悪役令嬢マスターナデシコ
筆者の知る「悪役令嬢」とはベタでメタで財力・知力があるにもかかわらず常識外れのバカとヒロインへの愛のあるイジリに命を懸けるか、ヘンなからみをやり、時にはガチの敵対対峙する存在だと思っております。某ヤクザゲームのみんな大好き眼帯の兄さんがイメージが一番近いです。
そのイベントは突然に始まった。
バカ王子「公爵令嬢ナデシコ!我が愛しき聖女ビッチへの数々の悪事により婚約破棄させてもらう!」
ナデシコ「とうとうイベントがキマシタワー!、でどんな悪事なんですの?無様にドレスがボロボロにされたんですの?、みすぼらしいいじめられっこのように教科書にラクガキ?下手なゴルフのゴルフボールのように
池ポチャのズブ濡れ?池田屋の攘夷志士のように派手に階段落ちでも?kwsk教えてエロイ王子!」
目を輝かせて聞くその人こそは王国始まって以来の美貌でタカビー高笑い、高所からの物言い態度と
3KどころかどのぐらいKをつけるも見当もつかないエステバリス公爵令嬢ナデシコである!
輝く長い金髪に轟くようなドリル髪型、王子を見下ろす長身の威圧感たっぷりの「悪役令嬢」は
まさにワクテカな態度でこの「断罪イベント」に臨んでいた。
バカ王子「知っているなら話は早いって・・・・・。どうしてそう具体的なのだ?それとエロイは余計だ!」
ナデシコ「どうしてって?それがヒロインのお約束だからでしょう?さあさあウソでもデッチあげでも拙く
アナだらけのお話でもkwskおっしゃって!そこのピンク髪のブリブリキャラつくりまくりのビッチさんが
いかに無様に惨めにヒドイ目にあったか!古今東西の悲劇惨劇もかくやの世界名作劇場の少女ヒロインもマッ青の恐怖のズンドコのヒサン極まりない出来事を!さあさあHARRY!HARRY!」
食いつかんばかりの公爵令嬢ナデシコの態度にさすがの厚顔無恥のバカ王子もドン引きである。
ちなみにピンク髪のバカ女はバカ王子の影で真っ赤になってプルプル震えているが恐怖の感情からでは
けっして無いであろう。だってヒロインがしちゃいけない表情してるもの。
「おっ、おう。では聞かずば言って差し上げよう!。宰相令息、ネルガル侯爵世子アテウマよ!
罪状を読み上げよ!」
隣からすっと陰険メガネの頭脳派美形の王子専属執事アテウマが進み出て羊皮紙を広げ始める。それを
目を眇めてナデシコは見つめる。そんなナデシコは内心、推しにするのはちょっと弱いのよねー。ワタクシ
鬼畜眼鏡ぐらい攻撃的なのが好みだわーなどと貴腐人全開の感想を思っていた。
アテウマ「エステバリス公爵令嬢ナデシコよ。貴女は聖女ビッチに対して無礼不遜な物言いは数知れず。
取り巻きを使い悪口陰口を振りまきあげくは衆目の面前で罵倒したこと明白である。
さらには!夜会用のドレスを毀損し、ダンス用の靴に画鋲を仕込み社交活動を妨害したること。
貴族学園の教科書に身分をけなす、学園からの退去を脅迫する悪口文言を落書きをもって学業を妨害したること。これらのイヤガラセでもっても尚も退去要求を拒む聖女様に、学園庭園の池に落として屈辱を与え、とどめに学園階段から突き落とし実力行使の暴挙にでたことすべて知るところである。神妙にせよ!」
ビッチ「おうじさまあああああ。ワタシこわかったんですううううううう!」
バカ王子「よしよし、怖かったろう愛しき聖女よ!もう大丈夫だぞ!どうだ!もはや言い逃れできまい!
おとなしく罪を認め尼寺に行き神に許しを請う日々をすごすのだ!」
ナデシコ「・・・・・・・・・・うーん30点。」
バカ王子「えっ。」
ナデシコ「えっじゃないでしょう?なんでテンプレ通りの悪事で終わりなんですの?この下賎のビッチが!って平手打ちはないの?紅茶ぶっかけておいて濡れたからド下座しなさいからの頭踏みつけムーブは?夜会のドレスをワインをかけて台無しにして、平民がダンスをしようなんて100万年早いわ!の
屈辱イベントは?食堂で取り巻きといっしょに摘みだしてそこらへんの草でも食わせておきなさい!の
田舎もの扱いイベントは?」
バカ王子「えっえっ、ビッチよ。そのような悲惨な目にあっていたのか?雑草食わされたのか?」
ビッチ「ウソでもそんな目に会うのはイヤですうう。それにアタシ埼玉県人じゃないですう。」
ナデシコ「言葉が足りませんでいたわね。正確には起こりうる。もしくは起こしてフラグを回収する
ためのイベントですわ。起きていなかったので未消化イベントになりましてよ。」
バカ王子「なんのことだ?さっぱりわからん」
ナデシコ「ビッチさんならお解かりのハズですけど?まさかイベントもこなさずフラグも回収
せず好感度だけで実績解除になるなんてお花畑ではありませんわよね?」
ナデシコの言葉を聞いてビッチの顔が青ざめる。どうして知ってるんだコイツというまたもや
ヒロインがしちゃいけない表情で。
ナデシコ「中途半端なニワカがやることをやらずにおいしいとこ取りなんぞ1億年早いですわ。
まあヤルことはヤっていたようですけど。どちらの皆様も色事だけは御執心なのは嘆かわしい限りですわ。」
ビッチ「でもでも、スチールイベントはこなしたし、推しの好感度イベントは回収したし。チートアイテムで好感度MAXだし。婚約破棄イベントまでこぎつけたし。」
ナデシコ「それを成功させるためのヘイトイベントを回避捏造してグッドエンドをコンプリートできると
お思い?甘い!アマアマですわ!悪役令嬢フラグを回収せずにエンディング?乙女ゲーなめてますわね。」
ビッチ「だってゲーム世界だからって痛いの辛いのイヤなんだもん。推しのイケメンにチヤホヤいちゃいちゃされてラブラブな毎日がいいんだもん。」
ナデシコ「その結果がフラグ不足のバッドエンドですわ!隠しイベントも隠しイケメンも知らず2周3周する根性も無く。ヘイトスチール総なめにロードセーブを繰りかえしセーブデータをイベントごとで3桁にする甲斐性もないにわかの末路ですわよ!」
ビッチ「だってアタシそんなオタクじゃないもん!流行の乙女ゲーだからって勧められて推しのキャラだけエンドしただけだし。途中でメンドくなって課金でチートしてたんだもん。」
ナデシコ「それで“こちら”でも課金アイテムでコトを済ませようと?このワタクシもなめられたモノですわ。茶番をヘイトフラグ無しにコンプリートなど許しませんわよ?」
ビッチ「だったらどうしようって言うのよ!だいたい王太子だって攻略キャラだってアタシの味方だもん!アンタを信じるヤツなんてもういないんだし!アタシの勝ちだもん。」
ナデシコ「こんな程度の低いイヤガラセの証拠もないデッチ上げでは当家は小揺るぎもしませんわ。そこのバカ王子に陰険メガネさん?せいぜい個人的な感傷で婚約破棄に持ち込みたいんでしょうけど、エステバリス公爵家を敵に回してタダで済むとお思いですの?」
バカ王子「その上から目線の王家をないがしろにする態度が毎度気にいらなかったんだ!絶対に婚約破棄してやる!」
アテウマ「陰険メガネとはずいぶんな言い様ですね。王家に対する不敬といいアナタは傍若無人すぎる!
エステバリス公爵家の専横はもはや許せません!」
その言葉を聞きナデシコは凄まじい笑みを浮かべた。肉食獣の笑顔。ビッチもバカ王子もアテウマも
思わず後ずさる。
ナデシコ「ビッチさん?」ビッチ「ナニよ?」
ナデシコ「こういうのをヘイトイベントと言うのですわ。覚えておきなさい?」
バカ王子「ナニをワケのわからないことを!衛兵!王家と聖女に対する不敬である!ナデシコを捕らえよ!」
ナデシコ「エステバリス家家訓その1、何事も暴力で解決するのが一番だ。」
イイヤアアアアアアアアアアアという異様な絶叫が城内に響き
衛兵の一人は嘗底1発で吹き飛び、もう一人は見えない速さの蹴りでアゴを砕かれ、最後の一人は
正拳突きを顔面に食らい崩れ落ちた。
攻略キャラの一人騎士団長子息ノウキンが憤怒の表情でナデシコに挑みかかる。
ノウキン「ナデシコおおおおおおお!このゴリラ女があああ!今日こそ決着をつけてやる!」
ナデシコ「エステバリス家家訓その2、レベルを上げて物理で殴る。」
ノウキン「グワー!」
次の瞬間ノウキンは某少年漫画のごとく打撃1発で宙を舞い頭から床に叩きつけられた。
ナデシコはぱんぱんと手をはたき、口から泡を吹いてひっくり返るノウキンに言葉を投げる。
ナデシコ「色事にうつつを抜かしたアナタではこのワタクシの敵ではありませんわ。」
ナデシコはきびすを返し、バカ王子・陰険メガネ・ビッチ聖女に向き直った。数々の惨劇に
この3人顔面は蒼白であった。ビビリまくったバカ王子がチビりながら喚く。
バカ王子「オレはこの国の王太子だぞ!オレに何かあったら軍や騎士団を敵に回すんだぞ!」
ナデシコ「殿下は、何か勘違いなさっておりますわ。ワタクシはビッチさんの間違いを申し上げて
それを直してビッチさんの願いをかなえて差し上げようと思っておりますの。それに比べればワタクシと
殿下との婚約破棄などささいなコトですわ。」
バカ王子「なんと!そうであったか!それを早く申せ!」
アテウマ「なにやらイヤな予感がするのですが・・・・・。」
ビッチ「アタシもですうう。もう逃げたいですう。」
ナデシコ「では、殿下。ワタクシ今アテウマさんに言われたことはナニひとつ覚えがありませんし、デッチ上げと申しました。ですからひとつ残らず婚約破棄になるように「事実」にすれば良いのです。
ワタクシの知る言葉でコレをフラグが立ったと申しますわ。それで万事解決ですわ。」
バカ王子「おお!そうなのか!しかしどうやって「事実」とするのだ?」
ビッチ「もしかして・・・・・。ヒイイイイ!いやあああああ!!!」
ナデシコ「もちろん!こうやって、ですわあああああああ!」
ナデシコは疾風のようにビッチの前に迫るやいなや
ナデシコ「この下賤の泥棒猫!おビンタをお喰らいなさい!」
間髪入れず腰の乗ったおビンタを食らったビッチは空を舞い、たちまち衝撃が足にきて転倒した。
ナデシコ「平民あがりの尻軽ビッチ聖女がいいざまですわ。ブタのようにお泣きなさい!」
ナデシコ「わがメイドたち!出番ですわよ!」エステバリス家のメイドが影のように現れ
ビッチを取り囲み囃子立てる「バーカバーカ」「へいみんビッチー」「しりがるおんなー」
ナデシコ「教科書がありませんわね。仕方ないですわ。コレで代わりとしましょう!」
ナデシコはペンを取り出すとビッチの顔にラクガキをはじめた。ナデシコ「これでよし」
お次は・・・。と見渡すとすでにメイドの一人がしずしずと控え、銀盆にグラスの赤ワインを
捧げていた。ナデシコ「いつも気が利きますわねマホロ。」
ナデシコは満足そうに献杯を掲げるとビッチ聖女に赤ワインを盛大にぶっかけた。
ナデシコ「あらあら、これでドレスは台無しですわ。平民ふぜいがダンスなど100万年早いですわ!」
ナデシコが高笑いをしている間にメイドたちはビッチ聖女の靴を脱がし、その中に画鋲をぶちまける。
それをビッチの鼻先に突きつけるナデシコ「履きます?」ビッチはぶんぶんと頭を横に振った。
ナデシコ「まだまだ行きますわよおおおお!」ビッチ「いやあああ!もうゆるしてえええ!!」
ナデシコはビッチ聖女をお姫様だっこすると城の中庭に猛然とダッシュし豪奢な噴水まで駆け下りた。
ナデシコ「池がないのは残念ですけど、これでカンベンして差し上げますわ。ビッチさん?」
どっせい!とばかりにビッチを噴水に投げ入れると派手な水しぶきとともに沈むビッチ聖女。
それを間髪入れず後ろ襟をひっつかんで引き上げナデシコは聖女の顔を覗き込んだ。
ナデシコ「ずいぶん厚化粧でしたのね?ナチュラルメイクをお勧めいたしますわ。」
きびすを返し再び猛然ダッシュで城内の間に戻るナデシコ。ズブ濡れビッチ聖女はそのまま引きずられていく。
戻った城内謁見の間には東洋風の階段セットが鎮座しており両脇と段上にメイドが控えていた。
ナデシコは虫の息の聖女を引きずり階段を一歩一歩上がる。最上段のメイドが控える場に
ビッチ聖女を転がすと声を張り上げた。「聖女ビッチ!立ちませい!」
弾かれる様に立ち上がったビッチをメイドが後ろから がしっと羽交い絞めにする。
軽やかな足取りで階段を降りたナデシコに両脇からメイドがダンダラの羽織を召させ、ハリセンを持たせた。「それでは最後の仕上げですわああ!本番スタート!」
ナデシコお気に入りメイドのマホロがカチンコを鳴らす。
ナデシコは翔ぶが如く階段をダッシュし叫ぶ「みやべー!神妙にせよー!」
ビッチ「みやべってナニよ!ワケわかんないわよおおおお!」
そんなビッチの顔面にハリセンがクリーンヒット、そのタイミングでメイドがビッチを背中から押し
ビッチは階段を尻から落ちていくハズ、であったが・・・・・・。
パタン。と音がして階段が瞬時にスロープになりズブ濡れビッチ聖女は軽快にすべり台と化した
セットを滑っていくのであった。そして、すべりきった時点で床に後頭部を打ちうめくのであった。
「ドリフかよ・・・・。」その言葉を最後に聖女ビッチは失神した。
現在絶賛臨死体験中の聖女ビッチにナデシコは語りかける。
ナデシコ「よかったですわねビッチさん。これでフラグ回収はバッチリ。このあとリテイクして
さしあげますからしばらくオネンネしててよろしくてよ?」
そう言うなり、ノラネコでも持ち上げるように再び襟首でビッチを持ちあげバカ王子に投げ渡す。
バカ王子「ナデシコおおお!貴様なんと言うことを!うおっとととと!」
ナデシコ「さて!王子が聖女をお姫様だっこしてるところからシーンリテイクですわ!」
すかさずマホロがカチンコを見せつけ、エステバリス家メイドがカンペを掲げる。
ナデシコ「断罪シーン。リテイクスタート!!」
バカ王子「ええと公爵令嬢ナデシコ!我が愛しき聖女ビッチへの数々の悪事により婚約破棄させてもらう!」
メイドが次のカンペを掲げる<アテウマ。罪状を読み上げる>
アテウマ「なんだかですが・・。エステバリス公爵令嬢ナデシコよ。貴女は聖女ビッチに対して無礼不遜な物言いは数知れず。取り巻きを使い悪口陰口を振りまきあげくは衆目の面前で罵倒したこと明白である。さらには!夜会用のドレスを毀損し、ダンス用の靴に画鋲を仕込み社交活動を妨害したること。
貴族学園の教科書に身分をけなす、学園からの退去を脅迫する悪口文言を落書きをもって学業を妨害したること。これらのイヤガラセでもっても尚も退去要求を拒む聖女様に、学園庭園の池に落として屈辱を与え、とどめに学園階段から突き落とし実力行使の暴挙にでたことすべて知るところである。神妙にせよ!」
メイドがバカ王子にさらにカンペ。
バカ王子「なになに?ううんと。(棒読み)もはや言い逃れできまい。
おとなしく罪を認め尼寺に行き神に許しを請う日々をすごすのだ?」
ナデシコ「ああ!ワタクシなんという罪深いことを!ついキャラつくりまくりで厚化粧でパッド胸の聖女
ビッチにいらっときてしまいやってしまいましたわ。王太子とアテウマさんとノウキンさんとほかに5人ぐらいの殿方と閨を共にしているクソビッチにムカついて、いえいえ!嫉妬してしまい、鉄拳制裁が好みでしたけど淑女のたしなみの悪役令嬢のベタなやり方を実践しましたの!本当は全身の関節をキメて壊したかったのに!」
バカ王子「なんだと!それはまことか。」アテウマ「自分らのほか5人ですか・・・・・。」
ビッチ「おねがいです。もうぶたないで、なぐらないでアタシがわるかったですゆるしてくだざいいいい。」
ナデシコ「この上はこの身をただすべく修道院に参りますわ!みなさんごきげんよう!」
ナデシコは華麗にカーテシーを決めるとエステバリス家メイドと共に風のように去っていくのであった。
入れ替わるように謁見の間には国王と、なぜか憔悴しきったエステバリス公爵と憮然とした表情の宰相と
騎士団長が入場してきた。
国王「ああ、終わってしまったか・・・・。その様子だと公爵令嬢はそなたの婚約破棄宣言を受け入れたのだな?」
バカ王子「その通りです父上!ナデシコは罪を認め修道院にみずから入ると宣言しました!これで聖女との婚約を進められます!」
国王「こんのバカ王子が!大陸一の富豪であるエステバリス家が封建するのは王家との婚約でしかないと
言ったはずだろうが!そのための多少の無礼はガマンしろと!」
バカ王子「しかし!ナデシコの無礼不遜の態度には目に余ります。ついには聖女を貶めるようでは!」
宰相「あー、殿下。その聖女ですが真っ赤なニセモノ、隣国の間諜でした。」
バカ王子「え?」
宰相「殿下と、わが愚息と騎士団長令息と、いろいろ垂らしこまれていたようで調査の結果スパイであったと。」
バカ王子「えええええ?」
エステバリス公爵「殿下にはお気の毒ですが・・・。当家はいわゆる女系でして、拙もわが細君と娘の意向には逆らえないのです。なんでも「ヒロインと対峙する最強の悪役令嬢となる」のがわが家の目標で
ございまして・・・・。期待はずれだと「もっと強いヒロインと戦いたい」とこのような茶番を仕組むのです。」
騎士団長「殿下と破談になった暁には勝負の引き分けを条件に婚約の内定までしていたのに。当家の
当主に不足のない最強の逸材だというのに、この愚息は!垂らしこまれた上に瞬殺だと!辺境送りだ!
恥さらしが!」
エステバリス公爵「まあ婚約破棄になったので、当家は封建から離れます。ああ迷惑おかけしましたので
いままでの援助のお金はお返しせずとも結構です。」
この後、バカ王子は廃嫡、取り巻きの愚息たちも相応の処分が下るのであった。
修道院へひた走る馬車の中にて。
マホロ「いかがでしたか?今回のヒロインは?」ナデシコ「ザコよザコ。」マホロ「ですよねー。」
ナデシコ「でも、修道院で修行をする口実にはなりましてよ?院長から滞在と修行の許可はすでに
降りておりますわ。」
ナデシコは悪役令嬢を極めるべく、再び修道院にてカラテの修行に明け暮れるのだが、この後
かの修道院に廃棄ヒロインが集まり騒動を起こすのはまた別のお話である。
いわゆる悪役令嬢ですが、筆者が知る昭和の悪役令嬢は、令和なろうの悪役令嬢とはちょっと認識が
違うのであえてベタをやらせていただきました、バカも強さも、突き抜けていてしぶといのが悪役令嬢
なのでちょっとアタマの弱いか狡猾なだけのヒロインではあっさり物理で制圧されるだけではと思ったので。不定期シリーズ化してまたちょくちょくベタをやりたいと思います。