ラム!
スライムに異常なまでの愛しさを感じてしまったカノン。それを裏切るかのようにスライムは……。
スライムの体当たり!
3のダメージ。
「痛い……けどうーん。そうでもないかな?」
スライムの体当たり!
クリティカルヒット6のダメージ。
カノンは体当たりされたがスライムを撫でることを止めない。それどころかスライムを抱き抱えてそのまま森を進むことにした。
「……何だろう。この生物……とても癒される」
スライムの攻撃が延々とヒットしながらそれでもカノンはスライムを抱き抱えて森を散策した。
ほかのプレイヤーが見たらただの自虐行為として見るのだろう。当の本人は好きでやっていることだからなんとも言えない。
そんなことを繰り返しているとスライムも観念したのか体当たりを止め、大人しくカノンの頭の上でポンポンと跳ねている。
【テイマーLv.1】を獲得しました。
突然アラームがなったことに驚き、思わず声を上げてしまう。
「……びっくりさせないでよ!」
【テイマー】の製作条件。
HPが残り一割を切るまで無抵抗でモンスターの攻撃を受け続ける。
初期装備を装備尚、武器は装備してはいけない。
相手モンスターのレベルが自分よりも一回り以上上回っていること。
【テイマー】
倒した魔物を使役することが出来る。レベルに応じて高ランクの魔物も使役可能。魔物も一緒に成長し、進化させていくと人型に近付く。
人語を話すことが出来るようになる。
よくよく考えてみればこのスキルの製作条件は少しばかりというかかなり面倒だ。開始初日に自殺まがいのことをやったおかげでこのスキルを製作することが出来たが、フィールドで装備(この場合、抜刀)せずにモンスターに立ち向かうのは阿保のすることだと思う。
それにレベルが一回り以上ということはつまり二倍以上。カノンのレベルがまだ1だったからよかったものの後々このスキルを製作しようとすると条件が厳し過ぎるため製作できないだろう。
それに加え、無抵抗で攻撃を受け続けるというのはまともな人間だったら恐怖で必ず攻撃という動作に移行するかそれとも逃げるかどちらかの選択肢を取ることになると思う。
「これって結構簡単だった。これからよろしくね」
こんな軽口を叩いているのだからきっと彼女?には自覚がない。彼女はとても運がいいと言える。
こんな種族を選ばない限り、3桁を超えるHPを初期段階で有しているはずがないからだ。
『よろしく。マスター』
「カノンって呼んでね」
『カノン、分かった』
頭の上で大人しくなったスライムを引き連れ、そのあたりに落ちていた小枝を集めている。どうやら何でも採取することが出来るようだ。
『カノン、何してる?』
「いろいろと試したいから、とりあえず小枝を集めるみたいな?」
『そうなんだ』
「そうなの」
カノンはふと仲間になったスライムのステータスを見ることが出来るのか気になり試すことにした。
スライムLv.5
HP16/16
MP5/5
スキル
【物理攻撃半減Lv.1】【分裂Lv.1】【再生Lv.1】
スキル詳細
【物理攻撃半減】
物理攻撃を半減するスキル。レベルが上がると斬撃以外の物理攻撃を半減させることが出来る。現代階では斬撃のみ威力を半減できる。
【分裂】
自分と同じステータスを持った物体を生み出すことが可能。分裂した物体はオリジナルと同様に意志疎通が可能でオリジナルが倒されても分裂が残っていればそれがオリジナルになる。
【再生】
体の一部が損傷しても復活することが出来る。
「強いね、ラム」
スライムの名前が決まりステータスが高いことに驚くカノンだった。
頑張るぜぇい!