初勝利と思考
ライゼルは開始の合図と共に魔法を放ち……。
ライゼルと対戦相手のドワーフは開始の合図を待っていた。
すると開始の合図が告げられる。
それと共にライゼルは杖を掲げ詠唱し始めた。
片やドワーフの男性は斧を構え直したと同時に、ライゼルへと向かい駆けだす。
《竜巻撃っ!!》
そう言い放つとライゼルは杖をドワーフの男へ向ける。すると目の前に魔法陣が現れた。そして、その魔法陣から風の魔法が放たれる。
その魔法は風の渦になった。その後、徐々に大きくなりドワーフの男へと向かう。
それに気づきドワーフの男は避ける。
それを予想していたライゼルは既に、もう一つの竜巻撃を放っていた。
ドワーフの男はそれに気づくも間に合わないと思い斧でガードする。
「ウッ……」
風の渦は斧を勢いよく押しドワーフの男を後退させた。その後、風の渦は消滅する。
それを確認するとドワーフの男は斧を構え直した。とその時、眼前に杖を振り上げたライゼルが現れる。
そうライゼルは今だと思い駆けだしドワーフの男へ攻撃を仕掛けたのだ。
ライゼルはドワーフの男に目掛け杖を思いっきり振り下ろす。
「トリャアァァアアアー……」
そう叫びライゼルは咄嗟の判断で逆さまになる。そして、そのまま勢いに任せドワーフの男の背中を思いっきり杖で殴った。因みに杖には打撃強化の魔法がかかっている。
ドワーフの男は瞬時のことで対処できなかった。そのため背中に打撃を真面に受け少し先に吹き飛ばされる。
「グハッ!!」
ドワーフの男は思いっきり地面に叩きつけられ気絶した。
それを視認した審判はライゼルの勝利を告げる。
それを聞きライゼルは勝てた嬉しさのあまり両手を高く掲げた。
(勝てた……僕にもできた……それも無傷だ)
そう思った瞬間、涙がドッと溢れ出る。
その状態のままライゼルは退場した。
◆◇◆◇◆◇
ここは観覧席。辺りには歓声が沸きあがっている。
そしてミクセアとミフェナとコリュカは、ライゼルの試合をみて興奮していた。
「凄いですわ。ライゼルが、ここまで戦えるなんて」
「ああ、何があったか知らないけど。試合開始前に急に雰囲気が変わったようにみえた」
「そう……ねぇ。今……までの……ライゼル……なら……負けて……たかも」
それを聞きミクセアとミフェナは頷く。
その後も三人は試合をみながら興奮していた。
◆◇◆◇◆◇
ここはバルルゼア草原にある能力ナシの会場。
幸はキースの試合をみながら色々と考えている。
(そういえば、この世界に来て短期間で色々あったな。……でもまさか、昔の仲間がこの世界に居るとは思わなかった。
それも……達基が。ん? そうだとすると、このデスゲームを考えたのは達基なのか……。いや、アイツはそこまで非道なことをするはずがない。
違うとしたら他に居るってことだ……じゃあ誰が、こんなことを……)
そう考えながら空を見上げた。
「考えても分かる訳ないか……ならアイツに聞くしかないよな」
そう言い幸は周囲を見渡してみる。
そしてその後、再びキースの試合をみていた。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)
『コウ……いつも思っていましたが。どうして長袖を着ているのですか? こんなに暑いのに……』…byミクセア
『暑いのか? そうは思わないけど……』…by幸
『そうなのですか? 大量に汗をかいているようにみえますよ』…byミクセア
『…………確かに異常な汗の量だな。んー……どういう事なんだ』…by幸
『コレもバグのせいでしょうか?』…byミクセア
『そうかもな。フゥ〜、じゃあ着替えてくる』…by幸
『╰(*´︶`*)╯♡いえ、ここでもいいと思いますけど……』…byミクセア
『(^^;)や、やめとく……』…by幸
『(⌒-⌒; )残念ですわ』…byミクセア
と、いう事で……p(^_^)q
では、次話もよろしくお願いします(#^.^#)




