表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
止まった時間  作者: YJM★
1/2

出会い

読んでくれてありがとうございます!!

私があのとき勇気を出していれば・・・。

数センチしかない距離にいたのにそこにはすごい大きな壁があった。


私じゃダメだったのかな?

神様は残酷だ。

私じゃダメっていうの?

何でもするよ・・・?


あなたが楽になれるなら。また、心から笑えるようになれるなら。

私は死んだっていい・・・。


もし、神様が本当に存在してるなら神様、お願い・・・

彼を助けて下さい―――。


私のなかで止まったままの時計。

あなたがいないと動かないの。


あなたが私のすべてだった。

私からすべてを奪っていった。

ほら、やっぱり神様なんていないじゃん。

いたらこんなひどいことするはずないもんね?


もうむり・・・。


あなたがいない世界で生きていくなんてできない。

こんな空っぽなまま生きたって意味ないじゃん。


もう死のっかなあ。。


私が死んだって悲しむ人はだれ一人いないし。


あなたもこんな気持ちだったのかな・・・??




小さいころから私は心が壊れていた。

ある日、小学校のときに飼っていたウサギ(ちーちゃん)が死んだときもそうだったな・・・。


「うわあああん」「ちーちゃあん死んじゃいやだよう」

みんなが泣いていた。

「ちーちゃん、きっと天国でありがとうって言ってるよ。」

先生も涙ぐんでいた。


「みんなでお菓子買ってお墓作ってあげようよ・・・。」

「「うん!そうだね・・・!」

みんなで話し合っていたみたいだった。


つまんないなあ。 寿命だったんでしょ?

どうせいつかは死ぬんだからそんな悲しむことないじゃん?

なんでそんな泣いてるの?


家に帰ろうかな・・・。


「せんせー。」

「なに?マキちゃん。」


「あの、つまんないのでもう帰っていいですか?もう放課後だし。」


私が発した言葉を聞き、教室全体が静まりかえった。

みんなが一斉にこっちを見てきた。


「・・・え?」

先生が何とも言えない表情で見てきた。

「帰っていいですか?」

私はもう一度言ってみた。


「ちーちゃんが死んじゃったのに帰るの!?マキちゃんひどいよ!!」

「そうだよ!!最低!悪魔!!」

「こいつ心ないんじゃね?ありえねー!!」


皆が口々にののしってきた。

なんでそんな怒ってるんだろう?

ひどい?なにがひどいの??


私は次の日から「ハエ」と言われるようになった。

なにも考えていないからみたいだ。



――――・・・。



「マキ!!朝よ!起きなさい!!」


私はお母さんの声で目が覚めた。

昔の夢見てたんだ・・・。


「ごめんなさい。起こしてくれてありがとうございますおかあさん。」

私は母に礼を言った。

「まったく・・・こんな可愛げのない子なんで産んじゃったのかしら・・・

あなたが笑ったとこ一度も見たことないわ。可愛げのかけらもないわね。

弟はあんなに可愛いのになんでこうも違うのかしら。」

母は吐き捨てるように言って下に降りて行った。


昔から母はこうだった。

私とは正反対の明るく無邪気な弟を可愛がっていた。

でも弟は母がいないところでは、

「おい。根暗ブス。」


など暴言をさんざん言っていたし、性格もひどいもんだった。

まあ別にいいんだけど。


急いで支度をして家を出る。

「いってきます。」

小さくつぶやいて私は家を出た。


やばい・・・今日は本当に遅刻かも・・・。


駆け足に道路を渡りダッシュした。

そこを曲がればもうすぐだ。


ドン!!


「きゃっ!?」

何かにぶつかり、私の体はその衝撃で跳ね返った。

転ぶ!!

体を地面にぶつける瞬間、私はもとの体制に戻った。


あれ・・・??


「っとあっぶね~!!悪い。大丈夫か?」


私の目の前には同じ制服を着ている男がいた。

すごい整った顔してるんだな。


「大丈夫か??」


あ!!そうだ!私に言ってるんだった。

「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございました。」


ぺこりと頭を下げる。


「お前も同じ学校なんだな!遅刻決定だよな・・・(笑)」

苦笑いをしたきた。


「あなたも1年生なんですか?」


以外にフレンドリーなんだな。


「おう!転校生なんだぜ!

初日から遅刻とかやべーかな。」


男はとびっきりの笑顔とはにかんだ笑顔を見せてきた。

それと同時に私の胸がきゅうっとなり鼓動が速くなった。


ん・・・?

なんだこれ??


こんなの初めてだ。


「やっやばいんちゃう?」


うまくしゃべれなくなって大阪弁になってしまった。

ああ・・・。もうやだ。


「ぶはっ!!いきなり大阪弁って・・・(笑)」


男は苦笑していた。


「あ、あの。。

名前何ていうんですか?」


話を変えようと名前を聞いてみた。

「あ、そっか自己紹介まだだったな!俺は河西啓太かさい けいた!お前は?」


「河西君か!私は高橋マキ(たかはし まき)。よろしくね。」


自然と笑うことができた。笑うって自分もうれしくなるんだなあ。

「啓太でいいよ!よろしくな!マキ。」


名前を呼ばれ、さらに鼓動が速くなった。

「けいた・・・。」

名前を言ってみた。

「ん?」

「!!」

顔を覗き込んできて、飛び上がるほどびっくりした。

聞こえてるなんて・・・っ。

「なんだよマキ!あははははは!やばい。マキおもしろいなっ!」


おもしろいなんて初めて言われた。。

彼の言葉1つ1つに私は一喜一憂した。


「なあ。今日学校さぼらねえ?もっとマキと話したいし!」

「え!!


・・・いいよ。」


啓太のことがもっと知りたくなった。しかもそんなうれしいこと言われたら断れないし!

生まれて初めて学校さぼるな・・・。


「じゃあ行こうぜ!!」

「え!?行くってどこに??」

「秘密~」

ああ

なんて無邪気な笑顔なんだろう。



・・・なんかこういうのって楽しいな!

今日会ったばっかなのにずっと昔から仲がよかったみたい。


啓太に言われるままバイクに乗った。

「け、啓太ってバイクできるの!?」

まだ啓太って言うのなれないな。

「まあな!ほんとはだめだけど内緒内緒♪ほら!しっかり捕まってろよ?」


私の腕を引き、啓太の腰にぎゅっとしがみつくぐらいに密着した。


鼓動がおさまらない。

ほんとになんなんだろう?



_____。


「よし!着いた~」


降りると私の家の近くにある公園だった。

「公園に来たかったの?」

「いや・・・まあいいから来いって!」


手招きをされ、しげみのなかに入るとそこには小さなトンネルみたいのがあった。

そこに入るように言われて入ると・・・

「うわあ・・・!!」

こんなとこがあったんだあ!!


トンネルをくぐりぬけると、そこは家みたいになっていて、お菓子などがおいてあった。

「びっくりしたろ?」

「うん!!すごいびっくりした!」

「ここは俺の秘密基地なんだ!1人でいたいときとかによくくるんだ。

俺ら2人の秘密な。」


私はこの時、二人の秘密ができたことに浮かれていて、啓太が悲しい表情をしていたことに気づくことができなかったんだ。。



「じゃあまた明日学校でな!」

「うん!また明日。」


もう遅くなってしまい啓太と別れた。


こんなに気分が変わったのは初めてだな。

私の心は壊れてなんかなかったんだ。啓太のおかげで変われたような気がする。

啓太、転校生って言ってたし、同じクラスだといいなあ。


_____。



よし!今日は余裕をもって学校についた♪

私は友達がいなかったから啓太がいたら毎日とても楽しいだろうなと思った。

がらっ

先生が入ってきた。「え~では転校生を紹介する。」

やったあ!!啓太だ!!

「えーっと河西啓太でーす。みんなよろしくな!」

女子がひそひそと話をしている。まあ啓太かっこいいし当たり前か。少しもやっとした。

ふいに啓太と目があった。

「あー!!マキじゃん!同じクラスだったんだな!よろしくな!」


啓太の言葉によりみんなが一斉に私を見てきた。私はそんなことを気にも留めずに、

「啓太!やったね♪よろしく!!」

と言ってしまった。


その瞬間女子皆が敵になったみたいだった。みんな私をにらんでいる。

啓太と話してから、なぜか今まで別に欲しくもなかった「友達」が欲しくなった。

まあこれで私の願望は砕けたけど・・・。



_____。


啓太が転入してからもう6か月がすぎた。私と啓太はいつも一緒にいた。啓太は私のことを「女」として見てくれてないと思う。。

でも、私はもう決心していた。今日、啓太に告白しようっ!

毎日一緒に帰っているから帰りに言うことにした。



「あ~今日も楽しかったな!」

私たちはちょうど帰っていた。人がいないのを確認し、覚悟を決めた。

「あの・・・啓太!!」

「ん??」

「あのねっ私・・・ずっと前から啓太のことが好きだったの。私と付き合ってください!!」

「マキ・・・。 ・・・ごめん。。俺、マキと付き合えない。」

ああ・・・。やっぱり。分かってても振られるのって結構きついなあ。。

「そっか!大丈夫! これからも友達でいてもいい・・・?」

私は今にもあふれ出そうな涙をぐっとこらえた。

「・・・うん。」


よかった。啓太の反応は薄いけど、私が告白しちゃったし当たり前だよね・・・。


「もうここでいいから!ありがとう!じゃあまた明日!!」

別れたら、ダッシュしてボロボロ涙が出てきた。私たちはずっと「友達」のままなんだね・・・。



でも、友達ですらいられなくなるなんて・・・。


次の日、啓太は学校に来なかった。風邪かと思ったけれどメールも電話も出なかった。

次の日も、その次の日も、季節が変わっても。。








・・・啓太が学校に姿を現すことはなかった。






初めまして^^

作者です(^^)/

このたびは読んで下さり本当にありがとうございます!!

変なところは色々ご指摘してくれると助かります☆


この小説は続きも書くので、ぜひ読んでください(#^.^#)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ