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おわりに

 長々と筆を費やしてきたが、

 このエッセイで小生が語りたかったことは、

 実のところ、さほど多くはない。


 「宣伝が悪い」と言いたいわけでもなければ、

 「共感を集めるな」と言いたいわけでもない。

 ましてや、誰かを名指しで裁く気もない。


 ただ一つ。


 言葉は、使い続ければ価値が変わる

 という、それだけの話だ。


 「読まれていない」

 「分かってもらえない」

 「必死なのに届かない」


 それらは本来、

 創作者が夜更けに一人で噛みしめるための言葉だ。


 安易に振り回せば、

 誰かを動かす代わりに、

 自分自身の首を静かに絞めていく。


 共感は、借金に似ている。

 最初は助けになる。

 だが返さずに使い続ければ、

 いずれ利子をつけて回収される。


 創作は、孤独だ。

 だが孤独だからこそ、

 自分の足で立つ力が残る。


 誰かに読まれなくても書く。

 評価されなくても推敲する。

 届かなくても、次を書く。


 それが出来る者だけが、

 いずれ静かに、

 「読まれている側」に立つ。


 宣伝に正解はない。

 だが、後悔の少ない選択肢はある。


 言葉を武器にするのか。

 餌にするのか。

 それとも、灯りにするのか。


 選ぶのは、いつだって書き手自身だ。


 小生はこれからも、

 問いを投げ、牙を立て、

 そして静かに去る。


 答えを出すのは、

 読者でも、群衆でもない。


 ――書いている、あなた自身だ。


 

 蛇蝎

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