買い物と食事と殴ると
幸はミフェナと魔道具の店で買い物をしたあと……。
ここは魔道具店。
既に星奈とライゼルの姿はない。
そして現在ここには、幸とミフェナがいる。
「さっきの書店も暗い雰囲気だった。んー、ここは更に独特の暗さがあるな」
「コウ……それ褒めてるのか?」
「んー……どちらかといえば、ただの感想だな」
そう言われミフェナは納得した。
「どんな魔道具がいいんだ?」
「何がいいのかと聞かれても、どんな物があるのか分からないしなぁ」
幸はそう言いながら辺りを見回す。
「そうか……じゃあ、私が適当に探してくる。幸は、その中から選んでみて」
そう言われ幸は、コクッと頷いた。
それを確認するとミフェナは、魔道具を探し始める。
その後ミフェナは、沢山の魔道具を持ってきてテーブルの上に置いた。
「小物ばかりだな」
「その方が持ち運びに便利だ」
「そういう事か。それで、どれにする?」
そう言い幸は、テーブルに置かれている魔道具を手に取ってみる。
そしてミフェナに一つ一つ魔道具について聞いて選んでいった。
その後、幸は必要そうな魔道具を数個買うとミフェナと店をでる。
◆◇◆◇◆◇
ここは【ライナム亭】と云う名前の食堂。
あれから幸はお腹がすいたためミフェナとここにくる。
この町には食事をする所が多い。その中でも【ライナム亭】は、この町で最も大きくて美味しいと評判なのだ。
現在、幸とミフェナはテーブル席に座り注文した料理を待っている。
「この食堂は、豪華な造りだな」
そう思いながら幸は、周囲を見回した。
この店の造りは、幸の世界で云えば高級レストランのようである。
「うん、でもそんなに高くないんだ。それに美味しいしな」
「そうか……楽しみだ」
そう言い幸は、ニコリと笑った。
「そういえば、この町には転移者っていないのか?」
「コウ、どうだろう……前に来た時はそこまで気にしてなかったから調べてない」
「なるほど……じゃあ、用心だけはしないとな」
それを聞きミフェナは頷く。
そうこう二人が話をしていると料理が運ばれてくる。それらを話をしながら食べた。
その後、幸とミフェナは食事を終えお金を払うと店をでる。
◆◇◆◇◆◇
ここは【ライナム亭】の外側。
幸とミフェナは店の外に出ると、次に行く場所を話し合っていた。
すると三人の男に絡まれている女……いや、マルネが二人の目に入ってくる。
マルネは絡まれていると云うよりも、相手にしていないだけだ。
だが幸にはそんな風にみえず、マルネに絡んでいる三人の男のそばまで駆けてくる。すると、次々に渾身の力を込め殴っていった。
「女一人に……男三人がかりで、卑怯じゃないのか? それも嫌がっている女をだ」
それを聞きマルネは、心の中で”違う”と言っている。
(まあ、絡まれてはいたけれど……嫌がってないのよねぇ。それにしても、素手で殴るなんて……一発なのに殴られた相手の顔が見事に腫れあがっているわ。
それに……後ろ姿しかみえないけど転移者。
ですが、なぜ能力を使わずに素手なのでしょう? それと武器がバトルアックスって……どういう事かしら)
そう思いながらマルネは、幸をみていた。
そんな幸は、殴り飛ばした三人の男のそばまでくるなり鋭い眼光で睨みつける。
男たちはそれをみるなり怖くなり逃げ出した。
「……逃げたか。なんでこんなことをしたのか聞こうと思ったんだが……まあ、いいか」
そう言い幸は、マルネの方を向かずにミフェナの方へ歩き出した。
「待って!」
そうマルネに言われるも幸は、根掘り葉掘り聞かれるのが面倒なので振り返らず無視をする。
そしてその後、幸はミフェナとこの場をあとにしたのだった。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)
『んー……難しい、魔法って思っていたよりも知識が必要なんだな。そうなると、誰かに教わるか。教わるにも、誰にする?』…by幸
『『『|_・。)ノハイ!』』』…byミクセア、ミフェナ、ライゼル
『(*´-ω・)ン?……』…by幸
と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)




