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雲の怪人、セキランジン!

――お読みになる前に――

子供のために読まれる保護者さま、および中学生以上の方へ

今回以降、特定の人種や国、団体への侮蔑と取られかねない表現が多数含まれておりますが、決して差別を助長するものではなく、世界中のいかなる人物、国、団体をも平等に貶める意図があることをご了承ください。

今日はワタナベ先生たちは【スーパーボウル】に乗ってインドにやってきていました!


「ワ! ここがインドかぁ、とってもあついですね、せんせい! なあぴょんきち!」


ぴょんきちもとてもあつそうにぐったりしています。


「そうだよヒトシくん。インドはね、平均気温へいきんきおん40度をこえるしゃくねつの国なんだ」


「たしかエジプトって国もそうなのよね、先生」


「ああそうだメルちゃん。今日はこのぼくらとはまったくちがうきこうでくらしている人々の生活を見てみよう」


「先生、とってもあつい国の生活はいいですからインドのおいしいたべものがたべたいですよー」


マルオくんはここでもいじきたなさをはっきしています。


「マルオくんはやっぱりたべもののことばっかりだなぁ。ここであせをながしていけばすこしはやせるかもしれないよ」


「ざんねんでした。ぼくはあせかいたぶんだけコーラをのんじゃうからやせられませーん」


「まあマルオくんたら、じまんすることじゃないわよ」


「さあみんな、おいしいものはあとでたべさせてあげるからインドの人たちに会いにいくよ」


ワタナベ先生の一言でみんなはエジプトのまちへと入っていきました。すると白いぬのをあたまにまいたおじさんがむかえてくれました。


「ナマステ、ナマステ。こんにちは日本のみなさん。わたしインドにすんでるエレカというものです」


「こんにちはエレカさん、わたしは日本のワタナベです」


「ワ! なんだあのあたまは!」


「わたししってるわ、あれ。シャンプーハット」


「ナマステ、ナマステ。ちがいますよ、これはターバンといってねわれわれがつねにみにつけていなければならないぼうしなんですよ」


「ほんとうだ、まわりのインド人はみんなあたまにまいているぞ!」


「へー、すごいもんすね」


せいとたちはインド人のあたまにまいてあるターバンについておもいおもいのことばをはなちます。

マルオくんはきょうみがないことがばれないようにとりあえずはんのうしておきました。


「ナマステ、じゃあみんな。わたしのいえでほんばのカレーをごちそうしますよ」


「ほんとですか! やった!」


マルオくんがいち早くはんのうします。やっぱりいじきたないですね。


「ワ! とってもからいんだろうなぁ、ほんばのカレー。たのしみだ!」


「インドのごはんだから食中どくにならないように気をつけましょう」




みんながインドのカレーをたべている間、さばくの下にあるあくのひみつきちではザンショ大王がカンカンになっていました!


「ムムムムーン! あつい、あついぞ! ええいだれにも見つからないからってさばくの下にきちを作ってしまったのはしっぱいだったぞ。 ムーン!」


ザンショ大王は目のまえにあるきかいのボタンをおしました!

このきかいはたくさんのボタンがあってこれをおせばなんでもできるすぐれもののハイテクきかいなのです!

ザンショ大王がボタンをおすとゆかから穴があき、中からとびだしたきかいの手がエアコンのリモコンをもってきました!

ザンショ大王がリモコンのボタンをおすとエアコンがうごきだしへやがすずしくなります。

せっていおんどはもちろん18度です! ワルイ!


「しかしこうもあついと世界征服もやる気がでん。おいショカ! なんとかしろ!」


「は、ザンショ大王様。でしたら雲工場くもこうじょうをうごかしてさばくのじょうくうに雲をたくさん作ってたいようをさえぎってしまいましょう。そうすればあのにっくき日光めもこわくありません」


ショカのことばにザンショ大王はニッコリとわらいます。


「雲かなるほど、いいぞショカ。さっそく雲工場をかどうさせるのだ! あつくてたまらん!」


「はっ、おおせのままに」


はたしてインドとエジプトはいったいどうなってしまうのでしょうか!?




そのころワタナベ先生たちとぴょんきちはインドのカレーを食べてだいまんぞくでした。

マルオくんはたべすぎてトイレに行っています


「マルオくん5かいもおかわりするなんてすごいなぁ」


「ああ、わたしおなかこわしたりしないかしら」


「ハハハ、だいじょうぶだよ。もしおなかがいたくなっても先生がくすりをもってきているからね」


「アッ! ぴょんきちもきもちよさそうにプルプルしているぞ!」


なごやかにだんしょうしているとマルオくんがへやへとびこんできました!


「みんなたいへんたいへんたいへんー! お空がへんなんだよ!」


「お空がへん? いったいどういうことだいマルオくん」


「とにかくたいへんなんだ! とってもたいへん!」


ワタナベ先生がマルオくんにきいてみてもマルオくんのあたまではせつめいできませんでした!


「マルオくんはだめだ! 先生、外に出てみてみましょう!」


「そうだねヒトシくん!」


ヒトシくんの言うとおりみんなが外に出ると空はぶあつい雲でおおわれていました!


「なんだかすごいくもっていますね!」


「おかしいなあ。インドはしゃくねつの国でつねにたいようの日ざしがてりつけているはずなんだが」


「みて! インド人がたおれているわ!」


メルちゃんはたおれているエレカさんを見つけました!

なんということでしょう! エレカさんのかおはまっさおになっていました!


「ワ! 大丈夫ですかエレカさん! どうしたんですか!」


「なんてことだ! インド人やエジプト人は30度いかのばしょでは日光にあたっていないと低体温症ていたいおんしょうでよわってしまい1日ももたずにしんでしまうんだ!」


「なんだって! じゃあこのまちのインド人たちはみんなしんでしまう!」


「ヒトシくん、マルオくん! まち中のインド人たちを【スーパーボウル】のまえにあつめるんだ! 【スーパーボウル】にとうさいされた紫外線照射装置しがいせんしょうしゃそうちでインド人をたすけるんだ! メルちゃんは【スーパーボウル】のテレビで天気よほうをかくにんしてくれ!」


「はい!」


ワタナベ先生のてきかくなしじでみんなはうごきだしました!

ヒトシくんとマルオくんは【スーパーボウル】のまえにインド人をやまづみにすると紫外線照射装置をきどうしました!

するとほんのすこしだけインド人たちの顔色がよくなりました。


「先生! 天気よほうをみたらインドとエジプトでとってもたくさんの雲がはっせいしているって!」


メルちゃんがいったようにテレビでは低体温症にくるしむエジプト人がうつっていました!


『オゲエエエエ』『ウグウ!』『ウアアアアアアア』『ヒクッ! ヒクッ!』


「どうしよう。このままではエジプト人たちも1日ともたないぞ」


するとワタナベ先生がやってきました!


「わかったぞ! みんな、この雲は人いてきにはっせいさせられたもののようだ!」


「人いてき?」


「しぜんにできたんじゃなくて人が作ったってことだよ」


あたまのできのわるいマルオくんにヒトシくんがおしえてあげます。

するととつぜん【スーパーボウル】のでんわがトゥルルルルとなりだしました!


「はいもしもしワタナベです」


『おお、ワタナベくん。わしだよ』


「ああ気象庁長官きしょうちょうちょうかん。どうされましたか」


『じつはいまインドとエジプトで雲がいじょうはっせいしていてね』


「はい、それは私もぞんじております。なにせいまインドにおりまして」


『なんだって! それはちょうどいい。ワタナベくん、いまから雲にちかづいてちょうさをしてくれない』


「わかりました。【スーパーボウル】でじっさいにちかくまでいってみます」


『たのんだよ。このままでは日本も冷夏れいかにおそわれてしまうかもしれない』


ワタナベ先生はガチャっとでんわを切ります。


「みんな、いまから【スーパーボウル】にのってあの雲のしょうたいをつきとめるんだ!」


「ハイ!」


ワタナベ先生たちは【スーパーボウル】で雲にむかってとんでいきました。

【スーパーボウル】が雲にちかづくとゴロゴロとかみなりがなっているのがきこえてきます。


「ワ! すごいぶあつい雲ですね。ここまできてもたいようの光がまったくみえないや」


「あーあ、あれがぜんぶわたあめだったらよかったのになぁ」


「まあ、マルオくん。そんなことを言っている場合じゃないわ」


そんなことをはなしていると雲の中から人の形をした雲がやってきました!


「ワ! なんだあれは! にんげんみたいだ!」


「わたあめにんげんかなあ!」


マルオくんがふざけたことを言っていると人がたの雲はかみなりこうげきをしかけてきました!


「ウワーッ! 雲にんげんがこうげきしてきた! すっごいゆれてる!」


かみなりをくらったしょうげきで【スーパーボウル】のハッチがひらいてしまいそこからぴょんきちがおちてしまいました!


「マルオくん! 急いでハッチをしめるんだ!」


ワタナベ先生はそういうとバリアーをきどうさせました! ビビビビビ!

雲にんげんはバリアーに手も足も出ません!


「いまのうちににげよう! ひつようなじょうほうは手に入れたぞ!」


ワタナベ先生たちはバリアーをはったままとびさってにげだしました。


「ワタナベ先生、ひつようなじょうほうは手に入れたって言ってましたけどなにかわかったんですか?」


ヒトシくんがワタナベ先生にしつもんします。


「いやあそれはまだわからない。でも理科のじゅぎょうのために気流検知器きりゅうけんちきを【スーパーボウル】につけておいたからね。なにかわかるかもしれない」


ワタナベ先生たちはいったん日本にもどり、先生は気流のけんきゅうをしました。

つぎの日、ワタナベ先生がせいと3人のところへやってきました。


「みんなわかったぞ! よみとった気流のデータからこの雲はインドとエジプトの中間のある一点からながれてきているようだ!」


「ようし! そこへのりこんで雲を作っているわるいやつらをこなみじんにして雲を作っているきかいをばくはしてしまおう!」


「うむ、このままでは日本も冷夏におそわれてしまうかもしれない。【スーパーボウル】で雲のはっせいげんをたたくんだ!」


ヒトシくんのていあんにみんなさんせいしました!

みんなは【スーパーボウル】にのりこむと雲のはっせいげんへととんでいきました!




そのころショカは雲こうじょうでザンショ大王とあくのつうしんしていました!


「ザンショ大王様、雲のぞうかはじゅんちょうです。すでにインド、エジプトの気温は20度ちかくまでていかしました」


『ムーン、ワシもかいてきだ。よくやったショカ』


「どういたしましょうザンショ大王様、このまま雲のはっせいをつづけ世界中を雲でおおって世界を大こんらんにおとしいれてやりましょうか」


『ばかもの! 雲をはるのはインドとエジプトで十分だ。けいひのむだだ、そのへんにしておけ』


「は、は! もうしわけありません」


ショカがおこられているとぶかのショッチューぐんだんがほうこくに来ました!


「ショカさま! なんかまるいものがこっちにとんできます!」


「なんだと? モニターにうつせ」


モニターがとらえたのはとんでもないはやさでちかづいてくるワタナベ先生の【スーパーボウル】でした!


「この丸いぶったいはワタナベ先生の【スーパーボウル】ではないか!」


『ええいさすがワタナベ先生、もう雲こうじょうのありかをつきとめたか! ショカ! やっつけるのだ! ムームムーン!』


「はっ! おいおまえたち、雲にんげんをだせ!」


「はあ、わかりやした」



ショカがしじすると雲にんげんが雲こうじょうからたくさんあらわれ【スーパーボウル】をこうげきします!

ワタナベ先生たちはバリアーをはってふせぎました!


「先生! 雲にんげんがおそってくるわ! はんげきしましょう!」


「だめだ! 【スーパーボウル】にぶきはつんでいいないんだ!」


「先生! あそこに雲をたくさんだしているこうじょうがありますよ! あそこにきょうこうちゃくりくしてのりこみましょう!」


「ようし、そうしよう!」


ヒトシくんの言うとおり【スーパーボウル】は雲にんげんをふりきってこうじょうのちかくにむりやりちゃくちしました!


「さあ雲にんげんにおそわれる前にこうじょうの中にのりこむんだ!」


ワタナベ先生たちは一もくさんに【スーパーボウル】におりてこうじょうに入りました!

しかし中にはショッチューぐんだんとショカがまちかまえていました!


「ワ! 中にもてきがいるぞ!」


「じゅうでうってくる! みんなかくれるんだ!」


4人はものかげにかくれてようすをみますがショッチューぐんだんはどんどんうってきます!


「ワタナベ先生よ、かんねんするがいい。このじゅうげきの中雲こうじょうをはかいすることはできまい。きさまらはザンショ大王様のやぼうのもとにきえさるのだ!」


「そうか! わるだくみをしていたのはザンショ大王だったのか!」


ショカがこうふくをよびかけてきますがじょうだんではありません!

4人はだんことして立ちむかいます!

しかしエリートぞろいのショッチューぐんだんのじゅうげきははげしくみんなものかげから出ることができません。


「どうしよう。このままじゃはちのすにされてしまうよ」


「くそーじゅうせいがうるさくってかなわないや。これでもくらえー!」


そういうとマルオくんはむけいかくにもちかくにあったドラムかんをなげつけました!

ショッチューぐんだんははんしゃてきにうちぬいてしまいドラムかんが爆発しました!

これにはショカもびっくり!


「なにっ!?」


「ウワーッ!」「ウワーッ!」「ウワーッ!」「ウワーッ!」


一ばんまえにいたショッチューぐんだんのにくへんがとびちります。


「しめた! 爆発四散したへいたいのじゅうをうばうんだ!」


ワタナベ先生はばくふうでとばされたじゅうにとびつくとショッチューぐんだんにむかってらんしゃします。


「ウグウ!」


やみくもにうったじゅうはなんはつかショッチューぐんだんにあたりましたが、たぜいにぶぜいでみんなかこまれてしまいました!


「くくく、もうにげばないぞ。かんねんしろ」


「ウグウーッ! もうだめだ!」


そのときばくふうでヒトシくんのふうりんがなりはじめました!

そして4人を中心につむじ風がおこります!

気がつくと4人のずじょうにフウリンマンがあらわれていました!


「ワ! フウリンマンさんだ!」


「キャー! フウリンマンさま!」


「正義のみかた、フウリンマン!」


「よかった。これでかいけつですね」


「あらわれおったなフウリンマン! こんどこそやっつけてやる! こい! 雲にんげんたち!」


ショカがよびかけると雲にんげんたちがいたるところからとんできました!

雲にんげんたちがフウリンマンにおそいかかります!

しかしフウリンマンはそれらをすべてかわすともっているきょだい風車かざぐるまでビシビシと雲にんげんをうちおとします!


「さすがフウリンマンさんだ!」


「フウリンマンさまがんばって!」


「いけー! フウリンマンさん! ちにくものこすな! けしされ!」


フウリンマンのあっとうてきつよさに雲にんげんははがたちません。

しかしショカはよゆうそうなかおをしていいました。


「くくく、やるなフウリンマン! しかし雲にんげんのおそろしさはこのていどではないぞ!」


そういうと雲にんげんたちはいっかしょにあつまりがったいをはじめました!


「させるか!」


フウリンマンはあつまった雲にんげんをまとめて右ストレートでなぐりとばしました!

とんで行った雲にんげんたちはそのまま雲はっせいそうちにぶつかって大爆発しました!


「ウワーッ! 雲こうじょうが!」


ショカがきょうがくしているとザンショ大王からつうしんがあくのはいります


『くそういまいましいフウリンマンめ! ショカ! ぶかにてったいのしじをだせ!』


「ハ、ハ!」


そういうとショカたちはあくのひみつつうろでこうじょうからにげだしました。


「ううむ、雲で日光をさえぎる計画はしっぱいだ! ちくしょう、ざんねんだ。ムウウウウウン!」


ザンショ大王はくやしがります。


しかしワタナベ先生たちはとりのこされたままです!


「みんなはやくにげるんだ!」


「だめだ! まにあわないよ!」


そこにフウリンマンがやってきて4人をかかえこみました。

次のしゅんかん4人はワープして【スーパーボウル】のまえにいました!


「ワ! すごいわフウリンマンさま!」


「はやく【スーパーボウル】にのってにげようよー!」


マルオくんに言われなくともみんなすばやく【スーパーボウル】にのりこみこうじょうをだっしゅつしました!

そのちょくご、こうじょうは大爆発をおこしてしょうめつしてしまいました!


「やったわ! 雲こうじょうがあとかたもなくきえさったわ!」


「すべてはフウリンマンさんのおかげだ。これで日本が冷夏におそわれることもないだろう」


「あーあ、あれだけ大きいきかいがあればわたあめだってたくさんつくれたのに」


「あれれ、マルオくん、あれだけたいへんな目にあったのにもうたべもののこと考えてる!」


「いやあ、たいへんなめにあったらよけいにおなかがすいちゃって!」


「ハハハ、マルオくんはほんとうにくいしんぼうだなぁ!」


「ハハハハハハハハ!」


こうして日本のききはきえさりました。ありがとうフウリンマン、ありがとう!



『次回予告』

こだいの化石からDNAをよみとりきょうりゅうをそせいさせるぎじゅつをかいはつしたワタナベ先生とケイコウ博士!

しかしそのぎじゅつをザンショ大王がねらっている!

ザンショ大王がおくりこんだ巨大ロボットからにげまどう先生たち! 

そこにあらわれたのは正義のヒーローフウリンマン!

次回、「巨大兵器、ケロベロス」にご期待ください!

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