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Skill Make Online  作者: 金平琥珀
<始まりのダンジョン編>
61/73

ちゃんと、見よう。

 <始まりの町>に戻って来たカノンは自分の店に一度立ち寄り、あまり使わなかった回復薬ポーションを棚に置くとメッセージボードにギルド用と記し、勝手に持って行っていいよとコメントを残す。


 何度か生産系のクエストを熟すと、カノンは自分のステータスを確認することにした。


<ステータス>


 名前 カノン

 種族 咎人

 レベル 16


 HP770/770

MP420/420


 攻撃力71

 防御力30

 魔法攻撃力44

 魔法防御力40

 回避力79

 速度82

 技術力92

 幸運22


 所持金 16万2千ガルム


 固有スキル

 【罪の剣Ⅰ】レベル2

 オリジナルスキル

 【錬金術師アルケミスト

 既存スキル

 【見切り】レベル10 【拳強化】レベル6 【索敵】レベル8

 【採取】レベル13 【剣術Ⅰ】レベル14 【見習い鑑定】レベル3

 【投擲】レベル5 【弓術Ⅰ】レベル2 【思考加速】レベル8

 【調合】レベル11 【テイマー】レベル5 【紙装甲ペーパーアーマー】レベル1 

 【発効促進】レベル1 【鍛冶】レベル1 【身体強化】レベル1

 【騎士道精神】レベル1

 職業系スキル

 【剣士】レベル9 【拳闘士】レベル6 【弓術士】レベル1

 【薬師】レベル6 【劇薬使い】レベル1 【召喚士サモナー】レベル1


 称号

 『スケルトンキラー』

 『旅する者』

 第二の街に入ったことを示す称号。


「かなりスキルが多くなってきたな……」


 ◇◇◇◇ <始まりのダンジョン> 第二層・中盤。


 カノンは生産系のスキルを上げるために、素材を採取するためダンジョンへと足を運んでいた。相変わらずの森で、変わり映えのしない蟲系のモンスターとの戦闘に正直なところうんざりしていた。


 カノンが蟲を苦手としているのもあるが、蟲系のモンスターは経験値があまりおいしくない。つまりは経験値が大して入らないのだ。手強いくせにレベルアップには非効率。それがカノンのテンションを下げていた。


 素材としては薬を作るために必要なものが手に入るため重宝しているが、どうしても割の合わなさにがっかりする。


 そのためカノンは蟲系のモンスターの戦闘を全てカタフラクトに任せ、カノンはひたすら採取するのだった。


『仮にマスター、ボスが蟲だったらどうするのだ?』


「そんなの決まってるよ。全部任せる」


『それはよいのだが……多少は援護してくれるのだろう?』


「……うん」


『その間は何なのだ。全く先が思いやられる』


 完全に主従関係が逆転しているような印象を受けるが、カノンとしてはやはり蟲はダメらしい。特に多足系はダメだそうだ。見ているだけで気持ち悪くなる。その一言でこの会話を強制的に終了させた。


『ところで何故、マスターは小石ばかり集めているのだ?』


「もし、またあれが必要になったときに困らないように」


『そうか。なら我も多少は手伝うとしよう』


「え、手伝ってくれるの?」


 それを聞いたカタフラクトはため息を漏らす。


『マスターは我を何だと思っているのだ』


「傲慢でマスターである『あたし』をマスターとして見てない残念な下僕?」


『蟲の餌になりたいように聞こえるが?』


「……ごめんなさい」


 カタフラクトは頭を抱えた。


『何故、こんな奴が我のマスターなのだ』


「こんなやつって失礼じゃない?『あたし』はこれでも結構やる奴って自負はあるよ」


『一体どこからそんな自信が出てくるのだ?それよりもここから少し行くとボスの部屋がある。準備はいいか?』


 カノンは【索敵】を発動させるとここから少し行ったところに強大な反応があることを確認した。


 スキル構成を戦闘用に切り替えるとカタフラクトを見て小さく頷いた。


『我は強い奴との戦いを望む』


 となりにいる骸骨はどこか楽しそうに笑っているように見えた。骸骨がどう笑うのだろうと場違いなことを考えながらもカノンはボス戦に挑むことにした。


 ◇◇◇◇ 同時刻 <始まりの町>


 外套を深く被った体格からして青年がカノンの店を訪ねていた。


「ごめんください」


 店のオーナーであるカノンがいないため返答があるわけもなく、静寂に包まれる。その前に店の前に書かれた看板を見るべきだとこいつに言ってやりたい。


 店の前の看板には本日休業中と書かれていた。


 まずこれを見ろ。そう言ってやりたい。


「あれ、誰もいないのかな?どうしようっか」


 外套の青年は肩に乗った小鳥にそう話しかけた。小鳥はチュンチョンと鳴くだけで青年の意思が伝わっているのか青年には確かめる術はなかった。


「ま、そのうち戻ってくるでしょ」


 そう言って青年が店から出ると入口にあった看板に気付く。


「……僕ってばバカだな」


 青年は苦笑しながら店を後にした。

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