風化しゆく旅人の思い出
掲載日:2023/03/30
きっと、本当の意味での
つながり方など、
どこにも
なかったのだろう。
家族からも
狂人とされた
者になど、
本当の居場所など
なかったのだろう。
僕は全てを忘れ去る。
故にこそ、
僕には忘れられるほどの
過去があったのだろう。
初恋の人が
誰なのか、
この身体は
実感できないように
構築されている。
…………きっと、どこかで
であった遠い初恋。出会った人。
会えるとしたら、
初めて出会えた一瞬だけだったのだろう。
いつか、どこかで、
ただの友達として、
再会したかった。
……………どこかで出会った、誰かと。




