大金の遊び方
新しい家ができるまで、私はとりあえず大金の一分でやれることをやってみることにした。
まずは金の山を散りばめては埋もれる。
その気になればテレビで見たような札束風呂やコインでスイミングなんてこともできるのだけど、さすがにやめた。
コインは痛そうだし、札束風呂よりバラ風呂の方が高級そうだ。バラ風呂は今度やってみよう。
とりあえず札束は上に向かってバサァッと紙吹雪のように飛ばし、小銭はすくってジャラララという音を堪能したり積み重ねたり。
楽しかったかどうかは正直微妙だが、そこでやっと自分は金持ちになったのだなぁと自覚はできた。
「テレビで見た光景だったけど、よくもまぁこんな使い方思い付いたよね。」
お金を絨毯代わりに敷いて歩いてみながらそんなことを考える。
札束をハンカチ代わりに持ってみたりと、いろいろやってみたが他には何かあっただろうかと記憶を探ってみた。
そういえば、札束で頬を叩く、なんていうのがあった。
「って、相手がいないじゃない。」
そうしてやっと気がついた。
そうだ、私今一人なんだ。
「、、、執事でも、雇ってみようかな?」
給料は何円が妥当かなんて知らないけれど寂しいし、私は執事を探してみることにしたのだった。