表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Skill Make Online  作者: 金平琥珀
公式イベント編①
38/73

脅威①

 公式イベント期間も残りわずかになってきている現状で、全ての宝が回収されたというアナウンスが流れた。


 アナウンスというのは語弊がある。正確には空に大きく描かれた。現在の状況を明確に。


 宝が全て回収されたことで冒険者プレイヤーたちは様々な行動に出る。ある冒険者はイベント期間中にレベル上げ。ある冒険者はひたすらなマッピング。ある冒険者は気楽なフリーライフ。


「みんな適当だね」


 白いワンピースを着た一人の少女がその様子を見てそう言った。この少女が今いる地点は運営が設けたイベント期間中だけに発生するドロップ品を換金してくれる交換所のようなところだ。


 この地点はそう言ったことを行うための場所なのか比較的に安全であり、非戦闘員などはここで待機している。


 この少女がこの場所を訪れた理由は別に換金が目的というわけではない。寧ろ、人が集まるこの場所に用がある。


「さて、情報ってどれくらいで買えるのかな」


 少女は情報屋をしている冒険者を探していた。情報がどれくらいで売っているのかは検討もつかなかったが少女はこのイベントで何としても上位に入る必要があった。


 そのために必要なのは情報。


 誰がどれくらいの宝を保有しているかを知るために。自身と比較して弱いものから確実に宝を手に入れるために。


「……探すと言っても」


 探すと言っても探すことが出来ない。何を探しているのか、誰を探しているのかを明確に出来ていない少女にとってそれは致命的なことだった。


 安全圏内から少し離れたところで少女は数人の男に声を掛けられた。


「……ユニークで間違いないな」


「”あたし”は確かにユニークだけど?」


「素直に俺らに狩られてくれないか?」


 その言葉と同時に男たちはそれぞれ武器を装備し斬りかかる。少女はすかさず、短剣で応戦する。


「いきなり何をする!!」


「別に”お前ら”に恨みがあるわけではない。けれど、こうでもしないとアイツが俺らを殺し続けるからな」


 少女はバックステップで一時的に後方へ回避すると、素早いウインド操作で自身の戦闘スタイルを変更する。


「敵ってことでいいのかな?」


 短剣を仕舞うと少女をそう言った。そして同時にファイティングポーズを取る。


「敵ってことは容赦はしないよ」


 少女が使っている戦闘スタイルは近接格闘【拳闘士】。その中に含まれる移動術。


「発動【縮地】」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ