『本当は、あなたのお父さんは生きているわ!』
『・・・えぇ!? それって、、、?』
『そう! 今日、あなたと会ったのが、きっとあなたのお父さんよ、、、!
あなたに会いに来たのね! あなたのお父さんは、【山男】なのよ!』
『・・・そんな、』
『わたしも、山男の存在は知っていたけど、、、? まさか!? わたしが
山男に攫われるとは、思っても見なかったの! この事は、家族だけの秘密
で誰も知らないわ! 山男もわたしを攫った後は、、、何も言わず私を家に
帰してくれたからよ! この事はどんな事があっても家族だけの秘密にしよう
とわたしの父親に強く言われたの、、、!』
『・・・お母さん、』
『まだ、わたしは15歳で! 男性の事を好きになった事もない“うぶな女の子”
だったのに、、、!』
『・・・・・・』
『でもね! あなたがわたしのお腹の中で生きているとわかって、わたしは凄く
嬉しかったの! わたしの赤ちゃんが、わたしのお腹のにいるわって! 喜んだ
ものよ、、、!』
『・・・ううん、』
『あなたを産んだことを、わたしは後悔していない!!!』
『・・・うん。』
『これからは、誰にもバレずにお父さんと会っていいわ! あの山男が
あなたの本当のお父さんなんだもの、、、!』
『・・・うん、分かった、』
『でも、他の人たちに見られてはダメよ! いいわね!』
『うん!』
*
私は、こうして【秘密】を持つ事になる、、、!
お母さん以外の人に見られても、バレてもいけない、、、!!!
そんな、【大切な秘密を隠し通さないといけないの!】
『お父さん、会いに来たよ!』
『・・・アイタカッタ、リィーウェイ、』
『うん!』
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