実験。
忙しかった。
ほとんど休みのない地獄。うーん。疲れた。
さて、新年度に突入ということで仕事もひと段落し執筆活動を再開。
イベント開始から既に4日が経過し、カノンたちのギルドは何もせず、ただ自分たちの能力向上のために時間を費やしていた。
もちろん、高順位を目指してはいるが焦ることはない。オリオスとの戦闘のあと、偶々宝を持ったチームに遭遇しこれを撃破。
その時に持っていた宝をカノンはしっかりと回収していた。これにより奪うことでも手に入ることが分かっている。その上自分で探し回るよりも効率がいい。
何故なら宝を入手したギルドは随時公開されているからだ。そして誰が手に入れたのかも発表される形を取っている。
けれど面白いことに奪った宝は現在どこにあるのかは発表されることはない。奪ったものに関しては足がつかない。
カノンは検証を含め、宝を偶然手に入れた弱いギルドを潰し、宝を回収。現在宝の個数は七個となっている。
けれど情報として公開されているものに関してカノンのギルドは零個と未だ入手していないことになっている。
何故このシステムを取っているのは正直なところ不明だが、これはこれでかなり使えることは確かだ。弱い者が自分を守りながら行動するためにはこれがベストなシステムなのかもしれない。
と一日、二日はかなり動いたがカノンたちは一度別れ個人行動をしており、カノンはというと一人実験をしていた。
その実験とは錬金術師が本当に戦闘に使える様になり、同時に今ある多大なアイテム消費を如何に抑えるかを検証していた。供物として捧げるアイテムがレアであるほど消費は少ないが、そう簡単にレアが手に入るわけもない。
では、どうするか。
この【スキル】を使用してみて理解したのだが、供物を捧げる過程を無視した錬成も出来ることが新たに分かりカノンはそれを試した。
同時にこの方法は危険であり、攻撃力を持った方法でもある。
「……ショートカット、武器生成」
ショートカットと唱え、そのあとに何を行いたいのかを言語で表現することで発動する。
この場合、武器を生成することを意味しておりカノンの手には何もないところから剣が生み出されている。
ただ必ず代価を払わないといけないためMPを多少使用している。
この方法で武器を作り出すと1分30秒しか持続することが出来ない。それに武器に何か付与して作り出すことも出来ない。
本当にその場凌ぎのための技だ。
この技のいいところはインターバルなしで連続使用できるというところだ。MPが続く限り武器を無限にありとあらゆる工程を無視して作り出し続けることが出来る。
ただし発動にはどうしても錬成方陣が必要で、それをあらかじめ用意しておく必要がある。
そこで作ったのが錬成方陣の描かれたグローブだ。何故グローブにしたかというと理由はとても簡単。
その理由としては、拳闘士としての戦闘スタイルを生かすため。
カノンが作ったグローブは錬成で作り出されたもので普通であるはずがない。もちろんいろいろといじってあり、【破壊不可】が備わっている異常な武装でもある。
「……アイテム使いすぎた」
その分かなりの量のレアアイテムを消費してしまったのもまた事実。
「……さて」
カノンはイベント開始から半分が経ったことを確かめるとそろそろ本気で行動することを決意した。
えーと、次回予告します。
次回からソロで活動します。宝を別々に探しているためカノンは一人行動。それと新キャラ登場!
早めに投稿出来るよう頑張っていきたいと思います。