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RPG 009  作者: 初書ミタ
HP30で HP100万を倒せ
9/34

スラリンの虐殺

宿屋の通路を歩いていると突然声をかけられた。


 その人はヴェネチーノ王国の使者でこの町に来たらしい。


 俺は貴賓室に通され、話を聞くことになった。



 見事な装備を着ており、1泊金貨3枚の宿に泊まる我々を


一流の傭兵か何かだと思ったのだろう。



「わたくしは、王女付き侍女のエレナと申します。


この街の領主は王族を見限っており、騎士団どころか


護衛の兵士を付ける気すらありません。」



 まあ、宿屋で冒険者に声を掛けるくらいだ、


切羽詰まっているのだろう。


「ヴェネチーノの王都はジェノーヴァ帝国の侵攻を受け、


陥落したとか。」



 侍女は顔面蒼白になり、狼狽したが、


 当の王女殿下は覚悟を決めているようだった。



「たとえ、今回の帝国軍を壊滅させたとしても、


新たなる軍勢が次々に送られてくるだけでしょう。


消耗戦は無意味です。」



「あなた方が使役していらっしゃる巨大なドラゴンでも


不可能でしょうか?」


「無理ですね。我々は旅人、ここにずっといるわけにはいきません」


俺はあっさり切り捨てた。



「我々は滅ぶしかないということですか・・・」



 王女殿下は大粒の涙を流し小さくつぶやいた。


「まぁ、・・・策が無い訳ではない・・・のですがね。」


 俺は困っている人間をあっさり見捨てられるほど


大人ではなかった。


「わたくしはあまりにも無力です。すべてお任せいたします。」


そう言うと王女は崩れ落ちた。


家族親戚を皆殺しにされたのだ、ショックはでかいだろう。



「なあ、米原。策はありますって言ってたけど


本当にあるのか。」


 露原は不思議そうに俺に尋ねてくる。


もしかして、俺はあたま空っぽの馬鹿だと思われいるのか?



「あぁ、少なくともしばらく攻めてこられないよう


にはできるだろう。」



 気を取り直して俺は言う。



「仮に俺たちが倒しても、増強された軍隊が来るだけだし、


ドラキチが倒しても、大規模な討伐軍がやって来るだろう。」



「だから、スラリンに全滅させてもらう。司令官以外はな。


スラリンも2万6千匹以上のウルティメットドラゴンを倒しているんだ。


負けることはない」


「敵将もバカではないだろう。スライム1匹に敗北したなどという


報告をするはずはない。部下を皆殺しにした罪で拷問されて死刑だろう。」



「まあ、強力な軍隊がいたとか、大規模な魔物の群れがいたとかいう


報告をするんじゃあないかな。」



「では軍隊を引かせるか、滅ぼしたとしよう、それでごまかせるのか?」



英島が尋ねてくる。



「無理だな。だから、その間に本物の魔物の群れを作る。」



「同時に5匹までテイムできるから、それをケージにしまってから


1000匹ずつ、森の木を切り倒してできたスペースに


リリースして押し込む。5万匹くらいたまったら森の奥に火を放ち


ジェノーヴァ軍の側面からぶつける。」


「わかった、その作戦で行こう。」


  俺たちは全員同意した。



おれは、何が起きようともその同意が覆るとは


考えていなかった。その点は、甘かったのだ。



進軍するジェノーヴァ軍の前にピンク色のスライムが現れた。



「おぉ、かわいいな。珍しい色のスライムだぜ。」



「娘の土産にちょうどいいな。」



「ぴぎー!」



なんだ人懐っこいな。飼うわれていたのか?


そう言って隣の兵士を見ると顔が半分に割れていた。


「あれ?」自分の腹部を見ると大穴が開いていた。


その兵士はそのまま絶命した。



 総戦闘値30億のスライムは、通常存在しない領域


常識の外だ。少なくとも千軍万馬に匹敵する。


 ジェノーヴァ帝国の精鋭は統率を失い、逃げ惑った。


 初級の火炎魔法は信じられない広範囲を焼き尽くし、


スラリンの体当たりは山の木々を数十本単位で、


根こそぎなぎ倒す。2998人がミンチやグリルにされた。







投稿用に真面目に書いた初めての作品です。


面白いと感じてもらえたり


続きが読みたいと感じられた方がいらっしゃったら


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