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最終話:激戦の果てに

俺の名前は辰巳龍星。抗争の終結を見届けることになった武闘派の極道だ。

これは轟の兄貴と仙石の兄貴が戦い始める少し前の話だ。俺は親っさんに呼び出される。


「辰巳、この後十六夜組に行く。ついてきてくれるか?」

「十六夜組に・・・ですか・・?まさか手打ち・・・でしょうか。」

「手打ちではない。合意だ。今俺たちは多くの犠牲者を出しているな?」

「はい、夏目に鬼龍の兄貴、舎弟も多く死にました。」

「そうだな。だがそれは十六夜組も同じこと。俺にはわかる。恐らくだが、十六夜組も合意を望んでいるのではないかと俺は考えている。」

「し、承知いたしました。準備いたします。」

「あぁ、すまないな。」


俺は十六夜組へ向けて準備を始める。今回は親っさんを乗せていく。念には念を入れて、チャカとドスも持っていこう。そして親っさんに準備ができたことを告げ、俺たちは十六夜組の事務所へ向かうことになった。

数十分後、俺たちは十六夜組事務所へ到着する。そして俺たちが到着した瞬間、敵の最高戦力九十九が門から出てくる。


「おい、何してんだよお前ら。殺すぞ。」

「俺は水無瀬敏之、水無瀬組の組長だ。中に通してはもらえんか。」

「水無瀬だとぉ?敵の大将か。ちょっと待っとけ。」

「感謝する。」


数分後、九十九と十六夜組長が一緒に出てくる。


「水無瀬の親分、ようこそいらっしゃいました。さぁ上がってください。」

「十六夜の親分、お時間を頂き感謝いたします。」

「いえいえ。」


通されたのは応接間。同席するのは十六夜組の舎弟、天馬海斗。俺も一度腹を刺し合った奴だ。そして席に着くと親っさんが口火を切る。


「それでは早速本題から入ります。今回のこの抗争、もう終わりにしませんか。」

「ほう?それは手打ちと取ってよろしいですかな?」

「いえ、手打ちではなく、合意です。」

「合意、と言いますと?」

「我々水無瀬組は夏目智也、鬼龍源の二名、そして十六夜組は桐生悟の一名がこの抗争で命を落としました。この抗争、果たしてどんな意味があったのでしょうか。神楽地区は昔から争いの多い地区でありました。しかし、私たちがしていたことはただの殺し合い。だからこそ、もうやめなければならないと私は思ったのです。」

「なるほど。それは私も思っておりました。それは飲みましょう。では、神楽地区の自治はどうすべきでしょうか。それも考えてきているのでしょう?」

「はい、もちろんでございます。まず、神楽地区を二つに分割します。」

「分割・・・。と言いますと?」

「西区と東区分割するのが無難かなと思っております。」

「ほう、それはまた大胆ですな。」

「何かを奪い合えば争いが生まれる。ですが分け合えば余る。私はそう考えております。十六夜の親分、長かったこの抗争、終わりにしましょう。」


そして少しの時間考えて十六夜組長はこう言った。


「分かりました。その提案、乗りましょう。」

「ありがとうございます。感謝いたします。」


こうして半年に及んだこの神楽地区大抗争が終結したのだった。

そこで十六夜組長が口を開く。


「天馬、辰巳君。武闘派に終結に合意したことを知らせてやれ。」

「承知いたしました。」

「天馬さん、恐らくですが、そちらの龍神さんとうちの轟の兄貴がやり合っています。すぐに神楽地区へ向かいましょう。」

「そうだな、それが一番早い。」

「それならうちの車を使うといい。天馬案内してやれ。」


そして俺たちは兄貴たちへ情報を伝達しながら神楽地区へ向かった。

そしてとある公園に到着する。


「龍神の兄貴~!!」

「轟の兄貴~!」

「ん~?なんだぁ?」

「なんだ。ごふっ!」

「兄貴、抗争は終わりました。お疲れさまでした。」

「終わったのか・・・・。とにかく、闇医者に行かねぇとやべぇ。連れてけ。」

「はい。行きましょう。」


こうして俺たちの抗争は終わった。だが、俺たちは知らなかったんだ。この裏でとんでもないことが動き出していることに・・・・。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

皆様に面白い!と思っていただける作品を目指しております。

良ければぜひ感想などお書きいただけると励みになります。

今後ともどうぞ良しなに。

次回作も極道関連しようと思っているので好きな方は是非どうぞ。

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