河原
俺は店のNo.1ホスト、今日ボーナスが出たんだと言って来店した客、まあ客と言っても俺の女の1人なんだが。
そいつが俺の子供を堕ろしたんで、店に来る前に○○町の○○寺の門前にある水子地蔵を拝んで来たと言ってたんだ。
○○町の○○寺って言ったら、俺の自宅があるマンションと店の中間付近にある筈。
だから店が閉店したあとの帰り道立ち寄ってみたら、寺の出入り口の脇に優しげに微笑んだ地蔵が立っていたわ。
この寺の前の道、何十回何百回って通っていたけどこんな物があるんなんて全然気づかなかった。
まあせっかく来たんだからと、地蔵の前で目を瞑り手を合わせ呟く。
「今まで2〜300人くらいのガキを堕ろさせましたが、これからも沢山のガキを堕ろさせる予定なんで宜しくです」
今俺の歳は18なんだけど、初体験は9つの時。
自慢じゃないけど美少年って奴なんで、年上の女の人たちに小学校低学年の時からモテモテ、俺の初めてを貰ってくれたのも小学校の女の先生だったからな。
それからその快感の虜になっちゃって、手当たりしだい小学校の他の女の先生や同級生の母親たち近所のおばさんなどに、ウブな子供を装って近づき甘えて口説き落とし寝た。
当然、避妊なんてせず生でだよ。
だから寝た女たちの大半が直ぐ妊娠しちゃうんだ。
でもガキにガキができても責任なんて取れないから、「子供の僕ではお父さんになれないから」って甘えるようにお願いしたり。
「貴男には迷惑を掛けない」とか、「1人で育てるから」って言う女たちには、「生まれた子供に父親がいないと可哀想だよ、一人親の辛さは僕自身身に染みてるから止めて」とか、「生まれた子供の父親が詮索されて、僕ってバレたら貴女が淫行罪で捕まるよ」って、泣きついたり脅したりして堕ろさせた。
2〜300人のガキを堕ろさせたって事は重複してるときもあるけど、約10年間でその人数近くの女たちと寝たって事なんだけどね、へへへへ。
「え?」
目を開けて地蔵を見たら地蔵の表情が変わり、鬼のような顔で俺を睨みつけていた。
そして地蔵の足元に黒い穴が開き、俺はその穴の中に地蔵の手で叩きこまれる。
「う、うう…………?」
気がつくと俺は石でゴツゴツしたデッカイ川の河原に横たわっていた。
立ち上がり周りを見渡したら、沢山のガキが河原の石を積み上げて遊んでいる。
俺が立ち上がるとそれに気がついた俺そっくりな顔をしたガキ共が群がり集まって来た。
口々に、「お父さん! 遊んで」とか「パパ、高い高いして」とか「抱っこして」とかと言いながら。