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第一夢:Lumber



――(たて)(ただ)(まも)ルモノニ(あら)ズ。

――()(ため)ニ、(かざ)ス。

――()レコソ、守護者(きし)ノ、(しん)(ことわり)(なり)



【1】

――なんとも、安寧たる午後。

ゴトゴトと規則正しい揺れは睡魔と化し、私を夢の世界へと誘う。

ポカポカとした陽気と心地良い疲れが、睡魔に加勢をして更に拍車をかけてきた。

あー、もうダメ。

アウト。

限界。

眠すぎる。


「……ぐぅ」


「コラ」

拳骨制裁。

その残酷な一撃で、現実へと引き戻される。

「あぅ〜……なんですか先生」

手綱を取る師へと、非難の眼を向ける。

「何が、なんですかー、だ。この眠り姫め。ほら、起きろ。もうすぐ着くぞ」

先生の痛い視線を避けるようにして私は、幌の中から身を乗り出し、視線を前方に向けた。

確かに。

見えてきたみたい。

整備された石畳、そしてその横にすうっと伸び続ける〈第四白線(フィーア・シュトラーセ)〉が続く先にあるのは――


交商都市〈ブラーナ〉だ。


私が属する〈街道会〉が本部を置く、交易の拠点。

――さッてと。

帰ったら、何をしようかな。

意識が、あらぬ方へ飛び始める。

まずは、今回の行商巡りで手に入れたモノを食べる、だね。

これは誰にどう言われようとも譲れない。

なんといったって、今回はあの食栄都市〈グルトンストック〉へ行ったんだもん。

ガイドブックにあったお目当てのグルメショップや食品街もまわることが出来たし、現地の人たちオススメのお菓子も買うことが出来た。

早速、ウチに帰って――


「コラ」


拳骨制裁。

妄想から、引き戻される。

「な、なんですか今度は」

「仕事は、帰り着くまでが仕事だ。忘れるな」

「……」


……遠足か、とはツッコまないでおきます。



さて、いよいよ本編のはじまりです。

自作「現象回顧録」シリーズより、さらに長くなっております。

その分、面白さも増していると思いますが。…多分。

洋風の世界観の異世界モノ。

どうぞ、お楽しみください。

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