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剣と魔法と宇宙戦艦

魔法があるから科学が発達しない――ありがちと言えばありがちな設定。

多くの読者も大抵はまあそんなもんかな、と受け入れる。

そこから派生して、魔法すげー! かーらーのー、科学でどーん! 銃でばーん! みたいなのも、まあ、よく見ると言えばよく見る。


が、これは大嘘である。


魔法を使わない限り自然現象すら起きない、と言う発想の限界に挑戦するかのような世界でもない限り、風も吹けば雨も降るし雷だって落ちるだろう。

誰が魔法を使ってなくても、だ。


さて。

例えばあなたが魔法を使えるとする。風の魔法だ。

あなたが魔法を使う。風が吹く。敵が吹き飛ぶ。大変分かりやすい。


では嵐の夜に吹き荒れる風は、いったいどこの誰が使った魔法なのだろうか。

それは雨でも良いし雷でも良い。

その雨は、その雷は、いったい誰がどうやって引き起こしたものなのか。

誰も考えないし研究しないのか?


本当に?


嘘である。

絶対に誰かが考える。誰かが調べる。

そもそも魔法使いが掌から迸らせる雷って何なのよ……と言うことを解明しようとする人間は必ず出る。


だから科学が生まれる。

風が何なのかを知るために電子顕微鏡も真っ青な拡大魔法とか作られるかも知れない。

空気に色をつける魔法とか作られるかも知れない。

どんどんできることは増えていくし、色々研究してあれも違うこれも違うとなるだろう。


そう、魔法が科学を促進するのだ。


魔法があるから医療が発展してない、と言うのも見かけるがこれも嘘である。

むしろこれは真逆も真逆、魔法があるからこそ医療は地球なんぞ比べ物にならないレベルで進化すると考えている。


と言うかそうでもなければ地球でだって医学とか生まれてない。

熱が出た、薬草すり潰して飲んだ、熱が下がった。

なぜ? となったから調べて薬効があると知ったんじゃないのか。

なんで薬草だったら調べるけど魔法だったら調べないと思うのか。


魔法で治せる範囲で怪我した(と言うか怪我「させた」)人間を治して、修復される過程を観察するとか絶対やるだろ。

仮にやってたとして誰も言わんだろうし誰も認めんだろうが、絶対やるだろ。

だから地球じゃ治せない怪我や病気も、魔法があるからこそ原因も治療法も分かってると言うことがあり得るのではないか、と考えている。


そうやって突き詰めると、出来上がるのはファンタジーなんだかSFなんだか良く分からん作品である。

剣と魔法と宇宙戦艦を合体させる荒業を使いこなせない限り、中々難しい作品ではなかろうか。


魔法と科学を敢えて対極に置いているのはマーケティング的に正解なのだな!

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