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妖々季  作者: 重い槍
1/2

運命の日

小さい頃、何度も期待した。

自分は特別になれるって


身体から力が溢れたり、飛べたり、敵と戦ったりなんかして



学校で特別になれなくても、そんな力がいつか宿ると思ってた


でも、そうなったとしても



まさか曲がり角でぶつかって宿るとは思わないじゃんか










────え?


知らない天井。なかなか良い座り心地の椅子。手足は縛られてる。────以上。


「いやおかしい!!」


すると、ギィと音がした。見るとそこに白髪の男が立っていた。



「元気いっぱいだね、いや何よりだよ」


祐馬はポカンと男を見ていると、


「ハハッ、本当に憑依してるよ」


男はスタスタと目の前まで歩き、祐馬の顔を覗き込んで笑った。


知らない場所で?椅子に縛られて?謎の男がなんか笑ってる?


うん、ヤバい。


明らかにヤバい。


逃げよう。


「あ、ここから出るとキミ、死ぬから♪」


祐馬は立ち上がって、戻った。


なにが楽しいのか、男は終始ニヤニヤしていた。


「さて、改めて」


パン、と男が手を叩く。


「君さ、死刑と労働だったらどっちが良い?」


───────────


「……………?」


「うんうん、働いた方がいいよね!いや〜よかった、棚ぼたってやつだね。いやこれも僕の日頃の行いが…」


男が何か喋っているが、祐馬の頭には入らなかった


死刑??は????


「ん?どうしたの?」


男がまた覗き込んできた


「いやえっ死刑ってなんでですか!?お、俺はなんでこんなところにっ」


シーッ


男は祐馬の口に指を当て、静かにするようジェスチャーした。

笑いかけながら男は目を合わせ、


「一つずつ、話していこうか。キミも混乱しているようだし…あ、そういや縛ったままだったね、ゴメンゴメン」


スルスルと縄が解かれていった。まだ、落ち着けない。

それを悟ったのか男は祐馬にお茶のペットボトルを渡し、深呼吸を促した


「僕も初めてのことでね、緊張しちゃったよ」


同意を求めるように片目をつむる男。祐馬は再び、ポカンと口を開けた。


「さて…何から話そうかな」


男はなにか考える仕草をしたかと思うと、祐馬に問いを投げた


「まずキミの疑問に答えた方がいいかな、なにか聞きたいことはあるかい?」


聞きたいことだらけだ、と叫ぶのはグッと堪えた。


安心はできないが、とりあえず今すぐなにかある訳ではなさそうだと判断し、口を開いた


「じゃあ、えっと、自分はなんでこんなことになってるんですか?」


「よくぞ聞いてくれました!!」


バッと男は立ち上がり、嬉しそうに笑いながら


テンション高く話し始めた。


祐馬が、知らなかった世界を



 

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